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担当教員 岩田礼 | 学期:夏 | 集中 | 赤門総合研究棟738 |
1.言語地理学の基本概念を理解し、実践を通じて研究の意義を学ぶ。
2.語のカタチやイミがなぜ,どのように変化するかを学ぶ。 3.中国語方言の世界に触れることで,普通話や日本語方言との差異と共通性を考える。 言語地理学は言語の歴史を解明するための有力な手段であるが、中国語方言の分野においてはその重要性が認識されておらず、中国における研究はやっと緒についたところである。この授業では、教授者が収集した資料に基づき,主に語彙変化のメカニズムを考える。 授業予定 第1回 ガイダンス 第2回 等語線と方言境界線、方言区画、分布パターン 第3回 方言の伝播 第4回 方言境界線と言語外的特徴の連動 第5回 “有縁化”(motivation)の概念 第6回 民間語言 第7回 混淆 第8回 類音牽引と同音衝突(1) 第9回 類音牽引と同音衝突(2) 第10回 類推と類推牽引 第11回 意味拡張(指示対象の推移) 第12回 音韻特徴と過剰修正 第13回 方言地図の作成方法 第14回 方言地図の作成(実践) 第15回 方言地図の解釈 1)初回は講義のアウトラインを紹介し、言語地理学的研究の現代的意義を述べる。 2)第2回〜第12回は、言語地理学の基本概念について、方言地図を用いて解説する。主な素材は、教授者が作成した江蘇省東北部地域の狭域的方言地図及び『漢語方言解釈地図』の全国地図である。また、日本語の方言地図と『漢語方言地図集』(商務印書館)を参照する。 3)第2回〜第12回については、理解度をチェックするために2度小課題を与えるので、当日中に解答する。 4)最後の3回は方言地図の作成を実践し、授業で学んだことを体得する。ネットを通じてデータベースにアクセスし、一人一項目を担当して地図を作成し、レポートとして提出する。 教科書: W.グロータース(岩田礼・橋爪正子訳)『中国の方言地理学のために』(好文出版,1994) 贺登ッ(石汝杰・岩田礼译 参考書: 岩田礼編『漢語方言解釈地図』(白帝社,2009)、同『続集』(好文出版,2012) 曹志耘主编 |