シンポジウムのお知らせ

西成彦編『ディブック/ブルグント公女イヴォナ』(未知谷)刊行記念
ディブック』——記録映画上映とシンポジウム

日時:2016年2月6日(土) 13:30〜18:30(開場13:00)
場所:東京大学文学部法文2号館2階1番大教室

*定員220名、事前申し込み不要、参加費無料



このたびユダヤ演劇の名作『ディブック』(S・アン=スキ作、赤尾光春訳)が刊行されたのを機に、その成立史とともに、もしこれを舞台にかけようとするならば、いわゆる「近代演劇」でも「不条理劇」でもなく、むしろ能や文楽のような日本の演劇形式がふさわしいのかもしれないと、その上演可能性をも考えるために、今回の企画を構想した。

ユダヤ教徒の記憶のなかには度重なる「フルバーン」(=共同体の破壊)の経験が折り重なっている。「ショア」(=ホロコースト)の名で呼ばれる20世紀の災厄は、なかでも最大の規模のものではあったが、ユダヤ人の信仰や思想や文化は、数知れない「フルバーン」と「フルバーン」の合間に練り上げられ、継承されてきたのである。

ユダヤ文化に関心を寄せる方、現代演劇に興味をお持ちの方には、ぜひともお越しいただきたい。

1部(13:40〜16:10)

記録映画の上映と講演

☆上映『ディブック あるいは二つの世界の間で

☆講演「『ディブック あるいは二つの世界の間での演出における日本伝統演劇の要素と美学
講演者 ツヴィカセルペル(テル・アヴィヴ大学教授)

 

2部(16:30〜18:30)

シンポジウム「『ディブック』——その成立と受容をめぐって」

☆パネリスト
鴻 英良(演劇批評家)、西 成彦(立命館大学)、村井 華代(共立女子大学)、赤尾 光春(大阪大学)

☆司会
沼野 充義(東京大学)


プロフィール

ツヴィカ・セルペル:テル・アヴィヴ大学教授(東アジア研究・演劇学)。日本演劇(能・狂言・歌舞伎)・映画の研究者であると同時に、演出家・俳優としても活躍。日本演劇の伝統的美学や技術を組み込んだ演出法を試みている。

西 成彦(にし まさひこ):立命館大学先端総合学術研究科教授。専攻は比較文学。

鴻 英良(おおとり ひでなが):演劇批評家。

村井 華代(むらい はなよ):共立女子大学文芸学部教授。研究分野は西洋演劇理論、美学。

赤尾 光春(あかお みつはる):大阪大学文学研究科助教。専門はユダヤ文化研究。

沼野 充義(ぬまの みつよし):東京大学教授。専門はロシア・ポーランド文学。

構内図

主催:東京大学文学部現代文芸論研究室、日本学術振興会(JSPS)・科学研究費・基盤研究(C)「比較植民地文学研究の新展開——「語圏」概念の有効性の検証」(研究代表者:西成彦)
 *本企画はJSPS科研費15K02462の助成を受けて実施するものです。
お問い合わせ

東京大学文学部現代文芸論研究室
e-mail:genbun
l.u-tokyo.ac.jpを半角に変換してください)


連企画 シアターΧカイ特別提携公演

朗読劇
『ディブック——二つの世界のはざまで』(S・アン=スキ作、赤尾光春訳)
参加費:無料(各回につき定員160名)

☆第1部(18:00〜18:50)
解説「『ディブック』の文化的背景について」
*赤尾 光春(大阪大学)

演奏会「東欧ユダヤ音楽とハシディズムの旋律(ニグン)」
*ドレイデル・トリオ=クラリネット:樋上千寿(オルケステル・ドレイデル)、アコーディオン:秦コータロー、歌:赤尾光春

☆第2部(19:00〜20:45)
朗読劇『ディブック——二つの世界のはざまで」
*演出:鈴木径一(sputnik.) 出演:岸本愉香(sputnik./第2劇場)、宮本荊(LifeR)、石田雅章(劇団イシダトウショウ)、濱本直樹(DanieLonely)、江本真里子、小中太、赤尾光春

日時 2016年2月4日(木)/5日(金) 18:00〜20:45(17:30開場)
劇場 シアターΧカイ(東京・両国)
 〒130-0026 東京都墨田区両国2-10-14 両国シティコア1階
 TEL: 03-5624-1181

*JR総武線両国駅西口下車、左へ約3分
*都営地下鉄大江戸線両国駅A4・A5出口約8分

予約受付
tel: 070-5350-1972
e-mail: e.pithecanthropus@gmail.com(赤尾)
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