藤崎 衛 FUJISAKI Mamoru
略歴
| 1998年4月 | 東京大学大学院人文社会系研究科欧米系文化研究専攻西洋史学専門分野修士課程入学 |
| 2001年3月 | 同修士課程修了 |
| 2001年4月 | 同博士課程進学 |
| 2003年10月 | ローザンヌ大学文学部歴史学科留学（～2004年7月） |
| 2006年10月 | ローマ大学ラ・サピエンツァ校文哲学部中世社会文化学科留学（～2007年7月） |
| 2007年9月 | 東京大学大学院人文社会系研究科欧米系文化研究専攻西洋史学専門分野博士課程単位取得退学（2011年4月博士号（文学）取得） |
| 2007年10月 | 東京大学グローバルCOEプログラム「死生学の展開と組織化」特任研究員（～2012年3月） |
| 2009年1月 | ベルリン・フンボルト大学第一哲学部歴史学研究所在外研究（～2009年2月） |
| 2012年10月～現在 | 東京大学文学部西洋史学研究室助教 |
専門領域
- 中世中期における教皇庁の制度史研究
- 中世ローマ都市史
主要業績
著書
- 『中世教皇庁の成立と展開』八坂書房（2013.12）
- （共著）『ヴァチカン物語』新潮社（2011.6）
- （共著）『世界史B 教授用指導書』実教出版（2013.3）
- （共著）『世界史B 世界史教授資料 研究編』山川出版社（2013.3）
- （翻訳）ジェフリー・バラクロウ『中世教皇史』八坂書房（2012.3）
論文
- 「教皇庁とカタリ派―南フランス異端問題への対応と対異端十字軍の思想―」『クリオ』13（1999.5）15-25
- 「13世紀教皇庁におけるセルヴィティア税の成立過程―特にセルヴィティウム・コムーネについて―」『史学雑誌』115-11（2006.11）63-87
- 「ラテン中世の『寿命の延長』(prolongatio vitae)について―ロジャー・ベイコン，錬金術，教皇宮廷―」『死生学研究』9（2008.3）224-246
- 「はかなき肉体―中世中期における教皇の死の表象―」『死生学研究』第11号（2009.3）335-354
- 「中世ユダヤ人迫害に関する死者の記憶構築―儀式殺人の告発と一〇九六年の虐殺をめぐって―」『非業の死の記憶―大量の死者をめぐる表象のポリティックス―』池澤優, アンヌ・ブッシィ編（秋山書店 2010.3）233-253
- 「十三世紀における教皇庁役人および教皇家人に関する研究」東京大学大学院人文社会系研究科 博士学位論文
- “Constructions mémorielles des victimes des persécutions contre les juifs au Moyen Age ―Les accusations de meurtre rituel et les massacres de 1096―,” in A. Bouchy and M. Ikezawa (eds), La mort collective et le politique. Constructions mémorielles et rituarlisations, Tokyo 2011, 227-243
- 「中世教皇庁の慈善施設―施与局と救護院」『地中海学研究』35（2012.6）75-94
翻訳
- セバスティアン・タンク=ストルペル「記憶の政治への転換―アルゼンチン・イスラエル共済組合に対するテロ―」『非業の死の記憶―大量の死者をめぐる表象のポリティックス―』池澤優, アンヌ・ブッシィ編（秋山書店 2010.3）255-274
- ミケーレ・バッチ「中世後期イタリアにおける聖なる語り、聖なるモノと幻視体験」『死生学研究』16（2011.10）201-215
- マリア・ジュゼッピーナ・ムッザレッリ「ボローニャのゲットー」『クリオ』27（2013.5）65-75
書評
- （新刊紹介）ジョン・ラーナー著，野崎嘉信・立崎秀和訳『マルコ・ポーロと世界の発見』法政大学出版局 2008年，『史学雑誌』第118篇第2号（2009年）130-131
- 「中世のローマ教皇件と宗教運動」小澤実編『物語るロマネスク霊性 池上俊一著『ヨーロッパ中世の宗教運動』（名古屋大学出版会 2007年）書評集』クリオの会，2008年（『クリオ』22号別冊）95-104
- Agostino Paravicini Bagliani, Boniface VIII. Un pape hérétique ?, Paris 2003, 『藤女子大学キリスト教文化研究所紀要』第10号（2009.7）85-92
- （新刊紹介）Thomas Haye, Päpste und Poeten Die mittelalterliche Kurie als Objekt und Förderer panegyrischer Dichtung, Berlin 2009, 『西洋中世研究』第3号（2011.11）189-190
- （新刊紹介）Agostino Paravicini Bagliani, Il Papato nel secolo XIII. Cent’anni di bibliografia (1875-2009), Firenze 2010, 『西洋中世研究』第3号（2011.11）201-202
- （新刊紹介）Gianluca Raccagni, The Lombard League 1167-1225, Oxford 2010, 『西洋中世研究』第3号（2011.11）202
- ジャン＝クロード・シュミット『中世の幽霊』みすず書房 2010年，『DALSニューズレター』31（2012.2）15
小稿・事典項目
- 「ローザンヌ大学留学記―中世教皇庁研究の一年―」『クリオ』19（2005.5）87-94
- 「中世のローマ教皇宮廷を構成した人々」『地中海学会月報』304（2007.11）5
- 「教皇の都市ヴィテルボ」『地中海学会月報』307（2008.2）5
- 「ローマのユダヤ人」『地中海学会月報』328（2010.3）4
