開催日 2011年6月23日

文学部心理学研究室では、第7回心理学研究室セミナーとして、以下のような講演会を開催しますので、ふるってご参加下さい。なお、講演内容は大学院生以上を対象としております。


日時:2011年6月23日(木) 午後5時から
場所:法文1号館1階 113教室

【講師】 渡邊克巳先生(東京大学先端科学技術研究センター)
【演題】 判断の文脈依存性:知覚・認知・行動に対する時間的・社会的文脈

【要旨】 「正しい」認知・行動過程のイメージは、外界の情報を正確に取り込みながら、個人的な価値基準に基づいた判断過程経て、最終的に最適な行動に至るという一連の時間軸に沿ったものであろう。この意味での判断には、外界のルール、自分の能力、自分の好み、他者の認識などに関する正しい認識など、いくつかの前提が必要となると考えられている。しかし、現実の場面ではこのような前提条件が成り立たないことが多く、実験室での実験でもそのようなことが確かめられている。この発表では、人間の判断がさまざまなレベルでかなり曖昧であり、特に時空間的文脈や社会的状況によって影響を受ける研究を、なるべく多く紹介しながら議論したい。