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〈衣〉を表すことば

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キモン /kimoɴ/ [kʲimoɴ] 0型 【音】

[品詞]名詞

[意味]着物。衣服一般をさすことも、特に和服をさすこともある。

[備考]昔は笹川に衣料店が1軒あった。泊の町にはたくさんあった。(F1)

アコナツィノ ヒトネーー ジブンノ キモン キントーー ヒトノ キモン キトラスカ゚エ ナカロカ。 【音】
a[ko]naʦɨno çi̥to[ne]ː[ː] ʥi[bɯnno kʲimoŋ kʲin[to]ː[ː] çi̥[tono kʲimon kʲi̥toɾa]sɯŋae na[ka]ɾoka.
(あそこの家の 人ね 自分の 着物を 着ずに 人の 着物を 着ておられるのでは ないだろうか。)

アカイバ ~ アカイヴァ /akaiba/ [akaiba ~ akaiβa] 2型 【音】【音】

[品詞]名詞

[意味]よそ行きの着物。外出着。

[備考]祭りの時などに着る。(F1)

キヌイトデ ヌータ アカイバ キルワ。 【音】
kʲi[nɯitode nɯːta] a[ka]iba kʲiɾɯ[wa.
(絹糸で 縫った よそ行きの着物を 着るよ。)

アカイヴァ キトラスネー。 【音】
a[ka]iβa kʲitoɾa]sɯ[ne]ː.
([あの人は]よそ行きの着物を 着ておられるね。)

フク /huku/ [ɸɯ̥kɯ] 2型 【音】

[品詞]名詞

[意味]衣服

アノ ヒトア イー フク キテ ドコ イカスアヤロ。  【音】
a[no çi̥to]a iː ɸɯ̥kɯ] kʲite do[ko ika]sɯãjaɾo.
(あの 人は いい 服を 着て どこに 行かれるのだろう。)

エリ /eri/ [eɾʲi] 1型 【音】

[品詞]名詞

[意味]襟

エリ フクロビトルアヤ ナイカ゚ケ。 【音】
[e]ɾʲi ɸɯ̥kɯɾobʲito]ɾɯãja naiŋa]ke.
(襟が ほころびているのでは ないのか。)

ソデ /sode/ [sode] 0型 【音】

[品詞]名詞

[意味]袖

ソデア ヨコ゚レトッテヨー。 【音】
so[dea joŋoɾeto]ttejo]ˑ.
(袖が 汚れていてよ。)

ソデ フクロビトルカ゚ヤ ナイカ゚ケー。 【音】
so[de ɸɯ̥kɯɾobʲito]ɾɯŋaja naiŋa]keː.
(袖が ほころびているのでは ないのか。)

スソ /suso/ [sɯ̥so ~ sɯso] 0型 【音】

[品詞]名詞

[意味]裾

スソア サカ゚ットル。 【音】
sɯ̥[soa saŋatto]ɾɯ.
(裾が 下がっている。)

スソカ゚ ナカ゚スキ゚ル。【音】
sɯ̥[soŋa naŋasɯŋʲi]ɾɯ.
(裾が 長すぎる。)

オビ ~ オブ /obi, obu/ [obʲi ~ obɯ] 0型 【音】

[品詞]名詞

[意味]帯

[備考]自分はオビ [obʲi ]と言うが、昔の人(上の世代)はオブ [obɯ] と言った。(F2)

コノ キリャー オブニ ミズィカスキ゚ルチャ。 【音】
ko[no kʲiɾʲa]ː o[bɯɲi mʲiʣɨkasɯŋʲi]ɾɯʨa]].
(この 布は 帯に 短すぎるよ。)

ホソク゚リ ~ ホソク゚ル /hosoŋɯri, hosoŋɯru/ [hosoŋɯɾʲi ~ hosoŋɯɾɯ] 0型 【音】

[品詞]名詞

[意味]細帯。着物を着るときに最初に締める細い帯。

オドリノ トキ ホソク゚リモ ワスレント モッテコーゾー。 【音】
o[doɾʲino to]kʲi ho[soŋɯɾʲi]mo wasɯɾento mot[tekoː]ʣoː.
(踊りの 時 細帯も 忘れずに 持っていこうよ。)

ヒモ /himo/ [çimo] 0型 【音】

[品詞]名詞

[意味]紐

ヒモア カタテー ホドケンチャー。 【音】
çi[moa] ka[ta]te[ː] ho[dokeɲ[ʨa]ː.
(ひもが 固くて ほどけないよ。)

