専門は、移民研究、国際社会学・グローバル社会学。国際社会学・グローバル社会学は、国民国家の枠には収まらない社会現象を扱う分野だが、自らの研究としては、主に日本における移民・外国人、とりわけ非正規移民や移民女性を対象に、インタビューや参与観察など質的調査による研究を行ってきた。

 社会のなかで、どのような境界や線引きが作動し、誰がどのような形で排除されたり、周縁化されるのか。あるいはそうした境界が超えられ、異質な人びとの間に結びつきや連帯が生まれるのはどのような契機によってなのか。さらには、社会のメンバーシップは、どのような価値や規範にもとづいているのか。これらの問いが示すように、社会学的アプローチによって移民研究を行うことは、移民への着目を通じて社会の動態や存立基盤を探求することでもあると考えている。

 著作としては『追放と抵抗のポリティクス』、編著に『移民政策とは何か』などがある。演習では、基礎的な文献の講読や各自の研究報告および参加者間での議論によって、社会学的な視点を習得し、自らの問いを立て、その問いに迫る力を身につけることを目指す。

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髙谷 幸(たかや さち)准教授