職名 | 准教授 |
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専修課程 | ドイツ語ドイツ文学専修課程 |
専門分野 | ドイツ語ドイツ文学専門分野 |
研究室 | ドイツ語ドイツ文学研究室 |
詳細情報 | 詳細情報【PDF: 257KB】 2018-2019年度【PDF: 191KB】 2020-2021年度【PDF: 182KB】 |
専門はドイツ中世盛期の俗語文芸、特に『ニーベルンゲンの歌』をはじめとする英雄叙事詩。過去の王や英雄に関する史実から発生し、中世にいたるまで口伝されてきた物語は、俗人にとっての歴史伝承として機能し、そこに描かれる英雄たちの姿は戦士貴族階級の倫理的規範であった。しかし12世紀後半以降、そうした英雄伝承を素材とし、書かれた文芸として成立した英雄叙事詩は、メディア基盤を声から文字へと移すとともに、英雄伝承を中世の宮廷騎士文化とキリスト教の文脈へと組み込んだ。そうした英雄叙事詩の解釈を通し、英雄伝承の持つ中世における同時代性やそれに付随する作者性、そして英雄叙事詩における歴史性と虚構性といった研究課題に取り組んでいる。また、中世文芸のアクチュアリティの問題も考察の射程に入れ、近代以降の中世文芸受容史も研究対象としている。単著に『「記憶」の変容―『ニーベルンゲンの歌』および『ニーベルンゲンの哀歌』にみる口承文芸と書記文芸の交差』(多賀出版)、共著に『カタストロフィと人文学』(勁草書房)など。