ヒモアネー カタテ ナモー ホドケンカ゚ンジェ。【音】
çi[moa[ne]][ˑ ka[ta]te [na]moː hodokeŋŋa]ɲʥe.
(紐がね 固くて もう ほどけないんだよ。)

タビ /tabi/ [tabʲi] 1型 【音】【音】

[品詞]名詞

[意味]足袋

タビ カタッポ ミツカランカ゚ヤチャー。 【音】
[ta]bʲi kata]ppo mʲi[ʦɯ̥kaɾaŋŋa]jaʨa[ˑ.
(足袋が 片方 見つからないんだよ。)

シカタビ ~ シカタブィ /sikatabi/ [ɕi̥katabʲi ~ ɕi̥katabɨ] 2型 【音】

[品詞]名詞

[意味]白い足袋

シカタビ ハイテ コワゼ ワスレント トメトカンナランゾー。 【音】
ɕi̥[katabʲi ha]ite ko[waʣe wasuɾento] to[metoka]nnaɾanʣo[ː.
(白足袋を 履いて こはぜを 忘れずに 留めておかなければならないよ。いけないよ。)

コワゼ /kowaze/ [kowaʣe] 0型 【音】

[品詞]名詞

[意味]こはぜ(足袋の留め金)

コワゼ ハズレトルゾー。 【音】
ko[waʣe] ha[ʣɯɾeto]ɾɯʣo[ː.
(こはぜが 外れているぞ。)

⇒ シカタビの例文参照

ハカマ /hakama/ [hakama] 3型 【音】

[品詞]名詞

[意味]袴

ヨメドルノ トキャー ハカマ ハカンナランカ゚ヤッチャ。 【音】
jo[medoɾɯno to]kʲaː ha[kama]] ha[ka]nnaɾaŋŋa]jatʨa.
(婚姻の ときは 袴を 履かなければならないんだよ。)

オラチャネーー ハカマ モタンカ゚ンジェ。 【音】
o[ɾaʨa]ne]ː[ː] ha[kama]] mo[ta]ŋŋanʥe.
(私はね 袴を 持たないんだよ。)

ゲタ /geta/ [geta] 0型 【音】

[品詞]名詞

[意味]下駄

ゲタノ ハナオ キレテネー。 【音】
ge[tano hanao] kʲi[ɾe]te[ne]ː.
(下駄の 鼻緒が 切れてね。)

アノ コア ゲタ ハイトル。 【音】
a[no ko]a ge[ta haito]ɾɯ.
(あの 子供は 下駄を 履いている。)

ゴーケツゲタ /gookecugeta/ [goːkeʦɯgeta] 5, 6 型(?) 【音】

[品詞]名詞

[意味]下駄の一種。歯も幅も大きい下駄。豪傑下駄。

チューベアライノ ゴーケツゲタ カッテキタゾー。 【音】
[ʨuːbeaɾa]ino goːkeʦɯge]ta kattekʲitaʣo[ː.
(チューベアライの ゴーケツゲタ(下駄)を 買って来たぞ。)

ポンポコゲタ /poɴpokogeta/ [pompokogeta] 5型 

[品詞]名詞

[意味]下駄の一種。舞妓がはくような、底が歯でなく丸くなっている、女の子用の下駄。

ポンポコゲタノ ハナオ キレタカ゚。 【音】
pom[pokoge]tano ha[nao kʲiɾetaŋa.
(ポンポコ下駄の 鼻緒が 切れたの。)

ポンポコ /poɴpoko/ [pompoko] ?型 【音】

[品詞]名詞

[意味]下駄の一種。ポンポコゲタと同じ。

ゾーリ ~ ゾール /ʣoori, dzooru/ [ʣoːɾʲi ~ ʣoˑɾɯ] 1型 【音】

[品詞]名詞

[意味]草履

[備考]昔は家で作っていた。(F2)

アノ ヒトノ ゾーリ アルカライ キトラスアジャナン。 【音】
a[no ɕi̥to]no [ʣoˑ]ɾʲi a[ɾɯkaɾa]i̞ kʲi[toɾa]sɯã]ʥa[naɴ.
(あの 人の 草履が あるから 来ておられるんだね。)

アノ ヒトノ ゾーリ アルカライ キトラスアジャワ。 【音】
a[no ɕi̥tono ʣoː]ɾʲi a[ɾɯkaɾa]i̞ kʲi[toɾa]sɯãʥa]wa.
(あの 人の 草履が あるから 来ておられるんだよ。)

