科目一覧 (2022年度)

Sセメスター(S1・S2)

担当教員 授業科目名 副題 曜時
氏 名
内   容 備考
教授 梶原 三恵子 印度語学印度文学演習 サンスクリット文献講読(Ⅰ) 月・5

共通
ヴェーダ文献から散文・韻文を選んで、参加者全員による輪読形式で精読する。サンスクリット語講読としては上級演習にあたる。 アクセントを保持しているブラーフマナ文献を中心に、ヴェーダ期の言語・宗教・文化を伝えるサンスクリット散文の読解訓練を行う。サンスクリット語の正確な読解のために、各種辞書・文法書などの使い方を指導する。あわせてヴェーダ文献およびヴェーダ宗教思想の基礎知識を解説する。 古いサンスクリット文に慣れておくことは、ヴェーダ文献のみならず、古典サンスクリットによる各種文学・哲学・宗教文献、および中期インド語文献を読む際にも大きく役立つので、専門にかかわらず、積極的に受講してほしい。
印度語学概論 I サンスクリット初級文法(Ⅰ) 火・3

学部
古典サンスクリット語の初級文法を習得し、平易なサンスクリット文を読解する運用力を養成することをめざす。Sセメスターは、文法の前半部(音論、名詞・形容詞の変化)を扱う。古典サンスクリット語の初級文法を習得し、平易なサンスクリット文を読解する運用力を養成することをめざす。Sセメスターは、文法の前半部(音論、名詞・形容詞の変化)を扱う。 サンスクリット語は古代・中世インドで宗教聖典および各分野の学術書に用いられた古典語である。仏教などを通してアジアの諸地域の文化にも少なからぬ影響を与えた。また、印欧比較言語学分野においては、ギリシア語・ラテン語とならぶ重要な位置を占める。 授業は文法の解説と練習問題による演習を組み合わせて進める。
印度語学印度文学演習 I Sanskrit Reader 講読(Ⅰ) 火・5

学部
サンスクリット初級文法を修了した者向けの、中級講読演習である。比較的平易なサンスクリット文の読解練習によって、文法知識の定着をはかり、サンスクリット語の運用力を身につけることをめざす。 Ch. R. Lanman, Sanskrit Reader をテキストとし、『マハーバーラタ』の一部である「ナラ王物語」を主教材として、古典サンスクリットの読解訓練を行う。
 サンスクリット文献研究(Ⅰ)  サンスクリット文献研究(Ⅰ) 木・2

大学院
担当教員と相談のうえで、各履修者が自分の担当するテキストを決め、それぞれテキストと訳を準備し、順番に講読発表して、授業参加者全員で、原文解釈およびテキストの内容について議論検討するゼミナールである。本授業の主な目的は、(1)多様な時代・ジャンルのサンスクリット文献を講読すること、(2)レジュメを準備しテキストと自らの解釈を説明することで、プレゼンテーションの訓練をおこなうことである。
教授

助教
梶原 三恵子  

高橋 健二
印度語学印度文学特殊講義Ⅰ 叙事詩文献の研究 水・5

共通
『マハーバーラタ』第14巻では、ユディシュティラによる馬祀祭(アシュヴァメーダ)の挙行が語られる。この馬祀祭をめぐっては、どのような意味があるのか、どのように行うのが正しいのか、また馬祀祭に必要な財物はどのように入手すべきか、などについて、様々な登場人物によって異なる見解が提示される。本講義では、ユディシュティラが馬祀祭の挙行を決心する部分の講読を通じて、ヴェーダ祭式である馬祀祭の『マハーバーラタ』における位置付けを検証することで、ブラフマニズムにおける諸概念や実践形態がヒンドゥイズムにおいてどのように継承・展開されていったのかを考察する。  また『マハーバーラタ』では、「叙事詩サンスクリット」と呼ばれる、古典サンスクリット語に比べて語形やシンタックスについて自由度の高いサンスクリット語が用いられている。本講義では、講読を通じて叙事詩サンスクリットの読解方法を学ぶ。
講師 宮本 城 印度語学印度文学演習Ⅴ タミル語文献講読(Ⅰ) 金・3

共通
本講義では、インドのドラヴィダ諸語の中で、最も古い歴史を持つタミル語の文法を解説する。タミル語は、文章体と口語体に相違があるうえに、スリランカ、マレーシア、シンガポール等の国々にも相当数の話者がいることから、口語体の形も様々である。 本講義では口語体と文章体の双方を解説する。出席者の学習目的も適宜考慮する。


Aセメスター(A1・A2)

担当教員 授業科目名 副題 曜・時
職名 氏 名
内   容 備考
教授 梶原 三恵子   印度語学印度文学演習 サンスクリット文献講読(Ⅱ) 月・5
共通
ヴェーダ文献から散文・韻文を選んで、参加者全員による輪読形式で精読する。サンスクリット語講読としては上級演習にあたる。 アクセントを保持しているブラーフマナ文献を中心に、ヴェーダ期の言語・宗教・文化を伝えるサンスクリット散文の読解訓練を行う。サンスクリット語の正確な読解のために、各種辞書・文法書などの使い方を指導する。あわせてヴェーダ文献およびヴェーダ宗教思想の基礎知識を解説する。 古いサンスクリット文に慣れておくことは、ヴェーダ文献のみならず、古典サンスクリットによる各種文学・哲学・宗教文献、および中期インド語文献を読む際にも大きく役立つので、専門にかかわらず、積極的に受講してほしい。
印度語学概論 Ⅱ サンスクリット初級文法(Ⅱ) 火・3