- 「ヴァティカン機密文書館―中世教皇庁研究者による一報告―」『クリオ』24（2010.5）125-127
- 「中世教皇庁のユダヤ人観―排除か受容か―」『地中海学会月報』341（2011.7）7
- 「ヨーロッパ中世における教皇庁の成立と発展」『歴史と地理』661（世界史の研究234）（2013.2）54-58
- 「ローマ法王 聖・俗、二つの顔のあいだで」『朝日新聞』（2013.3.17）11
- 「ローマ教皇の交代 カトリックの体制立て直せるか」『東京大学新聞』（2013.4.23）7
- 「聖俗の支配者としてのローマ教皇―中世ヨーロッパを読み解く鍵として」『地中海学会月報』361（2013.6/7）6
- 「祈りの地・バチカンへの道しるべ」『旅なかま』245（2013.8）2-4
学会報告
- 「12世紀における都市ローマと教皇庁―教皇庁研究の視点から―」歴史学研究会ヨーロッパ中近世史合同部会例会（明治大学）2002.4.20
- 「移動する教皇庁―12世紀教皇庁の空間的移動について―」日本西洋史学会第52回大会（東京外国語大学）2002.5.19
- 「13世紀前半における教皇宮廷の移動」白山史学会第7回月例会（東洋大学）2006.7.22
- 「中世のローマ教皇宮廷を構成した人々」地中海学会定例研究会（東京大学）2007.10.6
- 「中世教皇宮廷周辺における「寿命の延長(prolongatio vitae)」をめぐる議論―ボニファティウス8世までを中心に―」 第24回関西イタリア史研究会（同志社大学）2007.12.9
- 「13世紀における教皇のファミリア―俸給に関する史料の分析から―」史学会第105回大会西洋史部会（東京大学）2007.11.18
- “Construction mémoriélle des morts relative a l’antisémitisme au Moyen Age : les accusation de meurtre rituel et les massacres de 1096,” La Mort Collective et le Politique. Constructions Mémorielles et Ritualisations - La Mémoire du mort et le politique de la représentation (Université de Tokyo) 2008.9.20
- “Popes Need a Prayer: A Consideration on the Papal Death in the Thirteenth Century,” Dialogue on Death and Life: Views from Egypt - Representations and Institutions of Death and Life”(Bibliotheca Alexandrina) 2009.10.3,
- 「中世教皇庁のユダヤ人観―排除か受容か―」地中海学会定例研究会（東京藝術大学）2011.4.23
- Comment on Dr. Chiba’s paper: “Conversion in form of reductio. The church union at the Council of Ferrara-Florence(1438-39),” International Symposium: Religious Conflict, Religious Concord in Europe and the Mediterranean World (The University of Tokyo) 2012.10.21
- 「Maria GiuseppinaMuzzarelli氏講演“The Bologna Ghetto”へのコメント」第34回関西イタリア史研究会（関西中世史研究会共催、京都大学）2012.12.2
- 「聖俗の支配者としてのローマ教皇―中世ヨーロッパを読み解く鍵として」地中海学会春期連続講演会「地中海世界を生きる」第1回（ブリヂストン美術館）2013.4.6
- 「中世ローマの都市空間」第5回合同沼地研究会（都市史研究会共催、東京大学）2013.6.20
- 「教皇使節活動の意図と実態―12、13世紀を中心に」平成25年度九州史学会大会（九州大学）2013.12.8
科研費等
- 平成18年度松下国際財団研究助成「ヨーロッパ中世中期から後期におけるローマ教皇庁の組織上および制度上の整備過程の研究」（研究代表者）
- 平成19年度東京大学グローバルCOEプログラム「死生学の展開と組織化」若手研究者（短期海外研修等）支援研究費「中世キリスト教世界における死生観の変遷」（研究代表者）
- 平成20年度笹川科学研究助成（財団法人日本科学協会）「11世紀から13世紀におけるローマ教皇庁の組織と人的構成の動態分析」（研究代表者）
- 平成20年度科学研究費補助金・特別研究促進費（文部科学省交付分）→平成21―22年度科学研究費補助金・基盤研究（C）（日本学術振興会交付分）「中世ローマ教皇庁のユダヤ人認識に関する研究」（研究代表者）
- 平成23―25年度科学研究費助成事業（学術研究助成基金助成金）若手研究（B）（日本学術振興会交付分）「中世教皇庁の行政組織編成に関する実証的研究」（研究代表者）
- 平成24年度東京大学学術成果刊行助成
- 平成25―28年科学研究費補助金基盤研究（B）「中世盛期教皇庁の統治戦略とヨーロッパ像の転換」（研究分担者）
受賞
- 第19回地中海学会ヘレンド賞、地中海学会、2014年
所属学会
- 史学会
- 地中海学会（2012年より事務局委員）
- 西洋中世学会（2009年より事務局委員）
教育活動
非常勤講師等
- 江戸川大学（2011.4～2013.3 「外国史概説」「外国史学概論」）
- 学習院大学（2012.4～ 「ヨーロッパ世界」）
- 日本女子大学（2012.4～2013.3 「基礎演習」）
- 立教大学（2012.4～ 「史学講義」）
- 立正大学（2012.4～ 「西洋史特講」）
その他