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2001年5月掲載ニュース
< 2001.5.1 - 2001.5.31 >


(5/30掲載)
1b班共催「近代とネイション」報告書刊行のお知らせ

 昨年11月に開催した、「イスラーム地域研究」1班bグループと科学研究費基盤研究A「東欧・中央ユーラシアの近代とネイション」(研究代表:林忠行)の共催による研究会の報告書(論文集)が刊行されましたので、お知らせします。
 報告書の入手を希望される方は、お名前・ご所属と郵送先住所、および新プロ「イスラーム地域研究」の研究分担者・研究協力者であるか否かを明記して、<uyama@slav.hokudai.ac.jp>までご連絡ください。部数を超えた申し込みが来た場合には、新プロ関係者および早めに申し込まれた方を優先させていただきます。どうぞご了承ください。それではご連絡をお待ちしております。

『東欧・中央ユーラシアの近代とネイション。』
北海道大学スラブ研究センター研究報告シリーズNo.80
札幌:北海道大学スラブ研究センター、2001年5月、82頁。

目次

はじめに
  林 忠行                            i

第1章 歴史学、民族、中央ユーラシア −今後の研究のための問題提起−
  宇山 智彦                           1

第2章 ネイションにおけるメンバーシップと領域
  月村 太郎                           15

第3章 ボスニア・ムスリム民衆叙事詩の成立とムスリム民族意識の形成
  栗原 成郎                           27

第4章 中央ユーラシアの叙事詩に謡われる「ノガイ」について
  坂井 弘紀                           37

第5章 政治的集団行動の社会範疇とその解釈について
    −1998年ブリヤーチア国会議員選の分析−
  渡邊 日日                           55

第6章 民族をめぐる実践 −ブルガリアにおけるポマクの事例から−
  松前 もゆる                          67

第1回研究会プログラム

執筆者紹介

*申込先:
宇山智彦(北海道大学スラブ研究センター)
e-mail: uyama@slav.hokudai.ac.jp
名前、所属、郵送先住所、および新プロ「イスラーム地域研究」の研究分担者・研究協力者であるか否かを明記のこと

(5/28掲載)
5c班第7回「比較史の可能性」研究会(7/14)のお知らせ

 第5班「比較史の可能性」グループでは、昨年度まで、「所有」「契約」「市場」「公正」をテーマに、6回の研究会を重ねてきました。本年度は、これらのをまとめをめざします。第7回研究会では、これまで見過ごされた論点などを拾いあげる形で、ご報告をお願いいたしました。また、年末の12月21-22日には、しめくくりの「大討論集会」を予定しております。いずれも、ふるってご参加ください。

日時:2001年7月14日(土) 12:30〜18:00
場所:東京大学東洋文化研究所3階大会議室
報告:
 白川部 達夫(金沢経済大学経済学部、日本近世史)
  「日本近世の土地所有意識:民衆史の立場から」
 磯貝 健一(京都橘女子大学非常勤講師、中央アジア史)
  「継承されなかった私有財産のゆくえ:前近代中央アジアにおける私的所有権と国家」
 寺田 浩明(東北大学法学部、中国法史)
  「明清期中国社会における「社会規範」の位置と内実:実態の問題・論じ方の問題」

詳しいプログラムと報告要旨は、6月中旬にあらためてお知らせいたします。
なお、会の終了後に、東京大学近辺で懇親会を予定しております。

*連絡先
「イスラーム地域研究」研究班5事務局
 Tel. & Fax. (03)3815-9565 (直通)
 E-mail : 5jimu@ioc.u-tokyo.ac.jp

(5/28掲載)
1c班第1回研究会(6/23)のお知らせ

 1c班では下記要領で今年第1回目の研究会を開催します。ふるってご参加ください。

日時:6月23日(土)14:00〜
場所:南山大学(名古屋キャンパス)L棟910号室
*名古屋駅からのアクセス
地下鉄東山線本山下車(名古屋からは15分程度)→市バス「平針住宅」「島田住宅」行きで
 山の手1丁目、または山の手2丁目下車(バスの乗車時間は5分〜10分程度)
  →校門まで歩いて5分程度。
南山大学のwebページもご覧下さい。

