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2002年4月以降のニュース
<2002.4.1 - >


(7/3掲載)
6班『平成9年〜13年収集図書・逐次刊行物リスト』刊行のお知らせ

 この冊子は、東洋文庫に拠点をおいたイスラーム地域研究研究班6「イスラーム関係史料の収集と研究」が、5年間の研究活動の過程で収集した図書の仮目録です。
 収集図書の完全な目録は、東洋文庫のwebページからオンライン検索によりご利用いただけるようになる予定です。アラビア語、ペルシア語などについては既に公開されており、準備中のものも漸次公開を進めていく予定です。どうぞ検索にはこちらをご利用下さい。 
 イスラーム地域研究研究班6の収集は、現地滞在中の方々や、特別に6班の収集のために現地に赴いてくださった方々のご協力により実現しました。ご協力いただいた皆様に心からお礼申し上げます。

*問い合わせ先:ias6@toyo-bunko.or.jp

(7/3掲載)
総括班刊行物のお知らせ

 総括班ではWorking Paper Series No.25-32 と、2001年11月に開催した国際会議「再考・アラブと日本:地域研究・国益・友好」の記録を刊行いたしました。

●Rethinking Arab-Japanese Relations Area Studies, National Interest and Friendship
 総括班の「再考・アラブと日本」プロジェクトが主催した国際会議「再考・アラブと日本:地域研究・国益・友好」(2001年11月12-13日に開催された)の報告(英語)です。
 参考:web上の報告書(日本語)

●WPS No.25
Jean Calmard, French Presence and Influence in Persia under the Early Qajars
Tokyo, 2002, 21pp.

●WPS No.26
Abderrahmane Lakhassi, Ziyara to a Pilgrimage Center in Morrocco: The Case of Sidi Humad u-Musa (SHM)
Tokyo, 2002, 24pp.

●WPS No.27
AKAHORI Masayuki, Zayara and Saint Veneration amang the Bedouins in the Western Desert of Egypt
Tokyo, 2002, 20pp.

●WPS No.28
SAWAE Fumiko, The Reorientation of the Islamists in Turkey: An Analysis of "pro-Islamic Journal" in the 1990s
Tokyo, 2002, 22pp.

●WPS No.29
Makhsuma I. Niyazova, Kubachi Silbersmiths in Late Medieval Bukhara
Tokyo, 2002, 12pp.

●WPS No.30
YAMAGISHI Tomoko & MORITA Toyoko, Iranians' Experience of Japan: A Tentative Analysis of their Narratives
Tokyo, 2002, 34pp.

●WPS No.31
Stefan Leder, Spoken Word and Written Text: Meaning and Social Significance of the Institution of Riwaya
Tokyo, 2002, 16pp.

●WPS No.31
MIURA Toru, Area Studies as a Third Path between Humanities and Social Sicences: The Potentials of Comparative Study
Tokyo, 2002, 14pp.

(6/17掲載)<7/1更新>
5c班「回儒の著作研究会」の『天方性理』第1巻訳注刊行

 「回儒の著作研究会」は研究班5cグループで活動してきました。これまで中国人ムスリム・劉智(17世紀後半-18世紀)の『天方性理』を読み進めてきましたが、このたびそのうち第1巻の訳注を出すことができました。イスラーム学と中国学とのコラボレーションによる訳注です。イスラーム思想が中国でどのように受容されたかの一斑がうかがえるかと思います。誤りが多々あろうかと思います。どうか御教示のほど宜しくお願いします。

*「回儒の著作研究会」についてのお問い合わせは
 佐藤実(satom@td5.so-net.ne.jp)へご連絡下さい。

(5/25掲載)<7/1更新>
1班刊行物(CARS No.4-6 など)のお知らせ

 過去5年にわたる「イスラーム地域研究」の間に、研究班1の中で立ち上げられた本中央アジア研究ネットワークは、その活動の一環として、Central Asian Research Series を刊行してきました。プロジェクト自体は、今年の3月に終了しましたが、本日までに当シリーズの続刊3冊が刊行の運びとなりました。
 また、このシリーズとは別に、ラジャ・アダル氏による La Nation Arabe: Contents and Index も1班より刊行されました。

La Nation Arabe: Contents and Index
Compiled with an introduction by Raja ADAL, Tokyo, 2002, 128pp.

●CARS, No.4
Ismail Bey Gaspirali ve Dunya Muslumanlari Kongresi,
edited by Hakan Kirimli and Ismail Turkoglu, Tokyo, 2002, 85pp.

