職名 | 助教 |
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専修課程 | 現代文芸論専修課程 |
専門分野 | 現代文芸論専門分野 |
研究室 | 現代文芸論研究室 |
チェコスロヴァキアに生まれフランスへ移住した小説家ミラン・クンデラ(1929-2023)を中心に、チェコと中央ヨーロッパならびに啓蒙期の文学や思想に関心をもって研究している。博士論文を基とした書籍『たまたま、この世界に生まれて──ミラン・クンデラと運命』(晶文社)は、クンデラ作品における運命のあり方を、歴史、メランコリー、アイロニー、ナショナリズム、ロマン主義、悲劇、世界文学、反出生主義といった幅広い主題と結びつけながら、人間的な認識の有限性に根差し、偶然と必然のあいだの緊張関係を映しだすものとして論じた。このような視座のもと、古今東西の文学作品を読み直す試みも(ささやかながら)行なっている。
批評やエッセイ、ルポルタージュなど、研究論文以外の著作も多い。訳書にアンナ・ツィマ『シブヤで目覚めて』、モラヴィア美術館『美術館って、おもしろい!』(ともに阿部賢一との共訳)がある。