報告者:柳橋博之(東京大学)
題目:古典法と現代法の間
 家族法に関する適用法の問題を初めとして,幾つかの法規定を取り上げ,古典法と現
代法の断絶と連続性の問題を考えてみるつもりです。とくに適用法の問題は,イス
ラーム国家における非ムスリムに対する法の適用を中心課題として,その理論的基礎
を考えるつもりです。

(5/28掲載)
総括班第7回「再考アラブと日本」研究会(6/23)のお知らせ

 総括班「再考・アラブと日本」プロジェクトは、以下の研究会を開催いたします。ご関心のおありの方は、どなたでもご参加ください。

日時:6月23日(土) 15:00〜17:00
場所:東京大学文学部アネックス大会議室
講師:佐々木 花江氏(金沢大学埋蔵文化財調査センター助教授)
テーマ:「考古学から見るアラブの文化財
                  −日本隊から見たアラブ首長国連邦の文化財行政−」

*お問い合わせ先:
   ar_ni@hotmail.com
   (再考アラブと日本研究会事務)

(5/19掲載)<5/28更新>
5a班第7回「知識と社会」研究会(6/9)のお知らせ

 IAS5班の研究会「知識と社会」では、第7回の研究会を以下の要領で開催します。今回は東京を出て、名古屋大学での開催となります。
 発表は、下山伴子さんにお願いいたしました。12世紀後半イランでの宗派対立を舞台として、超地域的な教学上の宗派の論理と、ローカルな社会関係がどのように接点を見いだすのかを問う意欲的なお話が期待されます。ぜひご参加ください。
 旅費の支給ができる可能性もないわけではありませんので、名古屋近郊以外にお住まいの参加希望者は森本( morikazu@let.hokudai.ac.jp )までご一報ください。

<プログラム追加>
 下山伴子さんの発表「宗派論争におけるレトリックと地域社会」(仮題)およびその討論に続いて、森本一夫が、最近刊行されました伊原弘・小島毅編『知識人の諸相:中国宋代を基点として』勉誠出版、2001 (2,800円)の評を30分行い、その討論に10分わりふります。
 急な追加ですでに交通機関の手配などをなさった方にはご迷惑をおかけいたします。参加予定者の皆様におかれましては、ご理解の上、できますればこの本をご一読くださりご参加いただければと希望する次第です。


日時:2001年6月9日(土)14:00〜16:30(発表1時間20分、討論1時間)
場所:名古屋大学文学部会議室(場所やアクセス方法はこちらをご覧下さい) 
発表者:下山伴子(日本学術振興会特別研究員PD;イスラーム地域研究)
論題:「宗派論争におけるレトリックと地域社会:セルジューク朝末期のレイでの事例から」(仮題)

<追加後のプログラム>
14:00-15:20 下山発表
15:20-15:30 休憩
15:30-16:30 討論
16:30-16:35 休憩
16:35-17:05 森本書評
17:05-17:15 討論

要旨:
 イスラーム社会における宗派間の軋轢を論じる際にしばしば問題となるのは、宗派間の論争において正統・非正統の基準となる確立した権威が存在しないため、個々の論争においていかに正統性の根拠が求められているのかという点であろう。本発表では、セルジューク朝末期のレイで生じたスンナ派・シーア派間の論争をとりあげ、この点について議論の性質を考えてみたい。そこでは自派の正統性に対する独自の議論として、地域社会に密着したレトリックが使われており、それはスンナ派・シーア派間の軋轢よりも更に複雑な当時のレイの宗教情勢に対応したものとなっている。このように、各宗派の教義上の知的体系が地域社会に密接に関わった例として、論争中のレトリックを検討したい。

(5/16掲載)
国際危機グループ(International Crisis Group)セミナー(6/5)のお知らせ

 国際危機グループ(International Crisis Group)のセミナーが東京三田の笹川ホールで行われます。
 参加御希望の方は、総括班事務局 国際交流(山本)i-inr@l.u-tokyo.ac.jpあて5月29日(火)までにお問い合わせください。申込用紙をファックスまたは郵便でお送りいたします。
 またはICGのブリュッセル事務局に直接お問い合わせをお願いいたします。

