グローバルCOEプログラム 死生学の展開と組織化
東京大学大学院人文社会系研究科グローバルCOE研究室

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非業の死の記憶
大量の死者をめぐる表象のポリティックス


発刊:2010年3月25日

編者:池澤優、アンヌ ブッシィ

発行所:東京大学大学院人文社会系研究科

制作:秋山書店




→国際シンポジウム 「非業の死の記憶」
hyousi

はじめに
・非業の死者、大量死の死者、戦争死者の記憶と政治性
池澤優
第1 部 戦没者と慰霊・追悼・顕彰
・スペイン内戦の死者の記憶の変遷と「戦没者の谷」の霊廟
マルレーヌ アルベール=ロルカ(森田陽子 訳)

・日本における戦争の死者と宗教
末木文美士

・地域社会における「英霊」の記憶
岩田重則

・記憶のパフォーマティヴィティ
−犠牲的死がひらく未来−
西村明

・さまよえる魂と遺体
−ベトナム戦争における死者の象徴的再統合といたいの帰還をめぐって−
イヴ グディノー(福田桃子 訳)
第2 部 政治的緊張と非業の死
・カルバラーの悲劇の多義性
山岸智子

・政治的声明から商業的猥雑さへ
―プノンペンとその周辺におけるクメール・ルージュの犠牲者の追想の扱い−
オリヴィエ ド ベルノン(吉澤保 訳) 

・「砂漠の犠牲者」
−国境での若干の死をめぐる道徳的・政治的考察−
アビガイル ミラ クリック(千川哲生 訳)

・2001 年9 月11 日の諸表象とメモリアル
エリック ヴィラゴルド(吉澤保 訳)

・18 世紀インドにおけるイギリス人の死の記憶
−カルカッタの二つの場をめぐって−
冨澤かな

コラム ・阪神・淡路大震災に見る公的システムの欠陥と自助システムの構築
黒田裕子
第3 部 非業の死と表象と記憶
・中世ユダヤ人迫害に関する死者の記憶構築
−儀式殺人の告発と1096年の虐殺をめぐって−
藤崎衛

・記憶の政治への転換−アルゼンチン・イスラエル共済組合に対するテロ―
セバスティアン タンク=ストルペル(藤崎衛 訳)

・グアドループの文化政策における奴隷貿易と奴隷制の死者たちの記憶と形象化
ステファニー ミュロ(片岡大右 訳)

・子どもの〈死〉はどう捉えられてきたか
−ドイツ民間伝承における怪火と水と死者の魂−
嶋内博愛

・死者による政治−ヒマラヤの民族、クルン・ライ族における先祖、邪悪な死者、行動様式−
グレゴワール シュレンメル(室井茜 訳)
第4 部 非業の死の記憶を考える:時代・文化をこえて(論文に対するコメント)


・山岸智子、M・アルベール=ロルカ、岩田重則の論文に対するコメント
ジャン=ピエール アルベール(鈴木隆美 訳)

・Y・グディノー、黒田裕子、O・ド ベルノンの論文に対するコメント
−非業の死と彷徨う霊魂−
深沢克己

・藤崎衛、G・シュレンメル、嶋内博愛、A・ミラ クリックの論文に対するコメント
−明確な記名か匿名か、そして死者の奪い合いなど−
大捻哲也

・冨澤かな、S・ミュロ、西村明、E・ヴィラゴルドの論文に対するコメント
−過度に現前する、あるいは過度に不在である死者集団をどのように追悼するか?−
アンヌ・ブッシィ(滝沢明子 訳)

・総合的コメント−「非常の死」と「家族/社会/国家」と「想像の場」−
佐藤健二
結語
・「死生学」のための対話を展開する
アンヌ ブッシィ(滝沢明子 訳)


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