職名 | 准教授 |
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専修課程 | 倫理学専修課程 |
専門分野 | 倫理学専門分野 |
研究室 | 倫理学研究室 |
詳細情報 | 詳細情報 |
日本倫理思想史、特に日本近世の国学、儒学、武士道を主な研究対象としている。大乗仏教や朱子学を基本枠組みとする日本および東洋の思想史は、真如や「理」といった根本原理のもとに万物を包摂する一元論への傾斜をしめしがちであるが、18世紀の国学者たちや古学派の儒者たちはむしろ、普遍性へと解消できないものごと/ことがらの他者性に注目した。そこに彼ら彼女らの、人間の内面に回収できない「型」、言語、超越といった諸々のものへの注目が生じてくる。今日のわれわれが抱くごく通俗的なイメージにおいても、「型」に就くという構えは日本、あるいは東洋の知的/実践的態度の特質をなしているが、古学や国学はそうした「型」についての原理的な思考を提供しているのである。今までのところは、そのような古学・国学の「型」の思考をテクストに即して抽出する作業を中心としていたが、近年はそのような思考が近代においてどのように引き継がれたか、また引き継がれなかったかに関心の重心を移しつつある。