日時:2001年6月5日(火)
会場:笹川ホール(笹川財団)
  東京都 港区 三田 3-12-12 
 (最寄り駅 都営浅草線 泉岳寺 駅
  都営浅草線・都営三田線 三田 駅
  JR山手線・京浜東北線 田町 駅)
プログラム:
10.00-12.00 "Indonesia: Justice Reform and the Political Context"
         Speaker: Robert Lowry, Senior Analyst, ICG Jakarta
14.30-16.30 "Algeria: The Economy in Crisis?"
         Speaker: George Joffe, special consultant to ICG
*英和同時通訳あり

*問い合わせ先:
 IAS総括班事務局 国際交流(山本)受付は5月29日(火)まで
 E-mail: i-inr@l.u-tokyo.ac.jp

ICGブリュッセル事務局
 Tel: +32 2 502 90 38
 Fax: +32 2 502 50 38
 E-mail: icgbrussels@crisisweb.org
 Website: http://www.crisisweb.org/

(5/16掲載)
5a班第9回「中東の都市空間と建築文化」研究会(6/9)のお知らせ

 第9回研究会を下記の要領にて開くことが決まりました。2001年度2回目の会です。万障お繰り合わせの上、みなさまお誘いあわせの上、是非ご出席ください。テーマは「インド西部地震とグジャラートの歴史的建造物」です。
 2001年1月26日にインド・グジャラート州西部を襲った大地震は、マグニチュード6.9を記録しました。グジャラート州は、古くはインダス文明期から仏教建築、ジャイナ教建築、ヒンドゥー建築、イスラーム建築、伝統的集落などさまざまな分野にわたる建築遺産の宝庫です。その後、日本からも多くの援助が寄せられていますが、歴史的建造物の被害に対する調査や修理はどのような状況になっているのでしょうか。地震国日本の蓄積から何らかの協力ができるのではないでしょうか。発表に続いて、現代において、国際協力の中で歴史的建造物の保存をどのように考えていくべきなのかを議論したいと思います。

日時:2001年6月9日(土) 13:30〜18:00
場所:東京大学東洋文化研究所・3階大会議室
発表者とタイトル(仮題):
   山根 周(滋賀県立大学) 「インド西部地震被害調査から」
   花里利一(大成建設)   「地震による歴史的建造物の被害」
   深見奈緒子(東京大学) 「グジャラートのイスラーム建築」

(5/12掲載)
第46回羽田記念館講演会(6/2)のお知らせ

 6月2日、下記の通り、「第46回羽田記念館講演会 ─羽田亨博士の人と学問─ 」を開催いたします。ご多忙中とは存じますが、万障お繰り合わせの上、多数ご参加下さいますよう、ご案内いたします。

 日時:2001年6月2日(土)14:00〜 懇親会 17:00〜
 場所:京都大学 文学部 羽田記念館 1階講演室
      〒603-8832 京都市北区大宮南田尻町12
      Tel. 075-491-6027 / Fax. 075-491-1052
      ※交通機関と道順の詳細については、こちらをご覧下さい。
発表者および演題:
 佐藤 長(京都大学 名誉教授) 「羽田博士の歴史学」
 庄垣内 正弘(京都大学 大学院文学研究科 教授)「羽田博士とウイグル語文献の研究」
 間野 英二(京都大学 大学院文学研究科 教授)「羽田博士から受け継いだもの」
 
 御挨拶 羽田 董 氏(羽田亨博士 御子息)

