概要

            
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媒体情報
創刊 2005年(平成17年)
主催 ソシオロゴス編集委員会
発行 年1回 12月
所在地 113-0033
東京都文京区本郷7-3-1 東京大学文学部社会学研究室内
媒体 インターネットを通じてパソコン上でご覧いただけるコンテンツを掲載しています。
      
書評ソシオロゴス概要

『書評ソシオロゴス』の創刊をここに宣言いたします。

『ソシオロゴス』は1977年の創刊以来、今年で29号を数える伝統ある社会学専門査読誌として成長してきましたが、これまで書評のページがありませんでした。翻って社会学および関連分野での研究蓄積の進展は著しく、原著論文での参照・批判に加えて、書評という形での先行研究に対するインテンシヴな批判的検討が、蓄積された諸研究の間の有機的連関の構築に大きく貢献することには疑問の余地がありません。

そこでソシオロゴス編集委員会は、書評専門誌『書評ソシオロゴス』を創刊することを決定しました。その際、次の二点において従来の学会誌等の書評欄にはない独自性を追求しました。

一つは、オリジナルな研究論文と同等に厳密な査読を経た投稿論文だけを掲載することです。これにより、対象著作や論点の選択が執筆者に委ねられ、また内容の妥当性についてもより高度のクオリティコントロールが可能になります。これは依頼原稿中心の学会誌等の書評欄に較べて、『書評ソシオロゴス』の大きな利点となります。

もう一つは、書評「論文」としての体裁を求め、かつ原則として紙数制限を設けないことです。一つの研究に対して十分な批判的検討を加えるためには、それなりの分量が必要です。また対象著作の分量、論ずべき内容によっても、必要な分量は変わってきます。それゆえ、予め紙数制限を設けるのではなく、分量の妥当性については査読の過程で判断することが望ましいと考えられます。これによって、紙数のかなり制限された学会誌等の書評欄では不可能な水準での射程と密度をもった議論が可能になります。

以下に提供する『書評ソシオロゴス』創刊号は、この二点を具体化したものとなっております。創刊号発行にあたって、編集委員会は、まずは比較的狭い範囲で原稿を募集し、応募のあった投稿論文に対して、二名の査読者による二回以上の査読会議を開催し、 その上で掲載承認を得たものを掲載するという手続を採用しました。この査読手続は、『ソシオロゴス』の編集規程および査読規程に倣ったものです。

現在編集委員会では、創刊号での経験を参考に、『書評ソシオロゴス』独自の編集規程および査読規程の作成に向けた検討作業を行っています。第2号以降の原稿募集は、この新しい編集規程と査読規程の下、完全公開で行う予定です。

2005年5月 ソシオロゴス編集委員会