刊行物紹介

論集

本誌『論集』は、東京大学大学院人文社会系研究科哲学研究室に所属する教官と博士課程学生が論文を寄稿し、一年間の研究成果を報告するための雑誌である。その他、本誌は、哲学研究室に短期間所属する外国人研究員や外国人研究生が寄稿する論文、あるいは哲学研究室で主催した外国人研究者の講演会での公演原稿など、編集委員(哲学研究室教官)からなる編集委員会が哲学研究室の研究活動として認めた成果を掲載することもできる。

なお、博士課程学生が寄稿する論文・成果に関しては、編集委員をレフェリーとする厳正な審査によって掲載の可・不可を決定している。

編集委員会は本誌がわが国における哲学研究の推進・展開に寄与できることを心より願っている。

(『論集 29』まで題目のみ掲載)

『応用倫理・哲学論集』(休刊)

本誌は、誌名が示すように、現代の応用倫理的な問題を題材としつつも、それについて「哲学的」に考えていく場である。よって、各論文には、伝統的な哲学の議論との突合せも含めて、掘り下げた思索が期待されている。

なお、哲学研究室では、定期的に「応用倫理勉強会」を開催し、言及の報告や発表、そして討論を行っている。本誌に掲載される論文は、主として、その研究会での発表に基づいている。ただし、掲載にあたっては、哲学研究室の教官による厳正な審査が行われており、掲載されているのは審査にパスした論文だけであることを付記しておく。

また、本誌は、東京大学人文社会系研究科が遂行してきた21世紀COE「死生学の構築」と連動した研究・若手育成の活動であり、そうした活動の一部でもあることを明記しておく。

今日、哲学は単なる研究・教育だけでなく、社会的な役割を実際的に果たすことが要請されている。そうした状況は「応用倫理」に対する社会的期待に集約される。しかし、こうした流れは決して哲学の本道からの逸脱ではない。哲学は、そもそも人間の生について探求する学問である。そして、人間の生が、「応用倫理」的問題も含めて、社会の中で生じる日々の具体的な問題や出来事と深くかかわっていることは疑いない。ならば、そうした社会的で具体的な文脈に真摯に向き合い、主題化していくことは哲学の自然な展開の一つであろう。本誌が、私たち哲学研究室が社会に向けて発言していく場となり、そして、私たちの研究が広い範囲に寄与していくことを心から願っている。

(第2号まで題目のみ)