科目一覧 (2015年度)

Sセメスター(S1・S2)

担当教員 授業科目名 副題 曜時
氏 名
内   容 備考
教授 高橋 孝信 印度文学史概説(1) 南インドの言語と文化(1) 火・4
講義題目からすると、南インドの文学や文化を紹介するだけのように思えるかもしれない。しかし、この授業の目標は、これまで仏教学を中心として紹介されてきた、インドの宗教・文化・文学が、あまりに北インドやアーリヤ文化(より端的に言うと、サンスクリット文化)に偏っていることを知ってもらうことにある。そのため、サンスクリット語とならんでインドの古典語とされるタミル語の文献も含め、南インドの宗教・文化・文学から、あらためてインドを見つめなおしていく。  学部
印度語学印度文学演習(1) タミル語文法(1) 水・3
2千年を超える歴史を持つタミル語は、時代、韻文と散文、文章語と口語、方言(地域方言と社会方言)などによって大きく異なる。これら様々なタミル語の学習の基礎となるのが、19世紀半頃から急速に発達し始めた散文を読む力の習得である。この授業では、そのような近現代の散文が読める力を養うことに主眼をおくことにする。
春学期に文法を終了し、秋学期は平易な散文を読む。
学部
印度語学印度文学演習(1)  タミル文献講読(1) 金・4
タミル語初等文法(印度語学印度文学演習(1)および(2)「タミル語文法」の項を参照のこと)を終えた学生を対象に、文法知識をより確かにし、同時にタミル文化に親しんでもらうことを目標とする。
そのために、これまでは近現代の散文を読んでいたが、古典を読んだほうがより目的にかなうことが分かってきた。
そこで、春学期には、タミル文化の精華とも言われる『ティルックラル』の第3篇「愛の章」を読む。タミル文学における「愛」は、バクティ文学など後代の文学に多大な影響を与えたから、本当の意味で古典である。
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印度語学印度文学演習 タミル文献研究 金・5
タミル古典を読む。昨年に続き、サンガム文学と通称される古典文学(後1~3世紀)の二大詞華集のうちの『パットゥパーットゥ(十の長歌)』(後2~3世紀ころ)の中の一つの作品を読み進める。
タミル古典は、サンスクリット文学と異なり、実際の社会や動植物などと文学で描くものが近く、実物を知っていないと理解できないことが多い。ことに『パットゥパーットゥ』での、自然や社会の描写は、他のタミル作品に類を見ないほどである。
したがって、読解には古典文法のみならず、博物学的知識が要求される。この授業を通じて、古代文学を読むには何が必要かも学んで欲しい。
大学院
通年
准教授    梶原 三恵子   印度語学印度文学演習(1) サンスクリット文献講読(1) 月・5
ヴェーダ文献から散文・韻文を選んで精読する。
春学期はアクセントを保持しているブラーフマナ文献を読み、初期サンスクリット散文の読解訓練を行う。サンスクリット語の正確な読解のために、各種辞書・文法書などの使い方を指導する。あわせてヴェーダ文献およびヴェーダ宗教思想の基礎知識を解説する。初期のサンスクリット文に慣れておくことは、ヴェーダ文献のみならず、古典サンスクリットによる各種文学・哲学・宗教文献および中期インド語文献を読む際にも大きく役立つので、専門にかかわらず、積極的に受講してほしい。
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印度語学概論(1) サンスクリット初級文法(1) 火・3
古典サンスクリット語の初級文法を習得し、平易なサンスクリット文を読解する運用力を養成することをめざす。サンスクリット語は古代・中世インドで聖典に用いられ、仏教などを通してアジアの文化にも少なからぬ影響を与えた言語である。また、印欧比較言語学においてはギリシア語・ラテン語とならぶ重要な位置を占める。
春学期は、文法の前半部(音論、名詞・形容詞の変化)を扱う。授業は文法の解説と練習問題による演習を組み合わせて進める。毎回宿題を課す。
学部
印度語学印度文学演習(1) Sanskrit Reader 講読(1) 火・5
サンスクリット初級文法を修了した後の中級演習である。比較的平易な文章の読解練習によって、文法知識の定着をはかり、サンスクリット語の運用力を身につけることをめざす。
Ch. R. Lanman, Sanskrit Reader をテキストとし、『マハーバーラタ』収録の「ナラ王物語」を主教材として古典サンスクリットの読解訓練を行う。
学部
 印度語学印度文学演習(1)  サンスクリット文献研究(1) 木・2
履修者が担当するテキストを各自で決め、順番にテキストと訳を準備して発表し、全員でサンスクリットの読みおよび内容について議論するゼミナールである。本授業の目的は、(1)多様な時代・ジャンルのサンスクリット文献の講読、(2)文献研究のプレゼンテーションの訓練 である。 大学院 
講師 矢島 道彦 印度語学印度文学特殊講義(1) ジャイナ教研究(1) 水・5
失われた古代インドの説話集『ブリハット・カター』のジャイナ教の伝本『ヴァスデーヴァヒンディ』を講読する。比較的読みやすい文章であるので、これを用いて中期インド語(≒プラークリット)の文学作品に慣れ親しむことを目的とする。 共通


