菊地重仁 KIKUCHI Shigeto
略歴
| 1999年3月 | 東京大学文学部歴史文化学科西洋史学専修課程 卒業 |
| 2002年3月 | 東京大学大学院人文社会系研究科欧米系文化研究専攻西洋史学専門分野修士課程 修了 |
| 2009年3月 | 東京大学大学院人文社会系研究科欧米系文化研究専攻西洋史学専門分野博士課程 単位取得退学 |
| 2013年2月 | ルートヴィヒ・マクシミリアン大学ミュンヘン歴史芸術学部歴史学科 博士号（Dr. phil.）取得 |
| 2015年4月 ～2022年3月 | 青山学院大学文学部史学科 准教授 |
| 2019年4月 ～2020年3月 | ベルリン自由大学フリードリヒ・マイネッケ研究所 客員研究員 |
| 2022年4月 ～現在 | 東京大学大学院人文社会系研究科（西洋史学講座） 准教授 |
専門領域
- 初期中世西欧（とりわけカロリング期フランク王国）の政治文化、統治構造、修道制、モビリティ、他者認識など
- 前期中世の教皇座
- 初期中世環地中海世界史
- 史料研究（文書形式学、古書冊学）
主要業績
単著
- Herrschaft, Delegation und Kommunikation in der Karolingerzeit. Untersuchungen zu den Missi dominici (751-888) (Monumenta Germaniae Historica, Hilfsmittel 31), 2 vols., (Wiesbaden: Harrassowitz, 2021).
共著
- 歴史学研究会編『歴史学と、出会う――41人の読書経験から』（青木書店、2015年5月）（担当「マルク・ブロック／井上泰男・渡邊昌美訳『王の奇跡――王権の超自然的性格に関する研究／特にフランスとイギリスの場合』」190-195頁）。
- 池田嘉郎・上野愼也・村上衛・森本一夫編『名著で読む世界史120』（山川出版社、2016年12月）（担当「『ローランの歌』」165-167頁）。
- 堀越孝一編『悪の歴史 西洋編・下』（清水書院、2018年4月）（担当「ピピン――その登極をめぐる角逐と排除」20-32頁）。
- 中野隆生・加藤玄編『フランスの歴史を知るための50章』（明石書店、2020年5月）（担当「『フランキア』から『フランス』へ――『フランク人』小史」22-28頁）。
- 三浦徹編『750年 普遍世界の鼎立（歴史の転換期3）』（山川出版社、2020年8月）（担当「西方キリスト教世界の形成」79-131頁）。
- 高山博・亀長洋子編『中世ヨーロッパの政治的結合体――統治の諸相と比較』（東京大学出版会、2022年2月）（担当「第二部総説：大陸ヨーロッパにおける政治的結合体とその統治」121?129頁［加藤玄と共著］；「『恩恵』の剥奪――フランク諸王の統治における『威嚇』行為に関する一考察」131-150頁）。
論文
- “Carolingian capitularies as texts: significance of texts in the government of the Frankish kingdom especially under Charlemagne”, in Configuration du texte en histoire, edited by Osamu Kano (Global COE Program International Conference Series No. 12) (Nagoya: Graduate School of Letters, Nagoya University, 2012), pp. 67-80.（同日本語版「テクストとしてのカロリング期カピトゥラリア。フランク王国の統治におけるテクストの意義について──シャルルマーニュ治世を中心に」（加納修編『歴史におけるテクスト布置』（グローバルCOEプログラム「テクスト布置の解釈学的研究と教育」第12回国際研究集会報告書）名古屋大学、2012年3月、205-215頁）
- “Representations of monarchical "highness" in Carolingian royal charters”, in Problems and possibilities of early medieval charters, edited by Jonathan Jarrett & Allan Scott McKinley (International Medieval Research 19) (Turnhout: Brepols, 2013), pp. 187-208.
- 「中心と周縁を結ぶ――カロリング朝フランク王国における命令伝達・執行の諸相について」『西洋史研究 新輯』43号、2014年11月、28-51頁。
- 「複合国家としてのフランク帝国における「改革」の試み――カール大帝皇帝戴冠直後の状況を中心に」『西洋中世研究』6号、2014年12月、160-174頁。
- 「初期中世ヨーロッパ政治史への「文書形式学的」アプローチ――定型表現の形成・変遷とその意義について」『史苑』75巻2号、2015年3月、175-202頁。
- 「カロリング期の政治的コミュニケーションにおける書簡の機能について（2016年度歴史学研究会大会〈合同部会〉「3-8世紀における地中海世界を中心とした政治的コミュニケーションの断絶と継受」）」『歴史学研究』950号、2016年10月、155-164頁。
- Prädikate und Epitheta als Anrede und Selbstbezeichnung: eine Untersuchung zu ihren Bedeutungen in der schriftlichen Kommunikation der Karolingerzeit”, in Écriture et genre épistolaires (IVe-XIe siècle), edited by Thomas Deswarte, Klaus Herbers & Helene Sirantoine (EPISTOLA 1: Collection de la Casa de Velazquez 165) (Madrid: Casa de Velázquez, 2018), pp. 49-58.
