21世紀COE研究拠点形成プログラム 生命の文化・価値をめぐる「死生学」の構築
HOME活動報告(21世紀COE) > いのちの終わりと死生観

死生学と応用倫理 第2部「いのちの終わりと死生観」
 〜新しい死のかたち、変わらない死のかたち

日時2003年 6月21日 (土) 14:00-18:00
場所東京大学医学部大講堂
共催応用倫理教育プログラム
パネリスト小松美彦(生命倫理、東京水産大学)
田口ランディ(作家)
中神百合子(緩和ケア医、戸田中央総合病院)
西垣通(情報学、東京大学)
鷲田清一(臨床哲学、大阪大学)
司会竹内整一(倫理学、東京大学)*
*事業推進担当者
poster

・資料 (PDFファイル)

2003年度最初の大規模なシンポジウム「死生学と応用倫理」第2部は、医学部大講堂で行われた。いのちの「終わり」と死生観を問う本シンポジウムは、「新しい死のかたち、変わらない死のかたち」と題され、現代的な話題に真正面から挑む試みである。

本会場の300席はたちまち満員になり、550部用意した資料集も不足してしまう始末で、階段から床まで聴衆で埋められてしまう事態となった。稲上毅文学部長の挨拶に続き、竹内整一氏の司会により、5人のパネリストが今日の「死のかたち」について、それぞれの経験を踏まえ、また学問的洞察を踏まえてその特徴を論じ合った。

小松美彦氏は医療の介入が死を個に閉じこめてしまう事態について、田口ランディ氏ははたらく人こそノーマルだとされる社会に見捨てられたと感じる人について、中神百合子氏は死の床にあって「その人らしい」死に方をとげていく人について、西垣通氏はいのちを機械として科学的世界観の限界を超える視点について、鷲田清一氏はひととひととの間の出来事として死をとらえる「変わらない」立ち位置の重要性について語った。

多彩な論点を受け、司会の竹内氏の論点整理に従って、また、用紙に書かれた聴衆からの多くの質問を整理しながら議論が進められ、熱気のうちに閉幕となった。

シンポジウムの様子 シンポジウムの様子

HOME活動報告(21世紀COE) > いのちの終わりと死生観