「都市政策の課題と芸術文化の役割」研究グループ

2008年度活動報告

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◆2008年5月30日(金)公開研究会「びわ湖ホール問題が投げかけたもの―指定管理者制度と公共性」
昨今、文化政策をめぐる課題がクローズアップされています。自治体文化政策に関連しては、この間、指定管理者制度の導入に伴って文化施設の予算が大幅に削減されたり、自治体側の都合によって協定で定められた指定管理料が減額されるなど大きな問題が生じています。公共劇場はどうあるべきか、その公共性をどのように築くべきか、びわ湖ホールでの事例などを検証しつつ考えてみたいと思います。
日時:2008年5月30日(金)13:00-16:00
場所: 東京大学本郷キャンパス法文1号館1階219 教室アクセスはこちら
定員:30名(事前申し込み・先着順)
報告者:上原恵美(京都橘大学、元滋賀県立びわ湖ホール館長)
コメンテーター:後藤和子(埼玉大学)、小林真理(東京大学)、藤野一夫(神戸大学、滋賀県立びわ湖ホール理事)
スケジュール:
12:45- 受付
13:00- 上原恵美さんからの報告
14:00- コメント
15:00- 議論


◆2008年11月14日(金)人社カフェ 文化の縁側1:文化の縁側in小金井
日時:11月14日(金)18時開場− *飲食代として、受付にて1500円をいただきます。
会場:小金井市役所第二庁舎8階(JR武蔵小金井駅徒歩7分) 〒184-8504小金井市本町6-6-3(市役所第二庁舎)
芸術文化の情報ネットワークを目指して始められた「小金井発!芸術文化を書くこと/伝えること講座」 (小金井市・東京大学文化資源学研究室主催)では、「言葉で書くこと」という一般論から、「どう伝えるか」というメディアづくりまで、情報を集め、人に感動を伝え、共有していくためにはどうすればよいか、その方法を学ぶことをテーマに展開してきました。成果発表会では、これまでの講座の成果を生かして、受講生がそれぞれ自らの活動や関心を会場の小金井から、言葉を使って、来場者へ発表します。そこから、来場者とともに議論をし、専門家との対話も通して、発表者/聴衆のどちらも芸術文化への関心や活動を広げるきっかけをつくることを目指しています。講座の成果を発表する形式をとりながら、地域の対話の場を創出します。
共催:平成20年度小金井市芸術文化市民講座 「小金井発!芸術文化を書くこと/伝えること講座」
当日の報告(同上講座サイト)
当日の報告(日本学術振興会ホームページ内)


◆2008年11月22日(土)人社カフェ 文化の縁側2:縁側討論会(パネル・ディスカッション)
ゲスト・カフェ:カフェスロー、子育て広場 baby cafe、「Salon de AManTO -天人-」、素人の乱
参加研究者:谷和明(東京外国語大学)、藤野一夫(神戸大学)司会:小林真理(東京大学)
日時:11月22日(土曜日)13-15時
会場:素人の乱12号店エンジョイ北中ホール 〒166-0002東京都杉並区高円寺北3丁目8-12 フデノビル2F
グローバル化する資本主義経済の下で、私たちの暮らしと労働のありかたは急激な変化にさらされ、自己責任による過酷な生存競争に駆り立てられています。同時に、だからこそ、自分らしい暮らしかた、働きかたを実現するための連帯のネットワーク、オールタナティブなコミュニティ形成の試みが−多くの場合、グローバル化 の下で空洞化しつつあるローカルな生活空間としての「まち」を再生する、「まちづくり」と結びついて−さまざまな形で追求されています。そこでは、多様な市民の活動を結び付け、市民ネットワークの軸になる場を形成することが重要な課題となります。
ここで注目されるのが、近年各地で生まれているコミュニティ・カフェ、略してコミカフェです。健康などへのこだわりの飲食の提供に加えてコンサート、作品・資料展示、朗読会、学習講座などの文化プログラムを実施することにより、まちづくり、スローライフ、地域通貨、食育、社会福祉、雇用創出、環境問題、文化発信といった活動の場を、なによりも利用客=住民の参加・協力によって作り出そうという、ちょっと変わったカフェです。
コミカフェは、コミュニティビジネスの一形態、あるいは行政による市民参加の一形態としても評価されていますが、ここでは市民活動のネットワークとなる地域に根付いた社会文化空間を市民が自ら組織し、運営しようとする社会文化的活動の一形態としてとらえ、その可能性を検討してみたいと思います。そして、とくにそこで実施されている文化的企画、活動に焦点を置き、どんなことが、だれによって実施されているか、それがそのコミカフェなどの事業(営業)の発展、地域住民との交流、市民ネットワークの拡大といった点で、どのような役割を果たしているかについての現場からの報告をもとにして、<社会的相互理解を可能にするコミュニケーションの媒体>としての文化が市民ネットワークや地域コミュニティ形成に果たし得る役割について参加者の皆さんとともに考えてみます。
当日の報告(日本学術振興会ホームページ内)


