職名 助教
専修課程 西洋史学専修課程
専門分野 西洋史学専門分野
研究室 西洋史学研究室

イギリス近代史、とりわけ19世紀の民衆政治を専門とする。博士論文では、穀物法撤廃を求める改革運動に民衆がどう関わっていたのかを分析することで、ヴィクトリア朝を特徴づける自由貿易理念の普及における草の根の政治文化を究明した。これに関連する主な業績として、「『嘘つき首相』を燃やせ!1840年代初頭のイギリスにおける自由貿易と民衆政治文化」(『史学雑誌』第131編3号、2022年収録)では、人形燃やしという近世以来の民衆文化が自由貿易理念を受容する手段として活用されていたことを明らかにした。また、「19世紀半ばのイギリスにおける政治講演会:穀物法撤廃運動の事例から」(『史学雑誌』第133編4号、2024年収録予定)では、無名の弁士を雇用して改革運動の大義を喧伝する政治講演会という現象を取り上げた。今後は、19世紀半ばの大西洋世界における改革運動と動員技法の広がりについて研究したいと考えている。