スタッフ

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会田 薫子 特任教授

会田薫子

専門:臨床倫理学、臨床死生学、医療社会学

研究分野:
エンドオブライフ・ケア、延命医療、高齢者医療とケア、脳死、臓器移植など。 おもに人生の最終段階の医療とケア(エンドオブライフ・ケア)の分野において、調査・研究と実践活動を行ってきました。長寿の時代に、一人ひとりの高齢者が最期まで本人らしく生きることを支援するための意思決定のあり方を、臨床現場の医療・ケア従事者とともに考えつつ、それを実現するための社会環境整備、看取り文化の再構築に取り組んでいます。
略歴:
東京大学 大学院医学系研究科 健康科学専攻博士課程修了(保健学博士)。 ハーバード大学メディカル・スクール医療倫理プログラム フェロー(フルブライト留学)、東京大学大学院人文社会系研究科死生学・応用倫理センター上廣講座特任准教授を経て、現在、同講座特任教授。
単著:
『長寿時代の医療・ケア ― エンドオブライフの論理と倫理』ちくま新書(2019)
『延命医療と臨床現場:人工呼吸器と胃ろうの医療倫理学』東京大学出版会(2011)
2012年度日本医学哲学・倫理学会賞受賞、2012年度三井住友海上福祉財団賞受賞
共編著:
『臨床倫理の考え方と実践 ― 医療・ケアチームのための事例検討法』(東京大学出版会、共編著)、『医療・介護のための死生学入門』東京大学出版会(2017)、『医と人間』岩波書店(2015)、『老い方上手』WAVE出版(2014)、『高齢者ケアと人工透析を考える:本人・家族のための意思決定プロセスノート』医学と看護社(2015)、『高齢者ケアと人工栄養を考える:本人・家族のための意思決定プロセスノート』医学と看護社(2013)、『シリーズ生命倫理学3 脳死・臓器移植』丸善出版(2012)、『シリーズ生命倫理学4 終末期医療』丸善出版(2012)
『シリーズ死生学5 医と法をめぐる生死の境界』東京大学出版会(2008)など
学会活動・社会活動:
日本医学哲学・倫理学会理事、日本老年医学会監事、
日本脳死・脳蘇生学会理事、日本在宅救急医学会理事、
日本救急医学会 研究倫理委員会委員・高齢者救急委員会委員、
PEG・在宅医療学会学術評議員
日本専門医機構 編集会議議員
静岡県立静岡がんセンター治験倫理審査委員会委員
日本看護協会「看護者の倫理綱領」改定検討委員会委員など

>> 『高齢者ケアに関する意思決定プロセス研究グループ:リーダー会田薫子』へ

早川 正祐 特任准教授

早川正祐

専門:哲学・倫理学、死生学

研究分野:
行為論・ケアの倫理・徳倫理・徳認識論・臨床死生学
主な研究課題は以下になります。
(1)行為論:従来の行為論ではあまり着目されなかった、人間的主体の受容的な側面から自由や責任、また徳や合理性を捉え直す。

(2)ケアの倫理:ケアの倫理においては、相手の具体的状況に対する共感的認知が重視される。しかし、共感的認知が逆説的にも孕んでしまう社会的排除の問題に、従来のケア倫理は取り組んでこなかった。この現状を踏まえ、現代認識論における「認識をめぐる不正義」の考察を取り入れることで、ケアの倫理の充実化を試みる。

(3)臨床死生学:上記(2)において更新されたケアの倫理を、人間の死生に関わる複雑な臨床実践に耐えうるものとして展開する。とりわけ病苦の語りを、本人の実存に根ざす証言として捉え、その身体的次元を考察することで、臨床における望ましいコミュニケーションのあり方を考察する。
略歴:
東京大学大学院人文社会系研究科基礎文化研究専攻(専門分野:哲学)にて博士号取得(文学博士)。上智大学哲学研究科特別研究員、東京大学上廣死生学・応用倫理講座特任研究員、三重県立看護大学看護学部准教授を経て現職。
主要著書(共著):
Knowers and Knowledge in East-West Philosophy: Epistemology Extended (ed., K. Lai, Palgrave Macmillan), Moral and Intellectual Virtues in Western and Chinese Philosophy: The Turn toward Virtue (Routledge)、『言葉の歓び・哀しみ』(東信堂)。

田村 未希 特任助教

専門:哲学

個々人それぞれの歴史的・社会的・文化的背景が異なる中で、個人の解釈視点による制約を認めつつ、それでもなお相手を理解しようとするにはどうすれば良いのか、という問題に、 ハイデガーの哲学を手がかりとして取り組んでいます。

坂井 愛理 特任研究員

専門:社会学

触れること・触れられることを通して、治療やケアの社会関係がどのように組織されているのかを、老いや麻痺のある身体に対するマッサージ場面を対象に分析しています。

野瀬 彰子 特任研究員

専門:哲学

人格的な側面とともに自然的・社会的な側面をもつ人間の多層的な理解と他者との対話・関わり合いを生かした意思決定支援がいかにして可能か考える手がかりを、ベルクソンの自由論の発展史的研究および後期の生命論の研究から取り出すことを試みています。

協力教員

上廣死生学・応用倫理講座総括監督者
池澤 優 教授(宗教学)(死生学応用倫理専門分野)

専門:中国宗教史、死生学、生命倫理学、環境倫理学

上廣講座の〈医療・介護従事者のための死生学〉基礎コースのセミナーで講師をするほか、東京大学の部局横断型〈死生学・応用倫理教育プログラム〉の立案と実施を担当し、またその分野における国際的研究交流を企画しています。

死生学・応用倫理センター長
堀江 宗正 教授(死生学応用倫理専門分野)

専門:死生学、宗教学

現代のスピリチュアリティ、死生観の研究を専門としています。海外の死生学者とパンデミックに対する人々の反応について共同研究をおこなっています。

鈴木 晃仁 教授(死生学応用倫理専門分野)

専門:医学史

精神医療の歴史と感染症の歴史が専門になります。医師や医療関係者の視点と、疾病の視点、患者の視点の三者を組み合わせることを目標にしています。

  • ※清水哲郎特任教授は、2007年4月より本講座に在籍し、2017年4月に岩手保健医療大学(学長)へ着任しました。
    哲学・倫理学的アプローチから、臨床倫理学と臨床死生学の交叉する領域を中心に、実践的研究に取り組んでいます。
  • 山崎浩司特任講師は、2007年4月より本講座に在籍し、2011年10月に信州大学医学部保健学科へ着任しました。
    医療社会学・質的研究などのアプローチから、死生学研究に取り組んでいます。
  • ※ 山本 栄美子特任研究員は2019年3月に退任しました。
  • ※ 圓増 文特任研究員は2015年4月に東北大学に転出しました。
  • ※ 宮村 悠介特任研究員は2015年4月に愛知教育大学に転出しました。