職名 | 准教授 |
---|---|
専修課程 | 日本語日本文学専修課程 |
専門分野 | 日本語日本文学専門分野 |
研究室 | 国文学研究室 |
詳細情報 | https://researchmap.jp/7000025098 |
平安時代の『うつほ物語』や『源氏物語』などの物語作品と歴史との関係――物語がいかに史実を参照し物語に取り込んだか、あるいは物語独自の論理のもと史実と異なる虚構をどのように生み出したのかを明らかにすることを目指している。特に、平安朝物語においてしばしば描かれる天皇の後宮について研究を進めている。これまでは、后妃たちが暮らす平安京内裏の後宮の殿舎を扱い、史上の殿舎の使用方法や居住者を調査した上で、物語の後宮殿舎設定の解釈に還元してきた。平安時代の実態を解明しかつ物語の新たな読みを提示することで、国文学研究のみならず歴史学研究にも寄与するような成果につながった。近年は、物語に描かれる天皇と后妃の結婚(入内)に関心があり、入内儀礼、入内の契機――入内が天皇側・后妃側どちらの要望により実現したか――、后妃側の入内断念や入内拒否などを取り扱い検討している。その過程で、例えば『うつほ物語』から『源氏物語』続編へ、『うつほ物語』から歴史物語『栄花物語』への影響を見出しており、より大きな視点での平安文学作品同士の関係の解明にもつなげている。
主な著書に『平安朝物語の後宮空間―宇津保物語から源氏物語へ―』(武蔵野書院、2014)『源氏物語の舞台装置 平安朝の後宮』(吉川弘文館、2024)、共著に『はじめて読む源氏物語』(花鳥社、2020)がある。
主な著書に『平安朝物語の後宮空間―宇津保物語から源氏物語へ―』(武蔵野書院、2014)『源氏物語の舞台装置 平安朝の後宮』(吉川弘文館、2024)、共著に『はじめて読む源氏物語』(花鳥社、2020)がある。