 本巻は、ロシア領内のムスリム地域における教育改革運動の指導者として知られるイスマイル・ベイ・ガスプリンスキー(1851-1914)が、1907-1911年間に開催を試みた世界ムスリム会議に関する史料を集約しています。この会議は、ロシア・ムスリム地域における改革運動の成果を広くイスラーム世界に紹介する意図で、カイロでの開催が計画されましたが、結果としては実現されませんでした。しかし、この知られざる計画は同時代のイスラーム世界を考える上で、またガスプリンスキーの遠大な構想を理解する上できわめて興味深いものといえるでしょう。本巻には、ガスプリンスキーがオスマン帝国のアブデュルハミト2世に送った書簡をはじめとするオスマン語、アラビア語、フランス語の関係史料・記事が収められています。なお、本巻の編集には、トルコの気鋭の研究者ハカン・クルムルおよびイスマイル・テュルクオール両氏があたっています。

●CARS, No.5
An Index of Ayina,
edited by SHIMADA Shizuo, Tokyo, 2002, 101pp.

 雑誌Ayina (鏡)は、ロシア領トルキスタンの指導的なジャディード知識人、マフムード・ホジャ・ベフブーディー(1874-1919)がサマルカンドで刊行したテュルク語・ペルシア語による啓蒙的な雑誌であり、トルキスタン・ムスリムの改革運動をその内側から理解する上で、重要な史料の一つと言うことができます。じっさい、1913年から1915年にかけて刊行されたこの雑誌の誌面には国際情勢、歴史、言語、文化、旅行記などきわめて多彩で興味深い論文や記事が並んでいます。今回の索引は、現在ウズベキスタンのタシュケントに留学中の島田志津夫氏(東京外国語大学大学院)の編集にかかるもので、英語の解説、各号毎の目次と著者名あるいは標題のアルファベット順の索引からなっています。表記は、現代ウズベク語の表記が採用されています。Ayinaのテキスト自体は、すでにマイクロ化されたものが市販されているので、利用はきわめて容易になっていますが、この世界最初の索引は、Ayinaはもとより、ジャディード運動の研究にも大いに寄与するにちがいありません。

CARS, No.6
Muhammad Yunus Khvaja b. Muhammad Amin Khvaja (Ta'ib), Tuhfa-yi Ta'ib,
edited by B.M.Babadzhanov, Sh.Kh.Vakhidov, Kh.Komatsu, Tashkent-Tokio, 2002, 12+32pp.

 中央アジア研究シリーズの最後を飾るのは、ムハンマド・ユーヌス・ホージャ、筆名ターイブ(1830-1905)のペルシア語の論説 Tuhfa-yi Ta'ib です。彼は、タシュケント生まれの文人で、コーカンド・ハン国の軍司令官アリー・クリに仕えて、侵攻してきたロシア軍と各地で戦った経験の持ち主です。タシュケント陥落後は、カシュガルに亡命してヤークーブ・べク政権に加わり、ヤルカンドの統治を任せられました。政権崩壊後は一時インドに身を寄せ、1880年初めにコーカンドに帰還し、その後はロシア統治下でカーディー職を務めています。この間、自身の体験をふまえて、ロシア侵攻期のトルキスタンの歴史をまとめており、これらは東西トルキスタンの近代史にとって重要な史料と考えられます(これらの写本は、タシュケントの東洋学研究所に所在)。今回の論説は、同じく東洋学研究所に所蔵されるもので、主としてムスリムとロシア人との関係のあり方、異教徒の支配下でムスリムが守るべき規範についてイスラーム法の観点から議論しています。興味深いのは、かつてロシアと戦った筆者が、ロシアの強大さを認識して、抗戦の無意味を語り、カーディーによるイスラーム法の施行が認められ、ミングバシによるムスリムの地方行政が行われている以上、トルキスタンはダールルイスラームだと議論していることでしょう。彼から見ると、1898年にアンディジャン蜂起を起こしてロシアに対するジハードを敢行したドゥクチ・イシャーンは、無謀にして容認できないデルヴィシュということになります。ウズベキスタンの若手研究者バフティヤール・ババジャーノフ氏とシャードマン・ヴァヒドフ氏による校訂テキストは、ロシア統治下のムスリム社会のありようを考察する上で貴重な史料と言えるでしょう。

(4/20掲載)
日本中東学会特別講演会「パレスチナ・イスラエルの現状を考える」(4/30)(入場無料・参加自由)のお知らせ

 現在、パレスチナ・イスラエル問題は、これまでに例を見ないほどの憂慮すべき事態になっています。日本中東学会は、この問題の現状と背景について基本的な事実を明らかにし、今後の展望について考える材料を提供するために、下記の要領で特別講演会(シンポジウム)を開催いたします。
 どなたでも、無料で参加できますので、ご来場をお待ちしています。

日時:2002年4月30日(火)開場17:30、講演18:00〜20:30
場所:一橋記念講堂(学術総合センタービル内)地図はこちら
 101-8430 東京都千代田区一ツ橋2-1-2
 営団地下鉄半蔵門線/都営地下鉄三田線・新宿線「神保町」A8,9出口
 営団地下鉄東西線「竹橋」1b出口 徒歩5分

講演者:臼杵 陽(国立民族学博物館地域研究企画交流センター教授)
     笈川 博一(杏林大学教授)
     鵜飼 哲(一橋大学教授)
     高橋 和夫(放送大学助教授)
司会: 長沢 栄治(東京大学教授、中東学会理事)

