理論社会学、数理社会学、計算社会科学を専門としている。計算社会科学とは、ビッグデータやデジタル実験などの新たなデータソースを活用しつつ、機械学習や人工知能、自然言語処理などの分析ツールを用いて、社会現象の新たな理解を試みる学問分野である。

 このような計算社会科学の手法や数理モデルを用いて、現代社会における社会的格差や政治的分断、信頼形成などの社会的メカニズムの解析に取り組んでいる。また、最近は、社会学のもっとも基本的な理論要素である社会的意味や意味形成のメカニズムについて、計算的アプローチを用いてフォーマルに理論化し、実証的に分析することにも関心がある。

 数理モデルに関する考えは、『社会を数理で読み解く』(有斐閣)(共著)にまとめられている。計算社会学については私が翻訳に加わったM.サルガニック『ビット・バイ・ビット』(有斐閣)を参照してほしい。

瀧川 裕貴(たきかわひろき)准教授