プログラム実施期間:2018年9月8日(土)~2018年9月22日(土)

【プログラムの概要】

2018年9月8日(土)~9月22日(土)の15日間で、平成30年度「文学部夏期特別プログラム」が東京大学文学部と英国セインズベリー日本藝術研究所との連携協定により、考古学や文化遺産の各分野を中心に「学部教育改革」プランの一環として実施されました。

プログラムの前半(東京の部)では都内に滞在しながら、日本の歴史文化遺産の全体像の把握に努め、プログラムの後半(常呂の部)では北海道に移動し、本研究科の附属施設である北海文化研究常呂実習施設で北海道の歴史遺産と自然遺産を体験的に学び、本学の学部学生とセインズベリー日本藝術研究所からの派遣学生が、異なる価値観に触れながら学ぶ機会を提供することを目的として実施されました。

第5回目となる本年度のプログラムには、本学の学部学生4名とセインズベリー日本藝術研究所において応募者多数の中から選考された派遣学生5名の計9名が参加しました。

【東京の部】(実施内容:本郷キャンパスでの座学と見学実習、博物館・美術館での実習、歴史文化遺産サイト訪問、谷中・根津・千駄木でのグループワーク)

9月8日(土)~9月14日(金)の「東京の部」の7日間は、本郷キャンパスでの座学、都内および近郊の博物館・美術館や史跡等への訪問実習を行いながら、日本の歴史文化遺産の多様な側面を学びました。受講者たちは本郷キャンパス近くのホテルに泊まりながら課題をこなし、日本と海外との壁を超えるかたちで親交を深めました。

【常呂の部】(実施内容:北海道の先史文化概説(講義)、遺跡出土土器の接合体験、勾玉の製作体験、実習施設周辺の遺跡見学、遺跡発掘体験、世界遺産 知床見学、博物館見学、マンガにおけるアイヌ像(講義))

9月15日(土)~9月22日(土)の後半に実施された「常呂の部」の8日間は、北海道に移動し、人文社会系研究科の附属施設である常呂実習施設で北海道の歴史遺産と自然遺産について体験的に学びました。常呂のプログラム中は施設に附属する学生宿舎に宿泊し、自炊もしながら課題に取り組み、受講者同士や参加スタッフ、そして地元北見市常呂町の支援者との交流を深めました。実施前は、9月6日に発生した北海道胆振東部地震の影響が心配されましたが、一部の食材や消耗品類の入手に難があった程度で特に制約や混乱はなく、予定どおりプログラムを実施することができました。プログラムの最後には各受講者がレポートを提出し、担当講師から修了証の授与がおこなわれました。

このような様々な体験によって、本学とセインズベリー日本藝術研究所の学生との交流も深まり、非常に有意義なプログラムとなりました。

本郷キャンパスでの座学及び見学実習(東京の部・法文2号館考古列品室)
 
歴史文化遺産サイト訪問(東京の部・野毛大塚古墳)
 
発掘実習の様子(常呂の部・大島1遺跡)