- 心の仕組み 今水 寛(心理学) 心理学を意識したのは,かなり早い時期だったと思う.小学生のころ,理科が好きだった.実験,観察,解剖・・・,この世の中がどういう仕組みで動いているのか知ることは楽しかった.もうすぐ小学校を卒...
- 選択の余地無し 鉄野 昌弘(国文学) 「私の選択」という文を書くということなのだが、選択が出来るということは、選択肢があるのが前提である。それは総じて、恵まれた人にあてはまることではないか。なるほど、東大文学部に奉職しているの...
- 学問とのめぐり会い 橋場 弦(西洋史学) 私が西洋史学を志した最初のきっかけは、高校2年の時に受けた世界史の授業であった。世界史の先生は戦後歴史学の最盛期に学んだ世代で、大塚史学の理論にしたがって世界史の流れを解き明かして下さった...
- 「自分なくし」の旅 鈴木 泉(哲学) 或る高名な女性の文芸批評家によると、男性は歳を取ると自分語りをし始めるナルシス的な傾向が強いそうだ。「私は決心した」と語るデカルトやスピノザの<精神の歴史・物語>までもがそうだとは考えない...