【日時】 |
2010年6月12日(土) 13:00〜17:00 |
【場所】 |
東京大学本郷キャンパス法文2号館 2番大教室 |
【入場】 |
無料 |
【主催】 |
東京大学グローバルCOE「死生学の展開と組織化」
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【開催趣旨】 近年のグローバル化した社会の中で、人間の身体もまた流通可能な資源として扱われつつある。それは生命が始まる局面にも顕著であり、たとえば代理出産や胚提供、卵子提供など、生殖技術の現場では、生きた他者の身体を利用することで初めて成り立つ行為が普及しはじめている。
しかしここでの「他者」とは誰だろうか。それはまさに、今ここに生きる私たちのことではないか。「資源」とは私の体、「私」の身体を離れて流通した卵子・精子・受精卵ではないか。あるいは「私」の知らないところで、一人の人間として生まれ育つ誰か。それが「私」かもしれない。または代理出産という手段を用いて「私の子」を切望する、そのような「私」……。
本シンポジウムは、生殖技術における人体の資源化の進む社会の中で、まさに自らが対象となりうる現実に対し問題意識を共有する若手研究員たちが集い、自主的に企画したものである。当日は、企画研究員以外の研究者による多様な分野からの報告や論考も交えつつ、多くの方と有益な議論が実施できることを目指している。
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【プログラム】
- 13:00 開会挨拶
- ・島薗進(東京大学教授/宗教学)
- 13:10 基調講演
- ・荻野美穂(同志社大学教授/女性史・ジェンダー論)
「生殖における身体の資源化とフェミニズム ―日本とアメリカを中心に―」
- 14:10 シンポジウム
- ・小椋宗一郎(G-COE特任研究員)
「代理出産と不妊相談 ―ドイツにおける法と社会実践―」
・大野和基(ジャーナリスト)
「なぜ私は代理出産に反対か」
・久具宏司(東京大学医学部講師・産科婦人科医)
「医療現場から見た生殖医療の問題点」
コメンテータ
・市野川容孝(東京大学教授/社会学)
・柳原良江(G-COE特任研究員)
司会
・石川公彌子(G-COE特任研究員)
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