職名 准教授
専修課程 宗教学宗教史学専修課程
専門分野 宗教学宗教史学専門分野
研究室 宗教学宗教史学研究室
詳細情報 詳細情報【PDF: 297KB】
2018-2019年度【PDF: 224KB】
2020-2021年度【PDF: 228KB】

17世紀フランスを中心に、近世西欧カトリック圏に興隆した「神秘主義(la mystique)」と呼ばれる思想潮流を研究している。中世から近代へとむかう転換期に出現したこの思潮を、狭義の宗教史、キリスト教霊性史の枠組みのなかにとどめるのではなく、宗教改革や大航海時代、科学革命など同時代に西欧が経験した信と知の関係の地殻変動のなかで把握することを目指し、最初の成果を『ジャン=ジョゼフ・スュラン―17世紀フランス神秘主義の光芒』(2016年)にまとめた。近世神秘主義文献に沈潜するとともに、19世紀以降宗教研究を席巻した「神秘主義」概念を再定義し、現代「宗教」思想として―「他なるもの」を語ろうとするラディカルな知として―語りなおす可能性を探求している。現在は、16世紀スペインの神秘家十字架のヨハネの「暗夜」の信仰論をめぐる解釈史の系譜学的研究に取り組んでいる。また、ミシェル・ド・セルトーの神秘主義研究の再評価を進めるため、大学院演習でも購読している。