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2019年12月15日(日)13:30〜17:00(開場/受付開始 13:00) | ||||
前田哲哉(富士市富士山・観光課職員) 山川志典(静岡県富士山世界遺産センター研究員) <敬称略・五十音順> |
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【開催趣旨】
旅や観光に関する情報を伝えるメディアは、時代とともに姿を変化させてきた。旅の隆盛がみられた江戸時代には、道中の記録として紡がれた紀行文や名所を描いた絵図が、ガイドブックや観光パンフレットの役割を担った。明治時代に入ると風景を切り取った絵葉書が流行し、やがて観光商品化することとなる。現代に目を向けてみる と、目覚ましい躍進を見せるのがインスタグラムを代表とするSNSだ。個人が撮影した写真や動画を介して旅情報の交換が行われ、観光の現場に大きな変化をもたらしている。このように旅や観光に関する情報を伝え、時代の枠を超えて人を旅へと誘うものの総体を、私たちは"旅メディア"と呼ぶ。
旅先のイメージや旅の様子といった、先人たちの残してきた表象に誘発されて、人々は旅に赴いてきた。その旅の中で得られた経験は、日記、絵画、小説、映像、伝承など、かたちを変えて再び表現し直され、旅メディアは今日に至るまで無数に生産され続けている。こうした旅メディアに表されたものの歴史的な変遷をみることで、時代ごとに比較を行い、「これまで人々は何に誘われて旅をしてきたのか」を考えることができる。
今年度の文化資源学フォーラムでは、富士と関連してつくられてきた旅メディアを取り扱う。古来より富士は畏怖・崇敬の対象であったが、民衆信仰である富士講と結びついたことを契機に多くの人々が訪れる旅先としても知られ、様々なメディア上でその姿や様子が表現されてきた。豊富に存在する富士の旅メディアを題材に、これまでの変遷・現在の姿・これからの展望を見ていく。
学生による研究発表では、富士の情報を伝える旅メディアの歴史的な変化を振り返り、現代の旅メディアがその系譜の中でどのように位置付けられるのかを分析する。さらに、パネルディスカッションにおいては、ガイドブック『るるぶ』編集部長河野多美氏、富士市富士山・観光課職員前田哲哉氏、静岡県富士山世界遺産センター研究員山川志典氏をお招きし、新たな旅メディアが普及する現代において、今後如何に観光情報を受信・発信していくべきかについて、お話を伺う。
【プログラム】
13:00 開場
13:30 開会挨拶
13:35 企画趣旨説明
13:50 アイスブレイク
14:10 学生による研究発表①「過去の旅メディアの諸相」
15:10 休憩
15:25 学生による研究発表②「現代の旅メディアに関する分析」
15:40 パネルディスカッション
16:25 質疑応答
16:55 閉会挨拶
【ディスカッサントプロフィール】
河野多美(こうの たみ) |
前田哲哉(まえだ てつや) 富士市役所区画整理課、廃棄物対策課、福祉総務課などを経て、2015年4月より観光課に所属(2017年4月に「富士山・観光課」に名称変更)。現在は富士市の4大まつりの1つ「富士まつり」の運営、道の駅「富士」運営事業者選定・施設整備、静岡県や近隣市町などと協力した広域での観光PRの企画・運営などに従事。 |
山川志典(やまかわ ゆきのり) 静岡県生。博士(学術)。専門は民俗学・文化遺産学。國學院大學文学部卒業後、筑波大学大学院人間総合科学研究科世界遺産専攻(博士前期課程)、同世界遺産専攻(博士後期課程)修了。2019年度より静岡県富士山世界遺産センター学芸課研究員。主な論文に「文化遺産の保護における地域遺産制度の役割」(筑波大学学位請求論文、2018年)。 |
【お問い合わせ】
第19回文化資源学フォーラム事務局
東京大学大学院人文社会系研究科文化資源学研究室内
Email:bunkashigen2019@gmail.com