科目一覧 (2014年度)

担当教員 授業科目名 副題 学期 曜時 備考
氏 名
内   容
教授 高橋 孝信 印度文学史概説 南インドの言語と文化 通年 火・4 学部
講義題目からすると、南インドの文学や文化を紹介するだけのように思えるかもしれない。しかし、この授業の目標は、これまで仏教学を中心として紹介されてきた、インドの宗教・文化・文学が、あまりに北インドやアーリヤ文化(より端的に言うと、サンスクリット文化)に偏っていることを知ってもらうことにある。
そのため、サンスクリット語とならんでインドの古典語とされるタミル語の文献も含め、南インドの宗教・文化・文学から、あらためてインドを見つめなおしていく。
 
印度語学印度文学演習Ⅰ タミル語文法 通年 水・4 学部
2千年を超える歴史を持つタミル語は、時代、韻文と散文、文章語と口語、方言(地域方言と社会方言)などによって大きく異なる。これら様々なタミル語の学習の基礎となるのが、19世紀半頃から急速に発達し始めた散文を読む力の習得である。この授業では、そのような近現代の散文が読める力を養うことに主眼をおくことにする。
夏学期に文法を終了し、冬学期は平易な散文を読む。
印度語学印度文学演習Ⅱ  タミル文献講読 通年 金・4 共通 
タミル語初等文法(印度語学印度文学演習(1)「タミル語文法」の項を参照のこと)を終えた学生を対象に、文法知識をより確かにし、同時にタミル文化に親しんでもらうことを目標とする。
そのために、これまでは近現代の散文を読んでいたが、古典を読んだほうがより目的にかなうことが分かってきた。そこで、本年は、後2~3世紀ごろの英雄詩集『パディットゥルパットゥ(十の十)』をテキストとし、文法知識をより確実にし、タミル古代社会について学んでもらうこととする。
 
演習 タミル文献研究 通年 金・5 大学院
タミル古典を読む。昨年に続き、サンガム文学と通称される古典文学(後1~3世紀)の二大詞華集のうちの『パットゥパーットゥ(十の長歌)』(後2~3世紀ころ)の中の一つの作品を読み進める。
タミル古典は、サンスクリット文学と異なり、実際の社会や動植物などと文学で描くものが近く、実物を知っていないと理解できないことが多い。ことに『パットゥパーットゥ』での、自然や社会の描写は、他のタミル作品に類を見ないほどである。
したがって、読解には古典文法のみならず、博物学的知識が要求される。この授業を通じて、古代文学を読むには何が必要かも学んで欲しい。
准教授  梶原 三恵子 印度語学印度文学演習Ⅱ サンスクリット文献講読 通年 月・5 共通
サンスクリット上級演習として、ヴェーダ文献から散文・韻文を選んで精読する。前期はアクセントを保持しているブラーフマナ文献を読み、初期サンスクリット散文の読解訓練を行う。後期は『アタルヴァヴェーダ』を題材に、初期サンスクリット韻文の読み方を学ぶ。時間に余裕があればグリヒヤスートラを併読し、ヴェーダ儀礼文献への導入を行う。
サンスクリット語の正確な読解のために、各種辞書・文法書などの使い方を指導する。あわせてヴェーダ文献およびヴェーダ宗教思想の基礎知識を概説する。初期のサンスクリット文に慣れておくことは、ヴェーダ文献のみならず、古典サンスクリットによる各種文学・哲学・宗教文献および中期インド語文献を読む際にも大きく役立つので、専門にかかわらず、積極的に受講してほしい。
サンスクリット語文法 サンスクリット語文法 通年 火・3 学部
古典サンスクリット語の初級文法を習得し、基本的な文法事項を身につけさせることによって、サンスクリット文を読解する基礎を養成することをめざす。
J.ゴンダ『サンスクリット語初等文法』(春秋社)を教科書とし、辻直四郎『サンスクリット文法』(岩波全書)を参考書とするほか、プリントを配布する。毎回宿題を課す。
印度語学印度文学演習Ⅰ Sanskrit Reader 講読 通年 火・5 学部
サンスクリット初級文法を修了した後の中級演習である。比較的平易な文章の読解練習によって、文法知識の定着をはかり、サンスクリット語の運用力を身につけることをめざす。
Ch. R. Lanman, Sanskrit Reader をテキストとし、前期は『マハーバーラタ』に収録されている「ナラ王物語」を主教材として古典サンスクリットの読解訓練を行う。後期は教科書からブラーフマナ散文を選んでヴェーダ期サンスクリットのてほどきを行う。時間に余裕があればその他の有名文学作品も講読する。
講師 矢島 道彦 印度語学印度文学特殊講義 パーリ語学研究 通年 水・5 共通
スリランカ、ビルマ、タイ、カンボジア、ラオスなど南方諸国に伝わる仏教、すなわちテーラワーディン(上座仏教)の聖典語であるパーリ語について、その基礎を学び、テキストを読み解く能力を養う。パーリ語は中期インド語(プラークリット)の一種であるから、中期インド語についての基礎知識もあわせて習得する。
講師 宮本 久義 印度語学印度文学特殊講義 声の文化としての
   サンスクリット戯曲
夏学期 火・2 共通
本講義は、古代インドに成立したサンスクリットを声に出して読んでみよう、朗誦してみようというものです。サンスクリットはインド哲学や仏教、また文学やその他の文化を伝える典籍に使用されていますが、中国の漢文のように声に出して読む習慣は日本ではあまりなじみがありません。しかし、サンスクリットは本来詞藻豊かな言語で、朗唱することを前提にして造られています。声に出し、また暗記することで、サンスクリットの文章構成をより深く理解することを本講義の目標とします。

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