開催日 2016年4月22日

東京大学社会心理学研究室では、2ヶ月に1回程度のペースで「新・社会心理学コロキウム」を開催しています。

1人の話者にQ & Aを含めて1時間半ほど最先端の研究内容をお話しいただき、参加者との活発な議論を楽しむ集まりです。

事前の登録などは一切不要で、自由にご参加いただけます。

 

新コロキウムが始まってから8回目となる今回は、422日(金)午後3時から430分までの予定で、菊水健史先生

(麻布大学・教授)をお招きし、「社会内分泌学」という演題でお話しいただきます。どうぞ奮ってご参加ください。

 

◆日時:422日(金)午後3時~430

◆場所:法文2号館2階 教員談話室

http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_01_02_j.html

◆講師:菊水健史(麻布大学・教授)

◆講演タイトル:社会内分泌学

◆講演概要

動物はそれぞれの群れの中で、より適切な行動をとり、安定した社会生活を営む。多くの社会行動はホルモンの制御下にあり、

性行動や攻撃行動、親子の関係性がホルモン依存的に成り立つ。例えば、幼若個体から性成熟を迎えるとき、成熟後のホルモン

によるオス型行動の発現、メス型行動の発現、オスとメスが番ったのちの養育行動への推移、など生命活動の時期や役割の

特異性を担っているのがホルモンのはたらきの一つである。そしてこのような生命活動の時期や役割によって、外界の刺激に

対する情動反応性も大きく変容する。例えば、未経産のマウスでは仔マウスの発する鳴き声に情動的な応答をしないが、

出産を経験することで、仔マウスの声に対して接近行動を示すようになる。このように、社会性の多くはホルモンが司っており、

内分泌社会学「Social Neuroendocrinology」なる新しい領域も始まりつつある。本講では社会性を司るホルモンであるオキシトシンに

着目し、その機能と進化、特に社会形成における役割について論ずる。

◆当研究室HPのイベントページ

http://www.utokyo-socpsy.com/events.html

◆問い合わせ先

東京大学大学院人文社会系研究科 社会心理学研究室

E-mail: sphisho[at]l.u-tokyo.ac.jp