学部
古典サンスクリット語の初級文法を習得し、平易なサンスクリット文を読解する運用力を養成することをめざす。サンスクリット語は古代・中世インドで聖典に用いられ、仏教などを通してアジアの文化にも少なからぬ影響を与えた言語である。また、印欧比較言語学においてはギリシア語・ラテン語とならぶ重要な位置を占める。 サンスクリット初級文法は、S・A両セメスターをあわせて全体像を習得できるように設計している。Sセメスターは文法の前半部を扱い、Aセメスターの本授業では、それを受けて、文法の後半部(主として動詞)を扱う。
印度語学印度文学演習 Sanskrit Reader 講読(Ⅱ) 火・5

学部
サンスクリット初級文法を修了した後の、中級講読演習である。比較的平易な文章の読解練習によって、文法知識の定着をはかり、サンスクリット語の運用力を身につけることをめざす。 Sセメスターの進度により、Aセメスター前半は、ナラ王物語の続きを読む可能性がある。 後半は、ヴェーダ期サンスクリット語のてほどきを行う。主教材に用いる Ch. R. Lanman, Sanskrit Reader の後半は、ヴェーダ期サンスクリット文献のアンソロジーと語彙集である。そのなかから、アクセント記号が付されているヴェーダ期散文をいくつか選んで講読する。
 サンスクリット文献研究(Ⅱ)  サンスクリット文献研究(Ⅱ) 木・2

大学院 
担当教員と相談のうえで、各履修者が自分の担当するテキストを決め、それぞれテキストと訳を準備し、順番に講読発表して、授業参加者全員で、原文解釈およびテキストの内容について議論検討するゼミナールである。本授業の主な目的は、(1)多様な時代・ジャンルのサンスクリット文献を講読すること、(2)レジュメを準備しテキストと自らの解釈を説明することで、プレゼンテーションの訓練をおこなうことである。
教授

助教
梶原 三恵子  

高橋 健二
印度語学印度文学特殊講義 サンスクリット美文学の研究 水・5

共通
シュードラカに帰せられる『ムリッチャカティカー』(土の小車)は、カーリダーサ以前の、数少ない初期サンスクリット戯曲の一つである。技巧を凝らした後代の戯曲とは異なり、簡明な文体ならびに軽快な物語の展開が特徴的である。 本講義では、『ムリッチャカティカー』の第9幕を講読する。第9幕は法廷での争いの場面で、文学的に既知に富む議論の応酬が見られるだけでなく、政略争いと恋愛のもつれが複雑に絡み合い、当時の宮廷文化の様子を知ることができる文化史的にも重要な資料である。 本講義の目標は、サンスクリット戯曲で用いられる諸プラークリット語を、チャーヤー(サンスクリット訳)を用いて理解できるようになること、サンスクリット戯曲独特の表現を理解できるようになること、物語の背景にある古代インドの文化や社会史を理解すること、である。
講師 伊澤 敦子 印度文学史概説Ⅰ インド古代中世文学・文献案内 木・4

学部
インドの古代から中世までの文学を紹介する。 古代の文献は宗教文献と言ってよく、アーリヤ人のインド進入前後の彼らの神々との関わり、祭式事情を伝承するものである。そこではインド・イラン共通時代の情報や彼らがヨーロッパや中央アジアで出会った文化やそこに残した足跡といった遠い過去の遺産をも垣間見ることが出来る。祭式を中心に据えた世界観や人生観はやがて時代が下ると更なる発展を遂げ哲学的思想へとつながり、新たな宗教運動をも引き起こす。また一方で、インド進入後の土着文化との混交、民間伝承の受入を経てインド固有の文学が花開いていく。この一連の流れを追うことで、インド文学が包摂する、ヨーロッパからインドに至る地理的なそして何千年という時間的な雄大さを感得してもらいたい。 本年度は特に死生観に焦点を当てる。宗教文献における輪廻思想や来世観が、文学作品の中で死生観としてどの様に反映しているかを見ていく。さらにそれを日本文学などと比較することでその特徴を一層浮き彫りにすることが出来ると期待する。
講師 宮本 城 印度語学印度文学演習Ⅵ タミル語文献講読(Ⅱ) 金・3

共通
春学期に続き、タミル語の文法を解説する。平易な文章の文法が理解できるようになることを目標とする。
講師 吉水 清孝 印度語学印度文学特殊講義Ⅲ 『マヌ法典』第1章メーダ―ティティ注の研究 木・3

共通
紀元後二~三世紀に成立した『マヌ法典』は、初期バラモン法典(ダルマスートラ)作成運動の到達点であるが、その第一章は立法者としてのマヌに、後にも先にも他の法典には見られない宗教的な権威付けを施している。すなわちマヌ自身が、種々の伝承を統合したブラフマンからの世界創成を語り、その中で自分はブラフマンの中から生み出されたと語る。そして語り手を引き継いだ弟子のブリグが、『リグヴェーダ』の「プルシャの歌」に準じて、ブラフマンはその口、腕、腿、足から人間の四階級を生み、それぞれの職業を定めたと告げる。1000年頃のメーダーティティは『マヌ法典』全編に対する最も大部の注釈を著した。  メーダーティティ注は第一章だけでも長いので、授業ではまず先に理念的社会の節を読み、序論を読んだのち、時間のある限り世界創成説を読み進める。これにより、ヒンドゥイズムにおける世界認識と社会認識についての一つの典型を知ることを目標とする。

前ページへ戻る