国際紛争が激化し、ナショナリズムに煽られて民族間の憎しみが増幅していく現代世界にあって、文学はどのような役割を果たすことができるのか。スラヴ作家たちは世界にどんな平和のメッセージを伝えることができるのか(あるいは、できないのか)。暑い夏の夜、幕張に集まって、政治上の対立や国家の境界を越えて語り合います。
パネリスト:アンドレイ・クルコフ(ウクライナ)、ミハイル・シーシキン(ロシア/スイス)、ドゥブラフカ・ウグレシッチ(クロアチア/オランダ) 討論者:多和田葉子(ドイツ/日本) 司会:沼野恭子(東京外国語大学)
*使用言語:ロシア語、英語、日本語。逐次通訳つき。 *一般公開。入場無料、予約不要。どなたでも聴講できます。ただし座席は大会公式参加者用200名、一般市民200名です。満席の場合は立ち見をお願いする場合もありますので、あらかじめご了解ください。
アンドレイ・クルコフ キエフ在住のロシア語作家(1961年生まれ)。キエフ外国語大学卒業。日本語を含め25か国語に翻訳されている。とくに『ペンギンの憂鬱』はそのユーモア、サスペンス仕立てのエンターテインメント性が世界的な人気を呼んだ(沼野恭子訳、新潮社、2004年)。現在、ウクライナでもっとも有名な作家の一人である。ウクライナ・ペン副会長。ウクライナの立場を代表する形で昨今のウクライナ状況についても積極的に発言を行い、『マイダン日記』が出版された。この本の邦訳は『ウクライナ日記——国民的作家が綴った祖国激動の155日』(吉岡ゆき、ホーム社、2015年)。他に『大統領の最後の恋』(前田和泉訳、新潮社、2006年)がある。
*****討論者*****