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グローバルCOE「死生学の展開と組織化」の課題と目標
拠点リーダー 島薗 進
死生学は新しい学問である。それはまず医療と人文・社会系の接点で求められている。現代の病院は死に往く人々のケアに多くの力をさかねばならないが、自然科学的アプローチによる近代医学の枠内ではその方法がわからない。1960年代から欧米ではホスピス運動が急速に広がり、死に直面した患者や家族のニーズに応えるための死生学の教育・研究が進められるようになった。
生命倫理に関わる多くの問題が噴出してきたのも同時期である。臓器移植や体外受精や遺伝子診断が可能になり、これまではとても克服できなかった困難を超えて、人々の欲求を充たすことができる可能性が大幅に増大しつつある。だが、医療がその力を強めていく一方で、どこで医療の介入に限界線を引くのかという難しい問題に直面するようになってきた。このため医療臨床と医学研究の現場では日常的に死生観に基づく倫理的判断が問われるようになっている。
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