- “Threat and menace for stability: on the use of sanction clauses under the early Carolingians”, Spicilegium, vol. 3, Dec. 2019, pp. 15-25.
- 記録を残し記憶が残る――カロリング期の史料と中世におけるカロリング期にまつわる過去の想起」『西洋中世研究』12号、2020年12月、2-18頁。
その他
- （新刊紹介）「マイケル・L・ブッシュ著／指昭博・指珠恵訳『ヨーロッパの貴族――歴史に見るその特権』刀水書房、2002年」『史学雑誌』114編2号、2005年2月、260-261頁。
- （新刊紹介）「佐藤彰一『歴史書を読む――『歴史十書』のテクスト科学』(ヒストリア 19）山川出版社、2004年」『史学雑誌』115編2号、2006年2月、243-244頁。
- （新刊紹介）「Steffen Patzold, Episcopus. Wissen über Bischöfe im Frankenreich des späten 8. bis frühen 10. Jahrhunderts (Mittelalter-Forschungen 25), Ostfildern: Thorbecke, 2008」『西洋中世研究』3号、2011年12月、205-206頁。
- （報告）「カロリング期政治エリートたちによる文書の利用・再利用についての覚書」（丹下栄編『「カロリング期社会変革の基礎的研究。教会エリート、大所領」（2010?2014年度科学研究費補助金 [基盤研究C] 研究代表者 丹下栄）研究成果中間報告書』）熊本大学、2013年3月、48-56頁。
- （翻訳）「H・ダレル・ラトキン「ヨーロッパ史のなかの占星術 中世・ルネサンスから近代へ」」『史苑』74巻2号、2014年3月、176-207頁。
- （史料・文献紹介）「ハンス．K．シュルツェ著／小倉欣一・河野淳訳『西欧中世史事典Ⅲ――王権とその支配（MINERVA 西洋史ライブラリー 96）』ミネルヴァ書房、2013年」『歴史学研究』923号、2014年10月、61-62頁。
- （翻訳）「ゲオルク・シュトラック『教会「改革」から宗教「改革」へ 盛期・後期中世における教皇権』」『史苑』75巻2号、2015年3月、387-412頁。
- （史料・文献紹介）「堀越宏一・甚野尚志編著『15のテーマで学ぶ中世ヨーロッパ史』ミネルヴァ書房、2013年」『歴史学研究』929号、2015年3月、63頁。
- （報告）「近代日本における／にとってのヨーロッパ中世研究――ドイツ歴史学界との関わりから（特集：外国史家が読み解く『近代日本のヒストリオグラフィー』）」『史苑』77巻1号、2016年12月、83-95頁。
- （新刊紹介）「Osamu Kano et Jean-Loup Lemaître (eds.), Entre texte et histoire: études d'histoire médiévale offertes au professeur Shoichi Sato [De l'archéologie à l'histoire], Paris, De Boccard, 2015」『西洋中世研究』8号、2016年12月、271頁。
- （学会動向）「ヨーロッパ 中世 一般（回顧と展望）」『史学雑誌』126編5号、2017年6月、305-307頁。
- （学会動向）「ヨーロッパ 中世 中東欧・北欧（回顧と展望）」『史学雑誌』126編5号、2017年6月、311-316頁。
- （緒言）“Communication techniques and their effects in the Carolingian age: preface”, Spicilegium, vol. 3, Dec. 2019, pp. 1-2.
- （研究ノート）“Some remarks on consensual aspects in the Carolingian monastic communities”, Aoyama Shigaku: Aoyama Historical Review (『青山史学』) 38号、2020年3月、pp. 37-52.
所属学会
- 史学会
- 西洋中世学会
教育活動
講義・演習
- 学部講義「初期中世の教皇たちとヨーロッパ世界」夏学期2単位
- 学部講義「初期中世ヨーロッパの『移動性』」冬学期2単位
- 学部演習「ヨーロッパ中世史演習I」夏学期2単位
- 学部演習「ヨーロッパ中世史演習II」冬学期2単位
- 大学院演習「西洋中世史演習」通年4単位
- 大学院博士論文執筆指導 通年2単位