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山梨県早川町奈良田の方言
目次
- 奈良田方言とは(このページの下部)
- 奈良田方言の音声・音韻
- 奈良田方言の文例(準備中)
奈良田方言とは
- 奈良田(ならだ)は、山梨県南巨摩郡早川町(みなみこまぐん・はやかわちょう)の一集落で、早川(はやかわ)の上流に位置します。アクセントなどの方言特徴が、他の山梨西部(国中)地域の方言とは大きく異なることから、早くから「言語島」として注目されてきました。その方言については、すでに『奈良田の方言』(山梨民俗の会、1957年)、『西山村総合調査報告書』(山梨県教育委員会、1957年。『西山村誌』にも所収)などの、詳細で総合的な研究があります。
- 昭和20年代後半以降、早川上流域でのダム開発やそれに伴う道路の整備などの周辺の環境の変化、および、進学率の上昇やテレビの普及などの全国的な社会変化に伴い、奈良田での生活も大きく変わりました。現在は、温泉客は絶えないものの、過疎化・高齢化が進み、30代以下の若い世代の人はほとんどいないという状況です。それとともに、奈良田方言の話者もどんどん少なくなっています。
- 奈良田方言の自然談話や音声データとしては、『全国方言資料 第2巻 関東・甲信越編』(日本放送出版協会、1967年.CD-ROM版もあり)や、『早川町誌』(早川町誌編纂委員会、1980年)に収められた自然談話、『奈良田の七不思議・CD付絵本 二羽ガラス』(日本上流文化圏研究所)に収められた昔話などがあります。
- ここでは、奈良田の方言の特徴を、音声データとともに提示していきます。

付記
- 以下のページで示す奈良田方言の発話は、奈良田で生まれ育ち、現在も奈良田にお住まいの、大正6年(1917年)生まれの男性によるものです。
- 収録は2004~2005年に行いました。録音にはDAT(標本化周波数 48kHz)を用いました。ここでは標本化周波数 16kHz、量子化ビット数16ビットのwav形式ファイルに変換したものを用います。発話順・発話間隔は編集してあります。
- 収録・研究を進めていくなかで、奈良田のたくさんのかたがたからのご教示・ご協力を得ることができました。奈良田の皆様に深くお礼申し上げます。