Aセメスター(A1・A2)

担当教員 授業科目名 副題 曜時
職名 氏 名
内   容 備考
教授 高橋 孝信 印度文学史概説(2) 南インドの言語と文化(2) 火・4
講義題目からすると、南インドの文学や文化を紹介するだけのように思えるかもしれない。しかし、この授業の目標は、これまで仏教学を中心として紹介されてきた、インドの宗教・文化・文学が、あまりに北インドやアーリヤ文化(より端的に言うと、サンスクリット文化)に偏っていることを知ってもらうことにある。そのため、サンスクリット語とならんでインドの古典語とされるタミル語の文献も含め、南インドの宗教・文化・文学から、あらためてインドを見つめなおしていく。  学部
印度語学印度文学演習(2) タミル語文法(2) 水・3
2千年を超える歴史を持つタミル語は、時代、韻文と散文、文章語と口語、方言(地域方言と社会方言)などによって大きく異なる。これら様々なタミル語の学習の基礎となるのが、19世紀半頃から急速に発達し始めた散文を読む力の習得である。この授業では、そのような近現代の散文が読める力を養うことに主眼をおくことにする。
春学期に文法を終了し、秋学期は平易な散文を読む。
学部
印度語学印度文学演習(2)  タミル文献講読(2) 金・4
タミル語初等文法(印度語学印度文学演習(1)および(2)「タミル語文法」の項を参照のこと)を終えた学生を対象に、文法知識をより確かにし、同時にタミル文化に親しんでもらうことを目標とする。
そのために、これまでは近現代の散文を読んでいたが、古典を読んだほうがより目的にかなうことが分かってきた。
秋学期は、タミル最古の文法書『トルハーッピヤム』(1~5世紀ごろ)のうち、「形態論」の一部を読む。文学とは異なる文法学での用語法やスタイルを学ぶ。
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印度語学印度文学演習 タミル文献研究 金・5
タミル古典を読む。昨年に続き、サンガム文学と通称される古典文学(後1~3世紀)の二大詞華集のうちの『パットゥパーットゥ(十の長歌)』(後2~3世紀ころ)の中の一つの作品を読み進める。
タミル古典は、サンスクリット文学と異なり、実際の社会や動植物などと文学で描くものが近く、実物を知っていないと理解できないことが多い。ことに『パットゥパーットゥ』での、自然や社会の描写は、他のタミル作品に類を見ないほどである。
したがって、読解には古典文法のみならず、博物学的知識が要求される。この授業を通じて、古代文学を読むには何が必要かも学んで欲しい。
大学院
通年
准教授    梶原 三恵子   印度語学印度文学演習(2) サンスクリット文献講読(2) 月・5
ヴェーダ文献から散文・韻文を選んで精読する。
秋学期はヴェーダ家庭儀礼文献を読む。ヴェーダの宗教儀礼は、後の古典期から現代ヒンドゥー文化にも受け継がれると同時に、ブラフマニズム・ヒンドゥイズム外の宗教伝統にも影響を及ぼした。本演習では、祭文(マントラ)と儀軌文(スートラ)の読解を基礎に、古代インド家庭儀礼を研究する。
 
