プロジェクトについて

本プロジェクトは、仏教用語の現代語訳を提起するものです。その現代語訳を原典にみる主要な用例とともに提示したいと考えています。用例には、術語を定義する用例もあれば、意味内容を確認するうえで不可欠と考えられる用例、さらにはまた後代への影響度の点で重要な用例もあります。また、これらの用例はサンスクリット語、漢訳、チベット語訳などの複数の言語によって伝承されています。このような用例集を、本プロジェクトでは「仏教術語の宝庫」という意味で、バウッダ・コーシャと呼んでいます。

以上のような目的をもって、本プロジェクトは、今後の学界での本格的な検討に向けて、一つの手応えのあるたたき台を提起したいと考えています。このため、以下に公開する研究成果については、率直な意見やコメントを期待しています。お寄せいただいた意見や、具体的な提案を考慮しながら、謙虚さ(hrī「慚」)をもって、着実に改良を加えていきたいと願っています。

2011. 2. 16 (2011. 11. 08 一部改訂)

斎藤 明(プロジェクト・リーダー)