※会場に関するお問い合わせ:
羽田記念館(近藤真美)Kon-ma@mb3.seikyou.ne.jp

(5/12掲載)
3b班第4回「宗教と民族の復興?」研究会(6/23-24)のお知らせ

 IAS3班では、6月23日(土)、24日(日)の両日に次の研究会を開催いたします。
  「宗教と民族の復興?」第4回研究会
  今回のテーマ:「歴史なき」社会における宗教と民族の復興? 
 趣旨:「宗教と民族の復興」というテーマは、宗教と民族がかつては栄えていたが、一時衰退し、それから近年再び隆盛になってきたという考え方を前提としている。それに対し、社会・文化人類学がこれまで主たる研究対象としていた社会は、「未開」「無文字」「歴史なき」などといった言葉で形容されてきた。もちろん、現在ではこのような形容の言葉がオリエンタリズムの産物であったという批判があり、さらに今日社会・文化人類学者が調査している社会はダイナミックな「熱い」社会である。このような基本認識を共有した上で、それではかつての典型的な「未開社会」とされていたサハラ以南アフリカやオセアニアを研究している人類学者は、「宗教と民族の復興」というテーマに対して、どのような意見を持つのだろう。このことを議論するために、今回はこれらの地域を調査・研究している気鋭の人類学者、栗本英世(東アフリカ)、真島一郎(西アフリカ)、棚橋訓(オセアニア)の3氏に発表をお願いすることにした。そしてコメントは、「歴史ある」社会を研究している人類学者の立場から堀内正樹、より一般的立場から社会学の大澤真幸の両氏にお願いをした。

 出席ご希望の方は地域研・臼杵 usuki956@idc.minpaku.ac.jpまでお知らせください。

日時:6月23日(土)〜24日(日)
場所:東京都立大学国際交流会館
研究発表者とテーマ:
23日
13:00〜13:15
 大塚和夫(東京都立大学):趣旨説明
13:15〜15:15(発表1時間、質疑応答1時間、以下同じ)
 棚橋訓(東京都立大学):
 「現代ポリネシアの「民族」運動に見る「宗教」の復興」
(中部ポリネシアの事例に基づきながら、主権回復や民族自決権の回復をめざす運動において、宗教のテーマがどのように現れてくるかを考察する)
15:30〜17:30
 真島一郎(東京外国語大学AA研):
 「宗教と民族を“無文字社会”にみいだした画家−−現代西アフリカ社会運動史の一断片」
(出身民族ベテの「古代文字」を「発見」し、宗教教団も創設したコートディヴォワール人の画家ブアブデレの半生を、独立前後期以降の西アフリカ現代史の脈絡にそって、社会運動論として考察する)
18:00〜 懇親会

24日
10:00〜12:00
 栗本英世(大阪大学):
 「現代アフリカにおける民族の「復興」ーーその特殊性と普遍性」
(現代の ethno-nationalism, politics of belonging, retraditionalization, ethnic vilolenceといった現象を概観しつつ分析し、アフリカ以外の地域の民族/宗教の「復興」とどのような共通点と相違点があるかを考察する)
13:00〜15:00
総括討論
 堀内正樹(広島私立大学)、大澤真幸(京都大学):
コメント(各20分ほど)

*問い合わせ先:
臼杵陽 usuki956@idc.minpaku.ac.jp

(5/12掲載)
イスラム国家論研究会5月例会(5/19)のお知らせ

 本年度最初の例会は、昨年度末に修士論文を提出された東京大学博士課程の野田 仁氏に発表をお願いしました。18世紀末からのカザフ・ハーン国解体の過程をたどるとともに、ハーン家の分裂及び、各スルタン(ハーンの一族)の部族統率について論じていただく予定です。
 会場は東大正門から入って銀杏並木を直進し、左側2番目の棟です。銀杏並木沿いの扉から入り、正面の階段で3階にお越しください。
  お問い合わせは、イスラム国家論事務局の橋爪烈までお願いします。
 大勢の方々のご参加をお待ちしています。

日時:5月19日(土)13:30〜17:00
場所:東京大学本郷キャンパス法文1号館317教室
報告者:野田 仁 氏(東京大学博士課程)
題目:「19世紀東部カザフスタンの部族とスルタンたち」
コメンテーター :赤坂 恒明氏(早稲田大学)

*問い合わせ先:
イスラム国家論事務局
橋爪烈  retsuh02@butaman.ne.jp

(5/9掲載)
5c班第12回「回儒の著作研究会」例会(5/19)のお知らせ

上記研究会を以下のとおり行います。お誘い合わせのうえ奮ってご参加下さい。
詳細については佐藤satom@td5.so-net.ne.jpまでお問い合わせ下さい。

日時:2001 年5月19 日(土) 14:00〜17:00
場所:東京大学文学部アネックス・小会議室
題目・発表者:
『天方性理図伝』巻五・万物全美図説 黒岩高(東京大学大学院博士課程)

*問い合わせ先:
satom@td5.so-net.ne.jp(佐藤)

