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市民教養講座

国際シンポジウム 国際中欧・東欧研究協議会(ICCEES)第9回世界大会記念特別企画

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スラヴ文学は国境を越えて——ロシア・ウクライナ・ヨーロッパと日本

国境なきスラヴ文学団からの世界へのメッセージ
大砲がうなりをあげる時でも、ミューズは沈黙しない

2015年8月7日(金) 18時30分〜20時(開場18時)
於・神田外語大学(千葉市幕張)4号館101番教室

国際紛争が激化し、ナショナリズムに煽られて民族間の憎しみが増幅していく現代世界にあって、文学はどのような役割を果たすことができるのか。スラヴ作家たちは世界にどんな平和のメッセージを伝えることができるのか(あるいは、できないのか)。暑い夏の夜、幕張に集まって、政治上の対立や国家の境界を越えて語り合います。

 


パネリスト:アンドレイ・クルコフ(ウクライナ)、ミハイル・シーシキン(ロシア/スイス)、ドゥブラフカ・ウグレシッチ(クロアチア/オランダ)

討論者:多和田葉子(ドイツ/日本)
司会:沼野恭子(東京外国語大学)

使用言語:ロシア語、英語、日本語。逐次通訳つき。
一般公開。入場無料、予約不要。どなたでも聴講できます。ただし座席は大会公式参加者用200名、一般市民200名です。満席の場合は立ち見をお願いする場合もありますので、あらかじめご了解ください。

 


*****パネリスト*****

クルコフアンドレイ・クルコフ キエフ在住のロシア語作家(1961年生まれ)。キエフ外国語大学卒業。日本語を含め25か国語に翻訳されている。とくに『ペンギンの憂鬱』はそのユーモア、サスペンス仕立てのエンターテインメント性が世界的な人気を呼んだ(沼野恭子訳、新潮社、2004年)。現在、ウクライナでもっとも有名な作家の一人である。ウクライナ・ペン副会長。ウクライナの立場を代表する形で昨今のウクライナ状況についても積極的に発言を行い、『マイダン日記』が出版された。この本の邦訳は『ウクライナ日記——国民的作家が綴った祖国激動の155日』(吉岡ゆき、ホーム社、2015年)。他に『大統領の最後の恋』(前田和泉訳、新潮社、2006年)がある。

シーシキンミハイル・シーシキン 現代ロシアを代表する作家(1961年生まれ)の一人。モスクワ教育大学卒業。とくに長編小説のジャンルで非常に高い評価を受けており、国内外の多くの文学賞を受賞。小説は主にロシア語で執筆しているが、最近はエッセイ等をドイツ語で書いている。代表作の一つ『手紙』は日本語に翻訳されている(奈倉有里訳、新潮社、2010年)。現在スイス在住だが、モスクワとバーゼルの間を行き来している。最近のロシア・ウクライナ間の紛争についても、ヨーロッパ的な価値と民主主義を擁護する立場から積極的に発言している。短編の邦訳に「バックベルトの付いたコート」(沼野恭子訳、『新潮』2011年5月号)がある。
ウグレシッチドゥブラフカ・ウグレシッチ アムステルダム在住のクロアチア語作家(1950年生まれ)。ザグレブ大学で比較文学とロシア文学を学び、卒業後はザグレブ大学文学理論研究所に勤めた。ロシア文学やロシア・アヴァンギャルドの研究科でもある。旧ユーゴスラヴィア内戦に際して反戦・反ナショナリズムを唱え猛烈な攻撃にさらされ、1993年亡命。作家・エッセイストとして国際的に大変高い評価を受け、ヨーロッパの多くの文学賞を受賞している。邦訳に、文学的エッセイ集『バルカン・ブルース』(岩崎稔訳、未来車、1997年)の他、短編「君の登場人物を貸してくれ」(三谷惠子訳、『世界文学のフロンティア2 愛のかたち』岩波書店、1996年)がある。

 

*****討論者*****

たわだようこ多和田葉子 日本語・ドイツ語の二言語作家として活躍する作家・詩人。1993年、芥川賞受賞。1996年、ドイツ語を母語としない作家に与えられるシャミッソー賞を受賞。2005年、ゲーテ・メダル受賞。欧米では朗読・音楽とのコラボレーションによるパフォーマンス活動を精力的に行っており、国際的にもっとも高く評価される現代日本作家の一人である。
*****司会*****
沼野恭子 現代ロシア文学研究・翻訳家。東京外国語大学教授。NHKのテレビロシア語会話講師も務めた。日本ロシア文学会理事。著書に『アヴァンギャルドな女たち』(五柳書院)、『夢のありか—「未来の後」のロシア文学』(作品社)、『ロシア文学の食卓』(日本放送出版協会)など。クルコフ、オクジャワ、トルスタヤ、アクーニン、ウリツカヤ、ペトルシェフスカなどの小説の翻訳がある。

 


 

組織  
企画:
助成:


後援:
協力:
沼野充義(国際中欧・東欧研究協議会幕張世界大会組織委員長)
国際交流基金、新潮文芸振興会
科学研究費助成基盤研究(A)「越境と変容——グローバル化時代におけるスラヴ・ユーラシア研究の超域的枠組みを求めて」
日本ペンクラブ
日本ロシア文学会(会長・望月哲男)
東京大学文学部現代文芸論研究室