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"La mort et les au-delàs II : Conception et représentations de la mort dans les arts, la religion et la culture"
「死とその向こう側 II : 芸術・宗教・文化における死生観」
日時 | 2006年10月2日 9:00-17:40 |
場所 | Université de Toulouse Le Mirai |
共同主催 | le Centre d’anthropologie de Toulouse 21st century COE Program “Construction of Death and Life Studies concerning Culture and Value of life”, University of Tokyo, Japan |
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プログラム
次の訪問都市は、フランスのトゥルーズ。トゥルーズ大学人類学研究所、およびフランス極東学院の研究者を招いて、2006年2月に行われたシンポジウム「死とその向こう側」の討議を継続し、発展させようとする試みである。トゥルーズ大学人類学研究所のジャン=ピエール・アルベール所長とフランス極東学院のアンヌ・ブッシイ教授の肝いりで、地元の専門研究者の案内のもと、市東郊外のテール=カバドゥ墓地見学およびアルビ大聖堂参観を行った。前者は19世紀中葉に成立した近代都市墓地の典型的な例であり、後者は城塞のような独特の建築様式と死後世界を如実に描いた最後の審判の壁画を初めとする念入りな宗教的装飾によってよく知られ、いずれも死生学の見地から意義深い見学となった。
さて10月2日は、若手ワークショップの当日である。日本人11名仏人若手4名の参加による「死とその向こう側U」と題された研究交流は、大きな成果を収めた。日本側若手研究者は、新島典子、松本聡子、嶋内博愛、佐藤知乃、福島勲、伊達聖伸、福岡真紀、ライアン・ワルド、栗原剛、黒岩三恵、木村覚の諸氏が報告を行った。論じられたテーマは倫理・宗教思想、墓地、葬儀、亡霊、解剖実習、シャーマニズム、小説、バレエ、演劇、美術と多岐にわたった。さらに公開講演として多田一臣氏(国文学科・教授)が日本古代の死生観について、ミシェル・フルニエ氏(トゥルーズ大学教授)が中世キリスト教美術について、きわめて興味深い紹介を行い、講演の終わりには、島薗(本拠点リーダー)が、COE死生学の企てについて、概略を紹介して質疑をしめくくった。松永澄夫、関根清三、鈴木泉、池澤優の教員諸氏は、討議の司会等を務めるとともに、ドイツ、フランスの研究者との交流を深めた。
無事、成田空港に降り立ったのは10月4日である。最後に松永教授による挨拶があった。とくに、ドイツ語、フランス語、英語を駆使しつつ、この交流の世話役として奮闘した若手研究者、麻生、黒岩、嶋内、福島、エリック・シッケタンツの諸氏、またCOE事務補佐職、安野裕美、中瀬ちづるの諸氏の労をねぎらい、11日間の長途が結ばれるに至った。若手研究者にとってかかる恵まれた研究行事が、将来の研究および学問生活に与える多大なる意義は、筆紙に尽くせぬものがある。発表報告は、会議討論、研究交流の模様を合せて編集し、『報告論集』として刊行する予定である。この独仏訪問は、骨格から細部に至るまで、全面的に若手が計画運営したことも意義深いことであった。
島薗 進 (本COE拠点リーダー・宗教学)
麻生 享志 (本COE特任研究員・哲学)
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