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反省と漂泊――アポロン・グリゴーリエフのヴィターリン三部作について

スラヴ文学研究公開セミナー・シリーズ

第2回 2015年11月13日(金)午後4時50分~6時35分

テーマ:反省と漂泊――アポロン・グリゴーリエフのヴィターリン三部作について 報告者:高橋知之(東大大学院人文社会系研究科博士課程現代文芸論専門分野)

 1845年から1846年にかけて書かれたアポロン・グリゴーリエフのヴィターリン三部作と呼ばれる連作小説(«Человек будущего», «Мое знакомство с Виталиным», «Офелия. Одно из воспоминаний Виталина») を取り上げる。グリゴーリエフはみずからを「漂泊者」と規定しているが、その漂泊の出発点となった問いを明らかにすることが発表の目的である。「反省」をキーワードに、同時期のベリンスキーやツルゲーネフらの反省論と比較しつつ、グリゴーリエフの自己意識の問題を検討したい。 テクスト:Аполлон Григорьев, «Записки софиста» (グリゴーリエフのヴィターリン三部作の第一作«Человек будущего»より)