(5/9掲載)
第10回北海道中央アジア研究会例会(5/26)のお知らせ

北海道中央アジア研究会では、次回の例会を次のように開催いたします。
ご関心のある方でしたら、ご自由に参加いただけます。みなさまのご参加、お待ちしております。

日時: 2001年5月26日(土)15:00〜
会場: 北海道大学スラブ研究センター 427号室(非常勤研究員室) (地図はこちら)
報告者および報告内容:
森本一夫(北海道大学)
「サイイド系譜学者イブン・イナバ(d. 828/1424-5)とその作品」

要旨:イブン・イナバは、代表的なサイイド系譜文献『ターリブ家の血統に関する学究の援け(`Umda al-Talib fi Ansab Al Abi Talib)』の著者として、中東イスラーム世界におけるサイイド系譜学の歴史の中で、大変重要な位置を占める人物である。彼の事績については不明なことが多いが、ティムールに系譜文献を献呈したこと、確認可能ななかでは初めてペルシア語で本格的なサイイド系譜文献を著したことなど、注目すべき要素が少なくない。本発表では、発表者が現在進めている彼の諸作品の読み進め作業の中間報告として、サイイド系譜学というものについての発表者の理解をも織り交ぜながら、イブン・イナバの人と作品について論じたい。

*ホームページもご参考ください。
http://src-home.slav.hokudai.ac.jp/casia/index.html

*問い合わせ先
坂井弘紀(SAKAI Hiroki)
sakai@slav.hokudai.ac.jp

(5/2掲載)
シリア国立ダマスカス古文書館へのJICA青年海外協力隊員の派遣募集について

 ダマスカス古文書館(歴史文書館)は、シリアの国立公文書館にあたり、オスマン朝時代から現代までの歴史資料を整理・保存し、研究者などの閲覧に供しています。なかでも、オスマン朝時代(16-20世紀初頭)のイスラム法廷文書(台帳と証書類)と勅令集は、この時期のシリアの歴史・社会・経済を研究するうえで必須の資料です。
 国際協力事業団(JICA)では、1997年4月から、「収蔵資料目録のデータベース化」事業を開始し、第1期として大河原知樹さん(97-99年、慶應義塾大学大学院、現日本学術振興会特別研究員)、第2期として五十嵐大介さん(99年ー2001年、中央大学大学院)が派遣され、今回は、第3期の募集にあたります。大河原さんは、同文書館が保存する約2300冊の法廷台帳のすべての目録情報を、アラビア文字を用いてデータベース化し、同時に、ダマスカス・フランス・アラブ学研究所と協力して、その目録を刊行しました(B Marino & T. Okawara eds.,Catalogue des registres des tribunaux ottomans, Damas:IFEAD, 1999)。五十嵐さんは、商事法廷台帳(約150冊)の整理とデータベース目録化をおえ、現在は証書類(約2500点)のデータベース化に取り組み、商事法廷のしくみや証書発給のしくみなどが明らかになりつつあります。
 この事業は、研究の基礎となるデータベース目録の作成に寄与するという点で、また現地シリアとの協力事業という点で大きな意義をもつだけでなく、派遣員にとっても、文書資料に直接ふれて仕事ができるという点でも研究のうえでも有意義な経験となります。なお、文書館の現館長ダード氏は、87年に法廷文書の講読セミナーのために来日し、日本人研究者と交流が深く、この事業にたいへんな熱意をもっています。

 募集要領は、JICAのホームページで見ることができます。概要は以下のとおり。

 派遣期間:2年間
 派遣時期:平成14年1月以降
 応募資格:20歳から満39歳までの日本国籍を持つ方
 募集締切:5月21日(月)まで(消印有効)
 選考試験:一次 6月10日 二次 7月17日−27日の1日
 
 専門能力:当該の派遣分野は、教育・文化の考古学に分類され、資格条件は、大卒(中東史専攻)となっています。現地での仕事では、アラビア語もしくはオスマン・トルコ語の手書きの文書資料を扱うことになります。日常会話については、派遣前の国内訓練や派遣後の現地での訓練期間に、アラビア語の文語・口語(シリア方言)について、訓練することができます。
 待遇など:現地生活費(約5万円)および住居手当(実費)が支給され、現地でほぼ不自由なく生活できます。さらに国内積立金として、月約95000円が積み立てられます。(金額はいずれもこれまでの実績で、募集要項に記載されたものではありません)。

