研究班1 (A・B・Cグループ共同)

プロジェクト研究班1「イスラームの思想と政治」

    第1回共同研究会 開催!

報告 松本 弘

総合司会:長沢栄治

第T部
基調講演:佐藤次高
「研究プロジェクトの意義と方向」

第U部
報告:小杉泰 「現代におけるイスラームと政治」
コメンテーター:五十嵐武士

 6月21・22日(土、日)、国際大学(新潟県)にて第1班の第1回共同研究 会が開催されました。班代表及びA,B,C各グループの研究分担者、研究協力者 に加え、プロジェクト代表の佐藤次高氏も参加され、総勢19名の研究会となりま した。

 初日には、まず佐藤次高氏からプロジェクトの目的、方針、性格、枠組み、実際 の作業、成果といったものに関する説明や要望が述べられました。特に、新方式に よるプロジェクトと従来の重点領域研究との違いが強調されました。新方式は、こ れまで自然科学系に集中していたプロジェクトで、人文・社会科学系では本プロジ ェクトが初めての試みとなります。そのため、プロジェクト全体の整合性のための 班やグループ相互の連携、研究分担者の企画作業、海外とのネットワーク作り、成 果報告の多様性などが求められました。

 次に、Aグループ代表・小杉泰氏より上記タイトルでの発表が行われ、現代イスラー ムに関わる一般的・全体的な把握が提起されました。これに対して、コメンテータ ーのBグループ代表・五十嵐武士氏が、政治学または国際政治から見たイスラーム 理解という観点からウンマ、法学者の権威、イスラーム国家などの問題を質問し、 参加者間で活発な討論に発展しました。特に、イスラーム社会に対する法思想的評 価や政教一元論という視点や枠組みといった問題に関し、熱心な議論が繰り返され ました。

 2日目には、各グループごとの会合が行われ、Aグループでは11月のアフガー ニー・シンポジウムに関わる準備作業や将来的な成果報告の計画などが、話し合わ れました。

 この共同研究会は班全体のメンバーが集う最初の機会であり、相互の意見交換や 会議もさることながら、研究分担者・研究協力者のなかには初対面の方々も多く、 今後の班の活動や班内部のコミュニケーションにとって、非常に有意義な会合とな りました。