開催日 | 2016年11月14日 |
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文学部心理学研究室では,第33回心理学研究室セミナーとして以下のような講演会を開催しますので,ふるってご参加下さい。
なお,講演内容は大学院生以上を想定しております。
第33回心理学研究室セミナー
日時 2016年 11月14日 午後5時から
場所 法文1号館 3階312教室
【講師】 河原 純一郎 (北海道大学)
【演題】 「知覚的構えの柔軟性と顔が関わる注意捕捉」
【要旨】
人は社会的な手がかりとしての顔には自然に注意が向きやすい,と一般的には言われている。一方で,認知心理学の世界では,注意は意図的に制御できるとも言われている。実際にはどちらの考え方が現実に近いのだろうか。注意は複雑で刻々と変化する環境に対処する際に,認識の重み付けをするバイアスだといえる。このバイアスは行動目的に応じて柔軟に作り替えることも可能であるが,意図とは別に課題非関連なものに注意が捕捉されることもある。現在のところ,ほとんどの場合で意図的な注意制御が可能だとする考え方が主流であるが,この原則から外れるものもある。特に顔に関しては例外が多い。講演では顔や過渡的な変化に対する知覚的構えの柔軟性とその限界に関する研究を報告する。