 以上のように、本事業は、アラブ史やオスマン・トルコ史を専攻しようとする大学院生には、研究の点でも現地体験のうえでも、格好の機会と思います。応募を考える方はもとより、適任の方がおられれば、どうかご紹介ください。この事業について、詳細を知りたいかたは、三浦宛にお問い合わせください。これまで本事業について、現地のダマスカス文書館とJICAの連絡役を果たしてきた関係で、わかる限りの情報を提供いたします。

*問い合わせ先:
三浦 徹(お茶の水女子大学)
Toru MIURA
TEL&FAX 03-5978-5184 (from abroad +81-3-59785184)
e-mail: miura-t@pis.bekkoame.ne.jp

国際協力事業団(JICA)website 
http://www.jica.go.jp/

(5/1掲載)
6班第1回ペルシア語文書研究会(5/26)のお知らせ

 6班ペルシア語文書研究会では、今年度第一回の研究会を下記の通り開催いたします。非常に貴重な種類の文書の紹介ですので、皆様、ふるってご参加いただきますよう、お願い申し上げます。

日時:2001年5月26日(土) 14:00〜
会場:東京大学文学部アネックス小会議室
報告者:磯貝健一氏(京都橘女子大学)
題目:前近代中央アジアのマドラサのカリキュラムについて

*問い合わせ先:
 近藤信彰(東京都立大学人文学部)
   nkondo@bcomp.metro-u.ac.jp

(5/1掲載)
『イスラム世界』第58号原稿募集のお知らせ

 社団法人日本イスラム協会の機関誌『イスラム世界』は過日第56号を発行し、目下第57号の編集作業を順調に進めておりますが、さらに、年末発行予定の第58号に掲載する原稿を下記の要領で募集いたします。皆様奮ってご応募ください。
なお、投稿者は原則として本会会員といたしますが、これを機に新たに日本イスラム協会に入会され、投稿なさる方々も大歓迎いたします。入会ご希望の方は事務局(〒113-0033 東京都文京区本郷7丁目3−1 東京大学東洋文化研究所 後藤明研究室:電話03-3815-9565)までご連絡ください。なお、現在年会費は6000円となっております。

原稿締切:2001年8月31日
発行予定:2001年12月31日

*機関誌『イスラム世界』の執筆要項は以下のとおりです。
1.投稿者は原則として本会会員とします。
2.原稿は未発表のものに限ります。
3.論文は400字詰横書原稿用紙50枚までとし、英文(欧文)レジュメ(80ストローク×20行=250wordsぐらい)を添付して下さい。書評及び学界動向紹介は20枚までとします。制限枚数には註、表も含むものとします。その他の原稿に関しては、編集委員会までお問い合わせください。
4.投稿に際しては、原稿の英文(欧文)の題名及びローマ字による氏名を併記してください。
5.原稿が電子データの場合は、原稿ファイル(テキスト形式のものと投稿者が使用するソフトウェアの保存形式によるものの二種類)が保存されたフロッピーディスク(Windows, MS-DOS または Macintosh の形式でフォーマットされたものが望ましい)と400字詰原稿用紙での換算枚数を明記したハード原稿(印字したもの)の両方を投稿してください。
6.英文(欧文)レジュメはなるべくネイティブによる校閲を受けてください。
7.註は原則として一括して論文末に掲げ、引用ページを明記してください。
8.欧文の著書及び雑誌・新聞名には下線を付しておいてください。
9.原稿料は差し上げられませんが論文に関しては抜刷50部をもってこれに代えさせていただきます。
10.原則としてアラビア文字等はすべて転写することとし、その転写法は、平凡社『イスラム事典』の方法に従うこととします。
11.掲載の採否は編集委員会の責任において行い、投稿された原稿の返却は行いません。
12.将来の電子化を睨み、本誌に掲載された原稿の著作権は社団法人日本イスラム協会に委譲していただきます。

*イスラム協会事務局
〒113-0033
東京都文京区本郷7−3−1
東京大学東洋文化研究所 後藤明研究室
電話03-3815-9565

*イスラム世界編集委員会
〒183-8534
東京都府中市朝日町3−11−1
東京外国語大学外国語学部 新井政美研究室内


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