ジョベンジョ /zjobenzjo/ [ʥobeɲʥo] 0型 【音】【音】

[品詞]名詞

[意味]わら製の履物の一種。草履の表面に、スリッパのように足の甲を覆う覆いがついたもの。

[備考]雪が降った時に履く。昔は家で作っていた。まず草履を作り、覆いの部分は木型を置いて編んでいった。(F2)

オトコタチャ ジョベンジョ コシエテ クレヤシタ。 【音】
o[tokota]ʨa ʥo[beɲʥo] ko[ɕiete kɯɾeja]ɕi̥ta.
(男達が ジョベンジョを 作って くださった。)

ワラジ ~ ワラズィ /warazi/ [waɾaʥi ~ waɾaʣɨ] 2型 

[品詞]名詞

[意味]草鞋

ムカシーー ワラズィモ ゾーリモ ミナ ウツィデ ツクットラスィタカ゚ヤヨ。 【音】
mɯ[kasɨ]ː[ː wa[ɾa]ʣɨmo ʣo]ːɾɯmo [mi]na ɯ[ʦɨ]de ʦɯ̥[kɯttoɾa]sɨ̥taŋa]ja[jo.
(昔 草鞋も 草履も みな 家で 作っておられたんだよ。)

ワラゾーリ /warazoori/ [waɾazoˑɾʲi] 3, 4型 【音】

[品詞]名詞

[意味]草鞋

[備考]女の子はわらに赤い端切れを入れることもあった。(F1)

ワラゾーリ ツクッターヤレド カッコ ツケテネ アカイ キレ イレタカ゚。 【音】
wa[ɾazoˑ]ɾʲi ʦɯ̥[kɯttãˑ]jaɾedo kak[ko] ʦɯ̥ke]te[ne]] a[ka]i kʲi[ɾe iɾetaŋa.
(草鞋を 作ったんだけど 恰好を つけてね、 赤い 布を [中に]入れたの。)

フカク゚ツ /hukaŋɯcu/ [ɸɯ̥kaŋɯʦɯ] 2型 【音】

[品詞]名詞

[意味]深靴。わら製の長靴。

[備考]子供のときは爺ちゃん達が作ってくれた。(F1);ゴム製の長靴はフカク゚ツとは言わない。(F2)

ユキヤ デカイト アルカライ フカク゚ツ ハイテカッシェネ。 【音】
[jɯ]kʲija deka]ito aɾɯkaɾa]i ɸɯ̥[ka]ŋɯtsɯ haiteka]ɕɕene.
(雪が たくさん あるから 深靴を 履いていきなさいね。)

ハナオ /hanao/ [hanao] 0型 【音】

[品詞]名詞

[意味]鼻緒

ゲタノ ハナオア キレタ。 【音】
ge[tano] ha[naoa] kʲi[ɾe]ta.
(下駄の 鼻緒が 切れた。)

ハナオ キレタカ゚。 【音】
ha[nao kʲiɾetaŋa[ˑ.
(鼻緒が 切れたの?)

バンドリ ~ バンドル /bandori, bandoru/ [bandoɾi ~ bandoɾɯ] 3型 【音】【音】

[品詞]名詞

[意味]蓑

[備考]結婚した頃は時々着ていた。昔はオトコヤド、オンナヤドが村の中にあって、みなそこで草履を編んだり、バンドリを編んだりと、藁仕事をしていた。自分は行ったことがないが、夫は冬、土方の仕事がない間、行っていた。将棋や碁など、そこで遊んだりもしていたそうだ。自分はその間、家で縄縫いをしていた。(F2)

バンドル キテ ソト イッテクルチャー。 【音】
ban[do]ɾɯ kʲi̥te so[to ittekɯɾɯ[ʨa]ː.
(蓑を 着て 外に 行ってくるよ。)

ワタシラ ワカイ トキー カッパ ナカッタモンデー ヨメイリドーク゚ニ バンドリ モタシテモラッタカ゚。 【音】
wa[taɕi]ɾa waka]i tokʲiː kappa na[ka]ttamo]nde[ː] jomeiɾʲi[doˑ]ŋɯɲi ban[do]ɾʲi motaɕi̥temoɾattaŋa.
(私たちが 若い とき 合羽が なかったので 嫁入り道具に 蓑を 持たせてもらったの。)

セイタ ~ セータ /seita, seeta/ [seita ~ seːta] 0型 【音】【音】

[品詞]名詞

[意味]荷物を担ぐときに背中にあてるもの。

[備考]木の板があり、細い縄でぐるぐると巻いて肩に付ける。イネカタメ(稲を固めたもの)は重いのでセイタでカツク゚(背負う)。(F1); 荷物を担ぐときに背中に当てて使う。藁だけで作る場合と、木型に巻いて作る場合とがある。(F2)

