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発掘調査

現在調査中の遺跡 (その1)

大島2遺跡仮4号竪穴

大島2遺跡 窪みで残る竪穴住居
(2009年度測量調査)

大島2遺跡1号竪穴調査途中

1号竪穴 埋土(表土層)調査中
(2010年度調査)

遺跡名 大島2(おおしま2)遺跡
場所 北海道北見市常呂町字東浜73-8、73-7、112-11
調査原因 学術調査
調査期間 2017/08/21-2017/09/13
2016/08/21-2016/09/13
2015/08/18-2015/09/09
2014/08/21-2014/09/13
調査面積 2017年度:311m2
2016年度:411m2
2015年度:246m2
2014年度:100m2
主な時代 擦文時代
主な遺構 竪穴住居跡(擦文時代)

遺跡の概要

 大島遺跡群は、常呂川の河口付近、常呂川と能取湖に挟まれた山地がオホーツク海に向かって僅かに突き出した丘陵の先端部に位置する、やや大きな規模の竪穴群遺跡です。全体が東西の二群に大別され、合計で200基以上の竪穴が窪みで残っています。大島2遺跡はこれらのうちの西群に相当します。

 今回、調査対象とした地点は大島2遺跡のうちの一部(北群)であり、標高約60m-65mの尾根上に30基の窪みが確認されています。うち20基は平面形が方形を呈していることから、擦文時代の竪穴が主体と考えられます。

 大島2遺跡では1970年に東京大学によって測量調査が実施されていますが、2010年度までは発掘調査がおこなわれたことはなく、今回が初の本格的調査になります。本遺跡は標高の高い丘陵上に立地するという点で、付近一帯の擦文時代の竪穴群とは様相が異なっており、その内容や性格の解明が調査の主な目的となります。

 2013年度までに完掘した1号竪穴と2号竪穴の調査成果については、調査報告書『擦文文化期における環オホーツク海の交流と社会変動』(東京大学常呂実習施設研究報告第14集)を刊行しています。 こちらからダウンロードできます

2017年度の調査概要

大島2遺跡4号竪穴炭化材検出

4号竪穴 炭化材検出状況

 2016年度からの継続で、4号竪穴を調査しました。

 住居の床面から新たに炭化材が検出されたため、記録とサンプリングをおこないました。また、2基のカマドが存在することを確認しました。
柱穴の確認など床面の精査は実施しておらず、カマドの調査も未完であるため、2018年度に継続して調査する予定です。

 5号竪穴の調査も、2016年度からの継続で実施しました。

 竪穴の凹みの外側の表土の一部(全体の東半分)を掘り下げ、竪穴の掘り上げ土の堆積状況を確認しました。5号竪穴も2016年度に継続して調査を行う予定です。

2016年度の調査概要

大島2遺跡3号竪穴完掘状況

3号竪穴 完掘状況

大島2遺跡4号竪穴掘り上げ土検出状況

4号竪穴 掘り上げ土検出状況

 2015年度からの継続で、3号竪穴を調査しました。新たに出土した炭化材のサンプリング、床面や柱穴の精査、カマドの調査等をおこなって完掘し、埋め戻しをおこなっています。

 4号竪穴の調査も、2015年度からの継続で実施しました。竪穴の窪みに対してサブトレンチを設定し、竪穴内の土層堆積と床面までの深さを確認しました。竪穴床面の壁際付近などで焼土と炭化材が検出されており、焼失住居である可能性が高いとみられます。 4号竪穴は2017年度に継続して調査を行う予定です。

 5号竪穴の調査にも着手しました。

 窪み内の表土を掘り下げ、本年度の調査を終了しています。埋土中から炭化材が出土しており、焼失住居である可能性が高いとみられます。5号竪穴も2017年度に継続して調査を行う予定です。

2015年度の調査概要

大島2遺跡3号竪穴炭化材検出2

3号竪穴 炭化材検出状況2

 2014年度からの継続で、3号竪穴を調査しました。

 住居の床面から新たに炭化材が検出されたため、記録とサンプリングをおこないました。また、カマドの調査に着手しました。
柱穴の確認など床面の精査は実施しておらず、カマドの調査も未完であるため、2016年度に継続して調査する予定です。

 4号竪穴の調査にも着手しました。

 窪み内の表土を掘り下げ、本年度の調査を終了しています。4号竪穴も2016年度に継続して調査を行う予定です。

2014年度の調査概要

大島2遺跡3号竪穴炭化材検出1

3号竪穴 炭化材検出状況1

 2013年度からの継続で、3号竪穴を調査しました。

 竪穴内埋土中から床面にかけて炭化材が検出され、1号竪穴や2号竪穴と同様に3号竪穴も焼失住居であることがわかりました。
 これらの出土遺物は、出土位置を記録して全量サンプリングをおこない、本年度の調査を終了しました。床面の精査は実施しておらず、2015年度に継続して調査を行う予定です。

 

現在調査中の遺跡 (その2)

大島1遺跡全景

大島1遺跡 全景
(2018年撮影)

大島1遺跡1号竪穴調査開始時

1号竪穴 調査開始時
(2017年度調査)

遺跡名 大島1(おおしま1)遺跡
場所 北海道北見市常呂町字東浜111-1
調査原因 学術調査
調査期間 2017/08/21-2017/09/30(1号竪穴)
2017/06/23-2017/07/05(地形測量)
調査面積 2017年度:144m2
主な時代 擦文時代・続縄文時代
主な遺構 竪穴住居跡(擦文時代・続縄文時代?)

遺跡の概要

 大島遺跡群は、前述のように、全体が東西の二群に大別され、合計で200基以上の竪穴が窪みで残っています。大島1遺跡はこれらのうちの東群に相当します。

 大島1遺跡では、合計で169基の竪穴が複数の尾根筋に沿うように分布しています。今回、調査対象とした地点は遺跡の東端にある尾根の先端部分で、ここでは標高約30m-45mの尾根上を中心に竪穴の窪みが確認されています。竪穴の多くは平面形が方形を呈していることから、主体となるのは擦文時代の竪穴と考えられます。また、方形の窪みのほかに舌状部が付いた竪穴も確認されており、それらは続縄文時代の竪穴である可能性が高いと考えられます。

 大島1遺跡では1970年に東京大学によって測量調査が実施されていますが、これまで発掘調査がおこなわれたことはなく、今回が初の本格的調査になります。本遺跡も海岸沿いの丘陵上に立地するという点で、付近一帯の擦文時代の竪穴群とは様相が異なっており、大島2遺跡との関係を含め、その内容や性格の解明が調査の主な目的となります。

2017年度の調査概要

大島1遺跡1号表土層掘り下げ作業

1号竪穴 表土層 掘り下げ作業

 遺跡の東端にある尾根の先端部分で測量調査を実施しました。
 標高約30-40mの尾根上で35基の窪みを確認しました。平面形で分類すると、方形のものが33基、舌状部が付いた方形のものが1基、小型で円形のものが1基となります。

 1号竪穴の調査にも着手しました。窪み内の表土を掘り下げる途中で、本年度の調査を終了しています。

 測量調査と1号竪穴の発掘調査は、2018年度に継続して行う予定です。