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印度語学概論(2) サンスクリット初級文法(2) 火・3
古典サンスクリット語の初級文法を習得し、平易なサンスクリット文を読解する運用力を養成することをめざす。サンスクリット語は古代・中世インドで聖典に用いられ、仏教などを通してアジアの文化にも少なからぬ影響を与えた言語である。また、印欧比較言語学においてはギリシア語・ラテン語とならぶ重要な位置を占める。
秋学期は文法の後半部(主として動詞)を扱う。
学部
印度語学印度文学演習(2) Sanskrit Reader 講読(2) 火・5
サンスクリット初級文法を修了した後の中級演習である。比較的平易な文章の読解練習によって、文法知識の定着をはかり、サンスクリット語の運用力を身につけることをめざす。
Ch. R. Lanman, Sanskrit Reader をテキストとし、ブラーフマナ散文をいくつか選んでヴェーダ期サンスクリットのてほどきを行う。時間に余裕があればその他の有名文学作品も講読する。
学部
 印度語学印度文学演習(2)  サンスクリット文献研究(2) 木・2
履履修者が担当するテキストを各自で決め、順番にテキストと訳を準備して発表し、全員でサンスクリットの読みおよび内容について議論するゼミナールである。本授業の目的は、(1)多様な時代・ジャンルのサンスクリット文献の講読、(2)文献研究のプレゼンテーションの訓練 である。 大学院 
講師 矢島 道彦 印度語学印度文学特殊講義(2) ジャイナ教研究(2) 水・5
ジャイナ教の古典籍『アーヤーランガ』第I編(『バンバチェーラーイム』)の中から、遍歴遊行するマハーヴィーラの姿を描いた最終章(第9章「ウヴァハーナスヤ」)を取り上げ、そのテキストを講読しながら、ジャイナ教の修道論や祖師伝の形成などについて考察をおこなう。当該章は〈古アーリヤー〉の韻律で書かれているが、そのベースとなっているのは〈シュローカ〉調で書かれた先行聖典とみられ、その意味で『スーヤガダ』第I編第3章や『ウッタラッジャーヤー』第2章などの現存聖典との関係も重要な問題となっている。アルダマーガディー(中期インド語の一つ)で書かれたジャイナ教の聖典を講読することを通して、インド文学や仏教の研究に必要な周辺領域への関心を広げてもらうことを目的とする。 共通
講師 横地 優子 印度語学印度文学特殊講義 スカンダプラーナにおけるシヴァ神話の形成
集中
スカンダプラーナはシヴァ信仰に基づき、5~6世紀頃に作成された古いプラーナ文献の一つである。非常に古い写本が現存しているにもかかわらず、近年になってようやく出版され、現在新しい校訂版の出版と研究が継続中である。本講義では、その継続中の校訂研究プロジェクトの最新の成果に基づき、まず作品の全体像と叙事詩・プラーナ文献研究におけるこの作品の研究意義を概観する。その後、いくつかのトピックを取り上げて、文献と美術史・歴史資料を総合した宗教文化の研究方法を具体例に沿って提示することで、神話の語りを核とするプラーナ文献の研究方法に関して理解を深めることを目的とする。また、トピックごとの関連個所の講読の際には、古いネパール写本の特徴やプラーナ文献の校訂手法も解説する。
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