■ 科目一覧 (2011年度)
担当教員 | 授業科目名 | 副題 | 学期 | 曜時 | 備考 | |
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職名 | 氏 名 | |||||
内 容 | ||||||
教授 | 土田 龍太郎 | 印度語学印度文学特殊講義 | 印度の典籍と文化の諸問題 | 通年 | 月・4 | 共通 |
さまざまな印度古典籍群について概説しつつ、印度文化史の重要問題について考察する。 |
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印度語学印度文学演習Ⅱ | 叙事詩説話研究 | 通年 | 月・5 | 共通 | ||
二大叙事詩およびそのほかのサンスクリット語・パーリ語・プラークリット語の神話説話文献を精讀する。 |
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サンスクリット語文法 | サンスクリット文法 | 通年 | 火・3 | 学部 | ||
サンスクリット語文法の基礎智識を身につけることを目標とする。 J・ゴンダ(ホンダ)著・鎧淳 訳 『サンスクリット語初等文法』 (春秋社) 辻 直四郎著、『サンスクリット文法』 を講本とする。参加者には練習問題の豫習が必要となるであらう。 |
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印度語学印度文学演習Ⅰ | Sanskrit Reader講讀 | 通年 | 火・5 | 学部 | ||
例年どほりの、Ch.R.Lanman, A Sanskrit Reader を講本とし、サンスクリット語文藝作品の基礎的讀解力を養ふための演習である。 参加者はサンスクリット文法の基本をすでに修得していることが要められる。毎日充分な豫習が必要となるであらう。 ヒトーパデーシャ部分の終わりまで讀むことを目標にしたい。 |
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教授 | 高橋 孝信 | 印度文学史概説 | 南インドの言語と文化 | 通年 | 火・4 | 学部 |
講義題目は、本講義の一端を示しているだけである。 この授業の目標は、仏教学を中心として紹介されてきた、これまでのインドの宗教・文化・文学が、あまりに北インドのそれらに偏っていることを知ってもらうことにある。 そのため、サンスクリット語とならんでインドの古典語とされるタミル語の文献も含め、さまざまな観点からインドを見つめなおしていく。 |
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印度語学印度文学演習Ⅰ | タミル語文法 | 通年 | 水・4 | 学部 | ||
2千年を越える歴史を持つタミル語は、時代、韻文と散文、文章語と口語、方言(地域方言と社会方言)などによって大きく異なる。 これら様々なタミル語の学習の基礎となるのが、19世紀半頃から急速に発達し始めた散文を読む力の習得である。 この授業では、そのような近現代の散文が読める力を養うことに主眼をおくことにする。夏学期に文法を終了し、冬学期は平易な散文を読む。 |
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印度語学印度文学演習Ⅱ | タミル文献購読 | 通年 | 金・4 | 共通 | ||
タミル語初等文法(印度語学印度文学演習(1)「タミル語文法」の項を参照のこと)を終えた学生を対象に、文法知識をより確かにするのが目標である。 そのため、夏学期は近現代の散文を読み、冬学期には、タミル語の文法構造をよりよく知るために古典文法に進む。 冬学期の教材は、5世紀ごろの箴言詩集『ティルックラル』である。 |
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演習 | タミル文献研究 | 通年 | 金・5 | 大学院 | ||
タミル古典を読む。本年はサンガム文学と通称される古典文学(後1~3世紀)の二大ジャンルのうちの英雄文学を中心に読み進める。 古典文学はかなり様式化されているから、その背景にある文学伝統もあわせて学んでいくことになり、必要なときにはそれらが記述された詩論も読むことになる。 |
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教授 | 永ノ尾 信悟 | 印度語学印度文学特殊講義 | インドの祭式と儀礼 | 通年 | 火・2 | 共通 |
前期はヴェーダ期のシュラウタ祭式とグリヒヤ儀礼を中心にし、後期はポスト・ヴェーダ期の様々な宗教儀礼、行為を説明する。 現在製作中のインドの儀礼のデータベースを用いて講義を行う。 |
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演習 | インド祭祀文献研究 | 通年 | 水・3 | 大学院 | ||
今年度は葬送儀礼の変遷を考える文献を読む。前期にはガルダ・プラーナの記述する葬送儀礼を扱う。 現在のインドの葬送儀礼とより近い情報が得られるからである。 後期はブラーフマナ文献、シュラウタスートラ文献、グリフヤスートラ文献などから洗濯して講読する。 |
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講師 | 矢島 道彦 | 印度語学印度文学特殊講義 | パーリ語学研究 | 通年 | 水・5 | 共通 |
テーラヴァーダ仏教の聖典語であるパーリ語は、インドの言語史のなかでは中期インド語(≒ プラークリット)の古層に位置し、アショーカ王の法勅文についで古い言語である。ジャイナ教白衣派の聖典語であるアルダマーガディーは、パーリ語よりもやや新しいが、共に聖典の最も古い部分は、東インドのマガダ地方の方言によって歌われ、あるいは語られていたことが知られている。パーリ語を学ぶことは、中期インド語を学ぶことにほかならない。この授業では、とくにこうした中期インド語の視点からパーリ語について学習する。サンスクリット(梵語)との相違点も明示しながら進めるので、その学習にも役立つであろう。 | ||||||
講師 | 松村 淳子 | 印度語学印度文学特殊講義 | 中世スリランカ仏教文献研究 | 冬学期 | 木・3 | 共通 |
13世紀スリランカで著された物語集『ラサヴァーヒニー』は、ヨーロッパ人によるパーリ研究の最初期から注目され、校訂本の作成が目指されたが、これまでのところ部分的な校訂にとどまり、残念なことに現在では仏教研究者の関心が他へ向き、あまり注目されていない。 しかしながら、中世期のスリランカは、上座仏教の学問と布教のセンターとして、スリランカの学僧による著作活動が最も盛んな時期であった。 しかもこの時期の著作は、今は失われた、いわゆるシーハラ・アッタカター(シンハラ語による古注釈や古伝承)の伝統を色濃く受け継いでおり、パーリ聖典の注釈文献理解や、仏教史の理解のために非常に重要な著作が多くある。 また、パーリ文献研究では、イギリスのPali Text Society の校訂本や英訳が研究の標準となってしまい、その背後にある写本から研究することが少ないが、現地の文字で書かれた写本を読むことにより、ローマ字パーリ語文献がよりよく理解できることが多いので、この授業では、上記物語集から、スリランカ仏教史にとって重要な役割を果たしたドゥッタガーマニ王とタミル人の戦いの物語を、シンハラ文字刊本、写本、『マハーヴァンサ』等関連文献を参照しつつ読み、スリランカ仏教の初期の歴史とともに、パーリ文献の校訂の問題を考える。 |
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