南欧語南欧文学研究室:研究室一覧

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南欧語南欧文学研究室は、文学部のなかでその歴史が比較的新しい研究室の1つである。イタリア政府の要請を受け、前身であるイタリア語イタリア文学研究室が文学部に設置されたのは昭和54(1979)年。初代研究室主任には、当時仏文学研究室の教員であり、イタリア文学の研究にも携わっていた西本晃二助教授が着任した。その後、イタリア語イタリア文学研究室は教育・研究対象の拡充に伴って、平成6(1994)年、南欧語南欧文学研究室となり、今日に至っている。ここでいう「南欧語」とは、ラテン語から分化・発達したロマンス諸語のうち、イタリアから南仏・イベリア半島にかけて成立した諸言語を指し、イタリア語のほか、南仏のオック語、スペイン語、ポルトガル語などを含む。設立の経緯から、現在まで研究室の教育・研究の中心はイタリア語イタリア文学だが、ロマンス諸語全体に関わる講義や中世オック語文学、あるいはスペイン語スペイン文学などの授業も随時開講されている。

イタリア語イタリア文学の研究は、当然のことながらイタリア語の性格抜きには語れない。イタリア語の標準文語は、ダンテ、ペトラルカ、ボッカッチョという13世紀から14世紀にかけてトスカーナ地方が生んだ「三大作家」の用いた言葉遣いに基づいて確立し、その基本的性格は現在まで変わっていない。現代イタリア語をきちんと習得しさえすれば、14世紀から現代に至る、文学作品を含むイタリア語テクストを読み解くことは、さほど困難ではない。これは、イタリア語イタリア文学のもつ特色であり、その研究に取り組むうえでの利点となっている。イタリア文学はその先進性によって、ヨーロッパの他地域の文学に大きな影響を与えてきたにもかかわらず、わが国における研究の歴史は残念ながら浅い。これは明治以来、日本で行われた西欧文化の受容の仕方に偏りがあったことと関連している。現在でも、わが国でイタリア語イタリア文学を専門的に学べる学科・研究室をもっている大学は数少ない。

本研究室では2名の日本人専任教員、1名の外国人教師、および数名の非常勤講師が授業を担当し、なによりもまずイタリア語で書かれたテクストを正確に読解する訓練を行っているが、作文や会話の面でも学生が現代イタリア語の運用能力をしっかり身に付けることができるよう意を用いている。学生は各自の興味に従って卒業論文のテーマを選ぶことになるが、20世紀の作家を取り上げる者が比較的多い。学部卒業生は年平均数人で、1、2名が大学院へ進学する。学部卒業後の進路はさまざまであるが、大学院を修了したのち、イタリア文化の紹介や翻訳業で活躍する者や、イタリアの大学で日本語を教える職に就く者もいる。

言語文化学科