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文化資源学フォーラム
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東京大学公開講座「李潤澤の演技論ー俳優の息」
2010年10月1日(金)15:00~17:00(予約不要・参加自由・通訳付き) *募集終了
  • 場所:東京大学本郷キャンパス 法文2号館2番大教室(→会場地図 →アクセスマップ) 地下鉄丸ノ内線、大江戸線「本郷三丁目」駅、南北線「東大前駅」より徒歩7分
  • 講師:李潤澤(イ・ユンテク)
  • 主催:東京大学文化資源学研究室・次世代人文学開発センター
  • 後援:日本演出者協会 タイニイアリス
  • コーディネーター・通訳:金世一


チラシのダウンロードはこちらから


【開催趣旨】
東京大学では、韓国の演出家李潤澤を招いて公開講座を開催します。
李潤澤は、「演戯団コリペ」の主宰であり、国立劇場元芸術監督でもあります。いまや韓国を代表する演出家である李潤澤は様々な方面で著しい活躍をしていますが、今回の講演会では彼の演技メソッドに関する話を聞いてみたいと思います。
「演戯団コリペ」は、独特な演技様式で成す演劇美学で評判が高い団体です。その演技様式の根底には、非現実的な空間である舞台のエネルギーを現実的な空間である客席まで溢れ出させる集団の力があります。李潤澤はその力の源泉が「俳優の息」にあり、その原理を韓国の伝統演戯である「グッ」を行う巫女から学び取ったと述べます。
生きている誰もが息はしているものの、どうも李潤澤が観察していた巫女の「息」は特別であったようです。
俳優が自分の息を意識することによって、演劇は時間と空間の制限を越える力を持ち、やがては客席つまり現実世界に影響を与えることが可能になると、李潤澤は主張します。ここでの影響というのは観客の感動のみならず社会に対する働きかけまでを含めます。

この度は、李潤澤は伝統演戯である「グッ」の巫女の「息」と今の俳優の「息」をどう結びつけるのか、それによって如何なることが可能になるのかを伺いたいと思います。
■李潤澤からの一言
演劇においては、日常の向こう側にあるイデアを追求及び表現することが可能です。そのためにはそれにふさわしいイデア的な演劇様式も必要です。では、見えないイデアの世界を具体的に表現するためにはどうすればいいでしょう?また、人間の内面には整理されていない不穏性と野蛮性が潜んでいます。これは如何に表せるものでしょうか?

このような疑問に対する答えとして、現代アバンギャルド系と呼ばれる演出家達は、俳優の心理と身体を統合的に取り扱った演技表現の様式を追求してきました。それによって演劇における創造及び表現の範囲は拡大されたといえるでしょう。私もまた、俳優の心理と身体を統合的に活かした演技論を追及しています。それは即ち「息の演技論」です。

「息」は、呼吸の行為を行う主体の認識と並行して行うべく、俳優の心理と身体を統合する繋ぎとなります。

俳優の息の方向が内側へと向かえば、自分の内面を省察することができ、外側へと向かえば無限広大たる宇宙と交感することができます。ゆったりとした息に身を委ねれば、日常の時間がゆっくりと流れ、スピーディな息に身を委ねれば、俳優の身体が置かれている空間は満たされ、温まります。日常の空間だった舞台は、俳優が息を急激に変化させることによって、一瞬にして非日常的な空間へと転換されてしまいます。

このように俳優は、息を認識かつコントロールすることによって、日常と非日常の境界線を自由に出入りする事が出来ます。(李潤澤)
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東京大学文化資源学研究室  TEL/FAX:03-5841-3722  E-mail:bunka@l.u-tokyo.ac.jp
 ※事前の予約は不要です。

※ 日本演出者協会主催  国際演劇交流セミナー2010 韓国特集 李潤澤ワークショップ ※
○東京 9/28、29、30、10/2、3 芸能花伝舎 ○大阪 10/6、7、8、9 スタジオ315
■お申し込み・お問い合わせ 日本演出者協会 国際部 03-5909-3074


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