■叙事詩サンスクリット語

名高い二大叙事詩「マハーバーラタ」と「ラーマーヤナ」は古典サンスクリット語に比べやや簡畧な言語で著されてゐます。このため二大叙事詩の言語を特に叙事詩サンスクリット語と言って区別することがあります。ヒンドゥー神話の集成たるプラーナ聖典群も叙事詩サンスクリット語で著されてゐます。いはゆる古典サンスクリット語を修得すれば、叙事詩の読解はさほど困難ではありません。


 ■佛教サンスクリット語

日本人になじみのある法華經、華厳經、般若經、維摩經など佛教経典は俗語的特徴を多く具へた一種獨特のサンスクリット語で著されてゐます。この佛典のサンスクリット語を總称して佛教サンスクリット語と呼びます。法華經などの原典を綿密に読解しようとする場合は、古典サンスクリット語だけでなく、パーリ語やプラークリット語の充分な知識が不可欠となります。


前ページへ戻る