はじめに


  東京大学大学院人文社会系研究科・文学部では、1992年3月に「東京大学文学部研究・教育年報(1990~1992年)」を発刊して以来、隔年に年報を公刊しています。この年報は、本研究科・学部における教育研究活動を自己点検すると共に、多くの皆様に本研究科・学部における教育研究活動を知っていただくためのものです。2004年4月に東京大学が国立大学法人化されてからは、年報を文学部ホームページ上でも公開することにしました。  国立大学法人化以降、教育研究活動に対する評価と説明責任が強く求められるようになっています。本研究科・文学部では昨年度から東大標準データベースを導入し、各教員が教育研究活動を入力できるシステムを構築しました。このデータベースを利用して年報を作成するために、第9巻目にあたる本年報では、題名を「東京大学大学院人文社会系研究科・文学部 教育・研究年報9 2006~2007」と変更すると共に、内容の構成を見直しました。第1部は「研究科・学部の概況」について、第2部は「各研究室等の活動」について、第3部は「各研究室等の教育」について、第4部は「各教員の研究」について記載してあります。各教員の研究業績は、個人名から検索できるようにしました。  大学院人文社会系研究科には、基礎文化研究専攻・日本文化研究専攻・アジア文化研究専攻・欧米系文化研究専攻・社会文化研究専攻、それに学部組織をもたない独立専攻である文化資源学研究専攻と韓国朝鮮文化研究専攻が設置されています。また、文学部には、思想文化学科・歴史文化学科・言語文化学科・行動文化学科があり、27の専修課程から構成されています。附属施設として、次世代人文学開発センターと北海文化研究常呂実習施設(北海道北見市(旧常呂町))があり、また、教育研究支援のために図書室・国際交流室・視聴覚教育センター・情報メディア室を置いています。グローバルCOEプログラム「死生学の展開と組織化」も活動しています。学部学生は約900名、大学院学生は約1100名、教職員(専任教員と常勤及び非常勤職員)は約230名、非常勤教員(本学及び他大学等)は約190名、研究室の教務・事務補佐員は約60名であり、合計すると2500名近い大所帯です。このように大きな組織の活動を概観し点検するのは容易ではありませんが、本年報をお読みになって忌憚のないご意見等を文学部広報室(hyoka@l.u-tokyo.ac.jp)までお寄せいただければ幸甚です。         
2009年3月
東京大学大学院人文社会系研究科長・文学部長
立花政夫








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