セナカツィ /senakaci/ [senakaʦɨ] 3型 【音】

[品詞]名詞

[意味]荷物を担ぐときに背中にあてるもの。

[備考]荷物を担ぐときに使う。藁だけで作る場合と、木型に巻いて作る場合とがある。(F2)(セータとの違い未確認)

セナカツィ モッテカッシェネ。 【音】
se[naka]ʦɨ mo[tteka]ɕɕene.
(セナカチを 持って行きなさいね。)

セナカツィ ワスエテカスナン。 【音】
se[naka]ʦɨ wa[sɯeteka]sɯ[naɴ.
(セナカチを 忘れていきなさるな。)

オイズル /oizuru/ [oiʣɯɾɯ] 2型 【音】

[品詞]名詞

[意味]衣服の一種。木綿製で、綿の入った、袖なしの服。

[備考]首の部分でひもでしばってセイタの下に着る。男はあまり着ない。寒いときも防寒のために着る。(F1)

セナカ イタイカライー オイズルト コモ キンナランゾー。 【音】
se[naka ita]ikaɾai̞[ː o]iʣɯɾɯto komo [kʲi]nnaɾanʣo[ː.
(背中が 痛いから オイズルと コモを 着なければならないよ。)

コモ /komo/ [komo] 0型 【音】

[品詞]名詞

[意味]衣服の一種。わら製で袖なし。

[備考]セータの中に着る。重い物を担ぐときに肩に食い込まないように着る。(F2)

コモオ ワシエテカスナネ。 【音】
ko[moʷo waɕɨeteka]sɯnane.
(コモを 忘れておいきになるなよ。)

⇒ オイズルの例文参照

キレ /kire/ [kʲiɾe] 0型 【音】

[品詞]名詞

[意味]布

アカイ キレ。 【音】
a[ka]i kʲi[ɾe.
(赤い 布。)

キレー モー キッテアルカラーー アトア ヌーダケヤヨー。 【音】
kʲ[ɾe]ˑ [moː kʲitteaɾɯkaɾa]ː[ː] a[toa nɯːdake]jajo[ˑ.
(布は もう 切ってあるから あとは 縫うだけだよ。)

キレ キッテアルカライ アトア ヌーダケヤッチャ。
kʲiɾe kitteaɾɯkaɾai̞ atoa nɯːdakejatʨa.
(布は 切ってあるから あとは 縫うだけだよ。)

カナ /kana/ [kana] 0型 【音】

[品詞]名詞

[意味]糸。特に木綿糸を指す。

[備考]カナは糸のこと。木綿糸がふつうなので、木綿糸をカナと言う。上の世代の言葉(F2)

ハルノ アナニ カナ トーランカ゚デヨー。 【音】
ha[ɾɯno ana]ɲi ka[na toːɾa]ŋŋa]dejo]ˑ.
(針の 穴に 糸が 通らないんですよ。)

イト /ito/ [ito] 0型 

[品詞]名詞

[意味]糸

ハルノ アナニ ナカナカ イトア トーランチャ。 【音】
ha[ɾɯno ana]ɲi na[kana]ka itoa toːɾan[ʨa.
(針の 穴に なかなか 糸が 通らないよ。)

キヌイト /kinuito/ [kʲinɯito] 2型 【音】

[品詞]名詞

[意味]絹糸

キヌイトデ ヌータ アカイバ キルワ。 【音】
kʲi[nɯitode nɯːta] a[ka]iba kiɾɯ[wa.
(絹糸で 縫った よそ行きの着物を 着るよ。)

モメンイト /momeɴito/ [momeĩito] 4型 

[品詞]名詞

[意味]木綿糸

モメンイトデ ゾーキン ヌータ。 【音】
mo[menĩi]todeː [ʣoːkʲiɴ nɯːta.
(木綿糸で 雑巾を 縫った。)

ワタ /wata/ [wata ~ wata] 2型 【音】

[品詞]名詞

[意味]綿

フトンノ ワタ ウツィナオスィテー アタラスィク スィタッチャ。 【音】
ɸɯ̥[tonno wata]] ɯ[ʦɨnaosɨ̥[te]ː a[taɾasɨ̥]kɯ sɨ̥ta]tʨa.
(布団の 綿を 打ち直して 新しく したよ。)

ツルワタ /curuwata/ [ʦɯɾɯwata ] 0型 【音】

[品詞]名詞

[意味]真綿

[備考]上の世代の言葉(F2)