◆2008年11月26日(水)福沢啓臣先生講演会「ボランティアとベルリン映画祭」
ドイツの映画やフェスティバル、ボランティアマネジメントに関心のある方のご参加をお待ちしています。
講師:福沢啓臣(元・ベルリン自由大学)
日時:2008年11月26日(水)13:00-15:00
場所:東京大学本郷キャンパス法文1号館314教室→アクセスはこちら


◆第8回文化資源学フォーラム「つくる、えらぶ、のこす、こわす〜高度経済成長期の東京景観考〜」
写真展:2008年12月17日(水)−20日(土)11時−19時(ただし、最終日は10時?14時)入場無料
会場:東京大学本郷キャンパス工学部2号館ギャラリースペース
講演会:2008年12月20日(土)講師:五十嵐太郎(東北大学准教授)入場無料・申込先着100名
会場:東京大学本郷キャンパス
法文2号館2大教室
アクセスマップ
主催:東京大学大学院人文社会系研究科文化資源学研究室
企画・運営:東京大学大学院文化資源学研究室 演習「文化資源学フォーラムの企画と実践」履修生
後援:文化資源学会 
写真提供:首都高速道路株式会社
その他詳細は文化資源学研究専攻ホームページへ


◆2009年1月9日(金)特別公開ラウンドテーブル<コミュニティアートの今−日英の対話から−>
1月9日(金)10:00-16:00
会場:青山学院大学総合研究所ビル(正門入ってすぐ右の建物7階・第12会議室
第一部:10:05-12:00 基調講演
フランソワ・マタラッソ(アート・カウンシル・イングランド・イーストミッドランド・チェア)
第二部:13:00-14:30 事例報告
伊地知裕子(クリエイティブアート実行委員会)、村田達彦(遊工房/西荻まちメディア)
第三部:14:30-16:00 ラウンドテーブル:コミュニティアートの現状と課題
フランソワ・マタラッソ、伊地知裕子、村田達彦(以上、前掲)、小林真理(東京大学人文社会系研究科文化資源学)、和多利浩一(青山学院大学総合研究所/ワタリウム美術館)他
コーディネータ:鳥越けい子(青山学院大学総合文化政策学部)
共催:青山学院大学総合研究所(青山文化研究プロジェクト)
青山学院大学総合文化政策学部(総合文化政策学会)
助成:大和日英基金/グレイトブリテン・ササカワ財団
協力:ブリティッシュ・カウンシル
企画協力:ミューズ・カンパニー


◆2009年3月4日(水)アレクサンダー・ヘンチェル氏来日講演会  「クルトゥーア・フェアミットゥルングとは〜ドクメンタ12を事例として」
講師:アレクサンダー・ヘンチェル(ヒルデスハイム大学文化政策研究所)
日時:3月4日(水)14:00−17:00(予定)
場所:東京大学本郷キャンパス法文2号館3階第3会議室
※文学部事務室横の階段を上ります。(他の階段ではたどり着けませんのでご注意ください)
入場無料・事前申込・定員25名
共催:現代GP「アートマネジメント教育による都市文化再生」事業(神戸大学)
英語圏では通常、≫Kulturvermittlung (クルトゥーア・フェアミットゥルング、文化媒介法)≪の訳語として、「アート・エデュケイション」という言葉が使われます。しかしながら現場の詳細な実践例からは、フェアミットゥルングという概念は「教育」を超えるもの、もしくは少なくともそれは教育的であると同時に〔折衝を伴うという意味で〕政治的な行為としても理解できます。
本講演の前半では、ポストコロニアリストのホミ K.バーバの理論に基づき、このフェアミットゥルングという概念が、時と場合に応じてどのように考えられるのか説明を試みます。後半部では、バーバの理論から発展させたこの概念モデルを使い、事例としてドクメンタ12での具体的なフェアミットゥルングの現場をどう捉えられるか、そしてそこから、現代芸術と公衆との間になされる新たな実践の手始めとして、どういったことを引き継いでいけるのか、ということを考えます。
講師略歴:Alexander Hensechel(アレクサンダー・ヘンチェル)
1976年生まれ。哲学、教育学、フリー美術、美術教育学をマンハイムおよびハレで学び、理論と実践の両面で、美術家および美術エデュケーター(Kunstvermittler)として活動。とりわけ「ドクメンタ12」においてエデュケーターおよび参与調査を担当し、2009年春、それに関する論文が複数発表される。現在、ヒルデスハイム大学文化政策研究所でKulturvermittlung (文化媒介学)分野の学術研究員として勤務するかたわら、「ここでの媒介とは何か? 芸術と観客との緊張場における媒介概念のトポロジー」をテーマに博士論文を執筆中。


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