主催:日本中東学会
日本中東学会は、中東研究の推進を目的とする学術団体で、年次大会や講演会の開催、『中東学会年報』の刊行などの活動を行っています。詳しくは、webページの案内をご覧下さい。

*連絡先:日本中東学会事務局
 〒112-8610
 東京都文京区大塚2-1-1
 お茶の水女子大学文教育学部
 比較歴史学コース三浦徹研究室内
 電話&ファックス 03-58978-5184
 電子メールjames@cc.ocha.ac.jp
 URL:http://wwwsoc.nii.ac.jp/james/index.html

(4/3掲載)
イスラーム研究の国際ワークショップ Summer Academy(7/22-8/2)のお知らせ

 International Summer Academyは、イスラーム研究・中東研究を行う若手の研究者に、現在進行形の研究を発表する機会を提供する国際ワークショップです。オランダのISIM、ドイツのWissenschaftskolleg zu Berlinを中心としたヨーロッパのイスラーム研究所の協賛で開催され、今年で6回目になります。
 昨年はイスタンブルで開催されたことから、トルコ研究の第一線で活躍するMartin van Bruinessen (ISIM、オランダ)やAltan Gokalp(CNRS、フランス)が運営委員長を務め、Dale F. Eickelman(Dartmouth College、アメリカ)を始めとする6人の研究者がTutorとして参加しました。しかし、International Summer Academyの主役は、学術的経験も文化的背景も多様な若手の研究者(博士課程在籍者、PostDoctorateの 研究者)で構成される24名の参加者でした。運営委員会が24人の参加者を8人ずつのWorking Groupに分け、Tutorが2、3名加わって研究発表が行われました。15〜20分の発表の後、グループ内で討論を行い、全体で発表者1名につき1時間程度でした。発表者のレジュメは、Istanbular Almanachに編集されています。(昨年のレジュメはこちらで見ることができます。)
 ワークショップの開催中の2週間は、朝9時から夜9時まで、私の研究関心と合致するプログラムが用意されていて、知的に充実した毎日が送れました。また、博士予備論文を書いている途中の段階で参加したため、研究関心を共有する一方で方法論的に多様な研究者と交流できたことは、大変素晴らしい刺激となりました。応募締め切りが迫っていますので、添付致した募集要項と研究内容が一致する方は是非とも応募して下さい。また、中東・北アフリカ研究を専攻している若手の研究者が周りにいらっしゃれば、Summer Academyの情報をお伝え下さい。

**詳細情報は国際交流ページ海外情報コーナーをご覧下さい。
日程:2002年7月22日〜8月2日
場所:ベルリン
テーマ:Ties that Bind and Kin that Matter. Conceptualising Social Order in the Near East and North Africa.
使用言語:英語
申し込み:以下の書類(英語)を提出
- a curriculum vitae
- a five-page outline of the project the applicant is currently working on with a brief summary thereof
- two names of referees (university faculty members)
申し込み締切:2002年4月30日

問い合わせ先:
Georges Khalil
Coordinator Working Group Modernity and Islam
Wissenschaftskolleg zu Berlin
z.Hd. Georges Khalil
Wallotstrase 19
14193 Berlin - Germany
Fax: +49 - 30 - 89 00 12 00
Email: khalil@wiko-berlin.de
website: http://www.wiko-berlin.de/Information/Eakmi_i.htm

もしくは

相島 葉月(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科東南アジア地域研究専攻修士号取得中退)
kamriya@excite.co.jp

(4/1掲載)
イスラーム地域研究メーリングリスト【i-mlist】終了のお知らせ

 科学研究費補助金による私たちの「イスラーム地域研究」プロジェクトは、この3月末をもって5年間の活動を終わりました。この間、i-mlist を通して数多くの研究情報の提供、交換を行い、幅広い情報のネットワークを築いてまいりました。これは、プロジェクトの趣旨にかなうとともに、十分な効果を発揮することができたと思います。
 プロジェクトの終了にともない、多数の登録者を擁する i-mlist については、管理上の困難が生じますので、本日をもってメーリングリストの機能を停止することにいたします。しかし、今後のイスラーム地域研究にとって同様なリストがきわめて有益であることはいうまでもありません。そこで、今後これまでの情報ネットワークを維持することのできる新しいプロジェクトが立ち上げられたときには、あらためて皆様に登録のご案内を差し上げます。登録を希望される方は、そのときにご返事をお寄せ下さるようお願いいたします。なお、今回の終了措置にあたり、皆様にはいかなる手続きも必要ではありません。 なお、 i-mlist 終了後の「イスラーム地域研究」に関する情報は、すべて従来のウェブサイト上に掲載しますので、こちらをご覧下さい。
 それでは、皆様 i-mlist を長くにわたりご愛用いただき、ありがとうございました。また、このリストの運営に協力を惜しまれなかった方々に心からの感謝を申し上げます。

2002年3月31日

「イスラーム地域研究」総括班事務局長 小松久男


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