ツルワタ スカッシェー。 【音】
ʦɯ[ɾɯwata] sɯ̥[ka]ɕɕe[ː.
([布団に入れるために]真綿を [薄く]すきなさい。)

マワタ /mawata/ [mawata] 0型 

[品詞]名詞

[意味]真綿

マワタノ フトンナンテ ジェータクヤッチャ。 【音】
ma[watano ɸɯ̥tonna]nte ʥeːta]kɯjatʨa.
(真綿の 布団なんて ぜいたくだよ。)

オモテ /omote/ [omote ~ omote] 3型 【音】

[品詞]名詞

[意味]表

ドッチャー {オモテヤ/オモテデ/オモテジャ/オモテヨ}。 【音】
dot[ʨa]ˑ {omote]ja/omote]de/omote]ʥa/omote]jo}.
(どっちが {表だ/表です/表だ/表だよ}?)

キャ ドッチャー オモテジャロネーー。 【音】
[kʲa] dot[ʨaˑ] omote]ʥaɾone]ː[ː.
(これは どっちが 表だろうね。)

コッチャー オモテヤロケ゚ー。 【音】
kot[ʨaˑ] o[mote]jaɾoŋe]ˑ.
(こっちが 表だろうよ。)

ウラ ~ ヴラ /ura/ [ɯɾa ~ βɯɾa ] 1型 【音】

[品詞]名詞

[意味]裏

コカ ウラデー イーカ゚ジャロー。 【音】
ko[ka] ɯ[ɾa]deˑ iˑŋa]ʥaɾoː.
(ここは 裏で いいのだろう。)

ドッチャー オモテデ ドッチャー ウラヨ。 【音】
dot[ʨa]ˑ omote]de dot[ʨa]ˑ ɯ[ɾa]jo.
(どっちが 表で どっちが 裏?)

ガラ /gara/ [gaɾa] 0型 【音】【音】

[品詞]名詞

[意味](布地の)模様・柄

アノ バーチャンノ キモンノ ガラ キレーヤッタジャー。 【音】
a[no baː]ʨanno kʲimonno gaɾa] ki[ɾe]ːjatta]]ʥa[ˑ.
(あの おばあさんの 着物の 柄が きれいだったよ。)

コノ キモンノ ガラ ナモー デカテ ンマノ テヌク゚イ ミテーナワ。【音】
ko[no kʲimonno gaɾa] [na]moː de[ka]te m[mano tenɯ]ŋɯimʲite]ˑnawa.
(この 着物の 柄は いや 大きくて 馬の 手拭いみたいだよ。)

テヌク゚イ /tenuŋui/ [tenɯŋɯi] 0型 【音】

[品詞]名詞

[意味]手ぬぐい

⇒ ガラの例文参照

テヌク゚イ モットルカーイ。 【音】
te[nɯŋɯi motto]ɾɯkaːi.
(手ぬぐいを 持っているか?)

チョーツケ /cjoocuke/ [ʨoːʦɯ̥ke ~ ʨoːʦɯ̥ke] 4型 【音】

[品詞]名詞

[意味]手ぬぐい

[備考]上の世代の言葉(F2)

チョーツケ モッタカ。 【音】
[ʨoːʦɯ̥ke]] motta]ka.
(手ぬぐいを 持ったか?)

アノ ヒトノ チョーツケア ナモ イロア ワルテ ナン。ショーユデ ニスィメタヨナカ゚ スィトラスワ。 【音】
a[no çi̥tono ʨoːʦɯke]a [na]mo i[ɾo]a waɾɯ]te [nan. [ɕoːjɯ]de ɲi[sɨmetajo]naŋa sɨ̥[toɾa]sɯwa.
(あの 人の 手ぬぐいは いや 色が 悪くて もう。醤油で 煮しめたようなのを していらっしゃるよ。)

ダテ コク /date koku/ [date kokɯ ] 2+1型 

[品詞]動詞句

[意味]お洒落をする

ダテ コイテ ドコ イカスアデ。 【音】
da[te]] ko]ite do[ko ika]sɯãde.
(お洒落を して どこに お行きになるのですか。)

ドコ イカスアヤラ ダテ コイテラスィタネー。 【音】
do[ko ika]sɯãjaɾa da[te] koiteɾa]sɨ̥ta[ne]ː.
(どこに お行きになるのか お洒落を していらっしゃったね。)

〈衣〉のことば 備考

「はた(機)」「はた糸」についても確認したが、はたが身近になかった(F2)、実物を見たことがない(F4)とのこと。