*仏教用語の定義的用例集は2014年3月5日に一部更新されました。(旧版は 2011-2013年版 をご覧ください。)
五位七十五法関連用語の定義的用例集

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凡 例
  1. テキストの扱いについて
  2. 用例の構成
    1. 見出し語
    2. 訳例(基準訳語)
    3. 用例
    4. 注釈文献
    5. 英訳例
    6. その他のアビダルマ文献
    7. 瑜伽行派文献


I. テキストの扱いについて

  1. サンスクリットテキストは以下のものを使用した.
    Abhidharmakośabhāṣya of Vasubandhu, ed. by Pradhan, Patna,1967.
  2. 漢訳テキストは大正新脩大蔵経を使用した.
  3. チベット語訳は北京版を底本とし,デルゲ版と校合した.
  4. チベット語訳に異読がある場合,テキスト中に注番号を付し,異読をテキストの下に示した.
  5. 注番号は,右肩に番号が付された一語ないし一記号に関して異読があることを示す.ただし,複数の語に渡る異読を提示する場合は,異読の範囲を(1 ... 1)のように示した.
  6. 北京版のテキストが,文脈に照らして明らかに誤りである場合,デルゲ版の異読をテキスト中に採用した.デルゲ版がより適切なテキストを提示している場合,北京版の読みを本文に採用し,注記中のデルゲ版の異読にアステリスク(*) を付した.
  7. 各テキスト中の偈は太字で示した.

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II. 用例集の構成

用例集は次の項目により構成されている.

  1. 見出し語:サンスクリット原語および,漢訳,チベット語訳.
  2. 訳例(基準訳語):現代日本語訳および英訳.
  3. 用例:訳例を考案するために選定したテキスト.内容により【定義的用例】【主要用例】【語源的語義解釈】に大別した.
  4. 注釈文献:用例として選定したテキストに対する注釈文献.
  5. 英文訳例:用例に対する英訳.既存の翻訳研究より抜粋引用した.
  6. その他のアビダルマ文献
  7. 瑜伽行派文献

以下,各項目の詳細を述べる.

1. 見出し語
a. サンスクリット
  1. 見出し語の表記は底本(Pradhan 初版本)にしたがった.
  2. 見出し語の配列は本庄 [1995] にしたがった.
  3. 本文中では,見出し語およびその訳語に当たる語を太字で示した.
b. 漢訳
  1. 現代語訳を選定するにあたって採録したサンスクリットテキストの用例に対応する翻訳文で用いられている訳語を,玄奘訳・真諦訳の順に示した.[例]漢訳: 不信(玄奘),無信(真諦)
  2. 玄奘訳と真諦訳が同じ場合には両者をまとめて示した.[例]漢訳:懈怠 (玄奘, 真諦)
c. チベット語訳
  1. 現代語訳を選定するにあたって採録したサンスクリットテキストの用例に対応する翻訳文で用いられている訳語を示した.
  2. 参考資料として,当該語句と対応あるいは関連する『翻訳名義大集』の項目の no.を訳語の後に示した.[例]チベット語訳: le lo (cf. Mvy no.1974)

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2. 訳例(基準訳語)

用例として採録したサンスクリットテキストの内容に適った現代日本語訳と英訳を選定し,【訳例】として示した.

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3. 用例

上記の訳語を考察するための基礎資料として,〔和訳〕〔原文〕〔玄奘訳〕〔真諦訳〕〔チベット語訳〕を順に示した.

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4. 注釈文献
  1. 用例に対するAbhidharmakośavyākhyāと『阿毘達磨順正理論』の注釈の該当箇所を示した.
  2. 当該語句を含む文章に対して,注釈が施されていない場合,no comment とし,前後の文脈が見られる頁数のみを示した.

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5. 英訳例
  1. 用例に対する主な英文翻訳研究を採録した.複数ある場合は,公刊年の順に示した.
  2. 英訳例は当該の文章に対する訳文全体を示した.また,参考資料として,対応する de La Vallée Poussin の仏訳語を次のように示した.[例]Cf. de La Vallée Poussin[1923: 15]: les organes de la vue.
  3. 当該語句に訳語を当てず,原語をそのまま使用している場合は,not translated とした.[例]not translated (Pruden[1988: 280-281]): What is called pratisaṃkhyānirodha or Nirvāṇa is – (以下略).
  4. ただし,当該語句を含む文章に先行する箇所(偈頌など)で訳語を与え,それ以下の文章では原語で代用している場合,その訳語を英訳として示した.なお,訳語が用例と異なる頁にある場合,その頁数をcf. として示した.[例]desire (Pruden[1988: 190, cf.189]): Chanda is the desire for action.

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6. その他のアビダルマ文献

当該語句に対する『法蘊足論』『品類足論』の用例が採録できる場合,【その他のアビダルマ文献】として示した

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7. 瑜伽行派文献

当該語句に対するAbhidharmasamuccaya(Gokhale[1947])とPañcaskandhaka(Li and Steinkellner[2008])の用例が採録できる場合,【瑜伽行派文献】として示し,それぞれに対応する漢訳・チベット語訳を示した.

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© 2011 Bauddha Kośa 研究会 問合せ先:b_kosha@l.u-tokyo.ac.jp