職名 | 特任助教 |
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関連施設 | 次世代人文学開発センター |
専門は日本近代史。近代日本の国家制度と極めて多様な要求を孕み時にそれを噴出させる社会との間にはいかなる関係が取り結ばれたのかという問題関心に基づき、特に帝国議会を呈出対象とする請願制度の運用過程について研究を進めてきた。制度運用のあり方に影響を及ぼす政治主体の多層性や、議会請願制度と既存の地方自治制の間に生じる摩擦などに注目しながら、国家制度と社会の関係が変容していく過程を立体的・動態的に捉えることを目指している。最近は請願制度に限らず、委員会制度全般をめぐる帝国議会内外の議論、議会事務局の運営実態などに関心を持っている。
主要業績に「埼玉県秩父・入間郡界変更請願運動に見る帝国議会と地域社会」(『東京大学日本史学研究室紀要』28号、2024年)、「日露戦後期の町村請願運動―「戦捷紀念」市町村基本金下付請願運動の展開過程―」(『地方史研究』429号、2024年)。
本学百五十年史編纂室において、『東京大学百五十年史』刊行のための企画、史料の収集・分析・整理等にあたっている。