開催日 2014年12月9日

文学部心理学研究室では,第24回心理学研究室セミナーとして以下のような講演会を開催しますので,ふるってご参加下さい。なお,講演内容は大学院生以上を想定しております。


第24回心理学研究室セミナー

日時:2014年12月9日(火) 午後5時から
場所:法文1号館1階 312教室

【講師】 梅田 聡先生 (慶應義塾大学)


【演題】 未来に向けられた認知: 脳と身体の機能的役割から迫る


【要旨】 

近年,認知神経科学の分野においては,情動・記憶・社会性などに関わる脳内メカニズムに
注目が集まっており,さまざまな事実が明らかにされてきた.しかし,これらの側面に含まれる
「心の未来性」については十分な検討がなされていないのが現状である.展望記憶に代表されるような
未来方向の記憶,さまざまな精神疾患や発達障害の指標となるデフォルトモードにおけるエピソード的
未来思考,不安障害において顕著な未来方向への思考バイアスなど,未来に向けられた認知にはさまざまな
側面がある.では,これらに共通する神経基盤はあるのか.その共通点を探ることでみえてくるものが
あるのか.本講演では,「心・脳・身体」の三者関係からこの問題に取り組み,これまでの研究を
リフレーミングし,新たな視点から心の未来性について考えてみたい.