#016 和田ありすさん
院生のキャリアパスとして、大学の教員になるということはもちろんその一つなのですが、もし研究助成をする仕事につきたいと思ったら、修士卒のほうが研究者の業界のことがわかっているのでいいかもしれないですね。では、人文社会系の修士卒であることにはどういったメリットがあるの?と聞かれたら、私の仕事は基本的にデスクワークなので、「文字をひたすら扱い、文章もたくさん読む仕事をするにあたって、文学部・人文社会系研究科にいたことは大きなメリットになっています」と答えます。文字に対する抵抗が比較的ないですし、私のいる業界では明確な説明をしなければいけない場面がたくさんあるので、言葉を正確に扱う、ということは文学部や人文社会系研究科で培った大きな能力だと思います。卒業論文や修士論文、もし博士課程までいったらたくさん論文やレポートを書かれると思うので、読むこと、書くこと、そして“言葉”を扱って正確に説明する能力を身につけることは、研究だけでなく、他の仕事にも活かせると思います。