開催日 | 2019年6月1日 |
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平成31年4月をもって、平成が終わり、新天皇の即位とともに新元号「令和」となる。また上皇という存在が約180年ぶりに登場する。とくに元号は日常生活にも密着した問題で、社会的な関心も高い。われわれが生きるいまをよりよく知るためにも、過去を振り返り、長い射程で考えてみようとの機運が盛り上がっている。そのとき重要なのは、現在われわれが眼にする天皇や元号にかかわる仕組みは、古代に中国から移入されたものを源流としながらも、明治維新後に作り替えられた部分が相当に大きいということである。今回さらに、史上初めて日本の書物を典拠とするという非常に大きな変更が加えられた。
本講演では、長い時代の変化のなかで、特に江戸時代に力点をおいて考える。現在の仕組みが意味するところを理解するには、明治維新の前にどうであったのかを考えてみることが有効だからである。そこから、現代日本において改元、上皇、皇位継承をどう考えるべきか、展望してみたい。
日時 | 2019年6月1日(土) 15:00~17:00 (入場 14:30より) |
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会場 | 東京大学柏の葉キャンパス駅前サテライト1階多目的ホール |
講師 | 村 和明(東京大学大学院人文社会系研究科准教授、日本史学) |
司会 | 小島 毅(東京大学大学院人文社会系研究科次世代人文学開発センター教授) |
演題 | 「江戸時代から考える改元・上皇・皇位継承」 |
講師紹介
村 和明(東京大学大学院人文社会系研究科・文学部准教授)
プロフィール
昭和54(西暦1979)年 生まれ。公益財団法人三井文庫 社会経済史研究室 研究員、同主任研究員を経て、2018年4月より、東京大学大学院人文社会系研究科 文学部准教授。専攻は、日本近世史、特に近世の天皇・朝廷。
主要業績
著書『近世の朝廷制度と朝幕関係』(東京大学出版会、2013年);分担執筆『禁裏・公家文庫研究〈第4輯〉』(田島公編、思文閣出版、2012年);同『幕藩制国家の政治構造』(藤田覚編、吉川弘文館、2016年); 同『伝奏と呼ばれた人々―公武交渉の七百年史―』(日本史史料研究会監修、ミネルヴァ書房、2017年);同『十七世紀日本の秩序形成』(木村直樹・牧原成征編、吉川弘文館、2018年);論文「近世朝廷の制度化と幕府 ―東福門院和子の御所を中心に―」所収『日本史研究』(618 pp.85-111、2014年2月);同「17世紀中期における江戸幕府の朝廷政策について ―公家の家領・家禄・役料を中心に」、所収『歴史学研究』(897 pp.1-17、2012年10月)など。
事前申し込み
定員 80名(参加無料)事前申し込み
申し込み(ウェブ登録)は、以下のURLからお願いします。定員に達しましたら、申し込みはできなくなりますことをご了解ください。
URL:https://www.l.u-tokyo.ac.jp/jisedai-future190601/form.html
問い合わせ
東京大学フューチャ―センター推進機構事務室(担当 覚張)
電話 04‐7135‐5552
企画協力・後援・協賛
企画協力 株式会社集英社 後援 柏商工会議所
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