職名 准教授
専修課程 西洋史学専修課程
専門分野 西洋史学専門分野
研究室 西洋史学研究室
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専門は西洋中世史、とくにフランク王国史である。「ヨーロッパ」の揺籃期でもあるカロリング期の西欧社会の状況をできる限り多角的に考察している。それによって、この時代がもつヨーロッパ史上の意義をより明瞭に浮かび上がらせることを目指している。これまではカロリング朝期の王国統治構造、政治文化、教皇座、修道制などを、文書形式学・古書冊学の観点も取り入れつつ研究してきた。現在取り組んでいるテーマは以下の通り。

1)フランク期の法・規範テクストを含む個々の手稿本の分析を通じたフランク期の法文化の研究

2)カロリング期における人(使者、旅行者、移住者など)の移動についての研究

3)カロリング期におけるコミュニケーション・メディア(書簡、使者など)の機能に関する研究

4)フランク社会における「威嚇」の機能に関する研究

5)フランク期の各種共同体内における権威と合意形成に関する研究

6)前期中世の西欧世界における教皇座の位置付け

7)環地中海世界におけるフランク王国の位置付け

主著:Herrschaft, Delegation und Kommunikation in der Karolingerzeit. Untersuchungen zu den Missi dominici (751-888), MGH Hilfsmittel 31 (Harrassowitz: Wiesbaden, 2021).